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今日も、ワークの時に配っている資料で失礼します。(元は保育者向けの資料なので少し手を加えています)
<子どもとの遊びに必要なもの> 大人が子どもと遊ぶ時に必要になるものの中で一番大切なのは「遊び心」です。 実は、技術や方法よりもこれが一番大切です。 これがあれば、どんなとこでも、どんな時でも、どんな状況でも遊べてしまいます。でもこれがないと、いっぱい講習会に出てどんな方法を知っていても、どんなに技術が高くても、子どもと楽しく遊ぶことは困難になります。 なぜなら、どんなにいっぱい「遊び」を知っていても、「遊び心」がない人は「遊び」を楽しむことが出来ないからです。そのような人の「遊び」は「お仕事」になってしまいます。そして、子どもも「この人は一緒に遊んでいない、ただお仕事をしているだけだ」ということを敏感に感じ取ります。だから楽しくなりません。 逆に、遊び心がある人と一緒だと、子どもはどんなことをしていても楽しくなります。顔を見合わせるだけでも、一緒に歩くだけでも、お話しするだけでも楽しく、全てが遊びになってしまうのです。 また、「遊び」を楽しくするためには、子どもと関わる大人の「人間的魅力」も必要になります。子どもは「人間的な魅力」のある人と遊びたがるものです。 とは言っても、実際には「遊び心」や「人間的な魅力」に優れた人はそれほど多くありません。それが現実です。 それでも、「子どもは何を喜び、何を楽しむのか」、「子どもは何を考え、何を感じているのか」、「子どもはどのような心の世界を持っているのか」ということが分かれば、「遊び」を押しつけるのではなく、子どもと一緒に遊ぶことも可能になります。私は、そのようなことを伝えています。 <成長に伴う遊びの変化> 2才頃まで(反抗期前まで/個人差があります)は、1対1の遊びしか出来ません。そして、遊び方は「一緒に遊ぶ」のではなく、「やってあげる遊び」が中心になります。内容としては「触れ合い遊び」、「リズム遊び」、「感覚遊び」などになります。 この時期までの大人との関わり合いが少ないと、子どもは大人に遊びを求めなくなります。それはそれで大人は楽なのですが、そのままでは仲間や大人との意思の疎通が困難になり、あとで色々な面で困ったことになります。 「ヤダヤダ期」「ジブンデジブンデ期」が来る頃になると、やってもらうだけでなく、「一緒」を楽しむことが出来るようになります。一緒に走る、一緒に歌う、一緒に声を出す、それだけで楽しくなるのです。 この頃、それまでと同じようにやってあげようとすると子どもは嫌がります。だからといって「じゃあ、一人でやりなさい」と言われても一人では出来ません。また、一人でやりたいわけでもありません。一緒にやりたいのです。 次の段階として、4,5才頃になると少しずつ群れで遊ぶことが出来るようになります。ただし、この年齢になれば誰でもが群れて遊ぶことが出来るわけではありません。2才頃までに大人との「1対1の関わり」が満たされ、4才頃までに仲間や大人との「一緒の遊び」が満たされた子だけが、次の段階として群れて遊ぶことが出来るようになるのです。 「群れ遊び」やいわゆる「伝承遊び」のようなものは、役割分担によって成り立っています。鬼ごっこでは、「鬼の役割」と、「逃げる役割」の両方が必要です。そしてその役割は、「捕まえる」という行為において交代しなければなりません。 でも今、その「役割の交代」が出来ない子が増えています。鬼ばかりやりたがる子や、捕まったら鬼がやりたくないため、止めてしまう子も少なくありません。そのような子は、その途中の段階を充分に体験できないまま成長してしまったのだろうと思います。 このような子は、「身勝手」というのではなく、「役割」というもの自体が理解出来ないのです。子どもは「役割」というものを「大人にやってもらう体験」を通して学んでいきます。「やってもらう」ことが「やってあげること」につながるのです。 <子どもと遊ぶ時に必要になること> ○きっかけ 子どもはどんなことでも、どんなものでも「遊びのきっかけ」として見ています。そして、きっかけの種類によって遊びの種類や展開が変わってきます。 先生が何か失敗して「あーあ、やっちゃった」と言えば、それがそのまま遊びになってしまうこともあります。 園の行事を題材にして「ごっこ遊び」をすることもできます。 季節の体験や季節の行事がきっかけになることもあります 物のきっかけとしては、おもちゃ/ボール/布/絵本/ぬいぐるみ/色紙/クレヨン/ガラクタ/ヒモびなどがあります。 「わらべうた」や、「手遊び」や、「体操」や、「踊り」や、「劇」なども遊びのきっかけになります。 子どもにとっては、保育者自身もそのきっかけのひとつです。保育者の表情一つで子どもの反応が変わってしまいます。ですから、保育者が違えば同じきっかけを与えても子どもたちの反応が違います。 大切なことは、その「きっかけ」をどのように「遊び」に展開することが出来るのか、ということです。 ですから、保育者一人一人が「自分が得意な遊び」を自分で開拓することも必要です。 ○観察 色々なタイプの子どもたちがいます ・新しい環境に対して不安が強くきっかけに反応しないで泣くか固まってしまうか、見ているだけの子がいます。そのような子には、充分に「見る」という時間を与えた方がいいです。 そのような子の中には、よく見て、よく聞いて、安心が確認できたら少しずつ参加するようになる子が結構います。強制すると逆効果です。 ・お母さんと離れると最後まで泣き続ける子がいます。そのような子は不安が強い子です。そ のような子は保育者との1対1での遊びでは遊んでも、なかなかみんなと一緒には遊びませ ん。 ・お母さんとの別れの時は泣いても、すぐにケロッとして遊び出す子。そのような子は感情が 豊かです。みんなと遊ぶのも好きです。 ・知らない人とでも最初からすぐに遊び出す子。そのような子は活動的です。 そのような子はからだ遊びや、鬼ごっこのような遊びが好きです。 ・一人で遊ぶのが好きな子は空想が好きな子です。そのような子はお話で遊んだり、工作をし て遊ぶのが好きです。 ・逆に保育者にまとわりつく子はリードしてもらいたい子です。 ・絵を描いたり、何かを作ったりするのが好きな子は観察力に優れています。 ・乱暴な遊び(戦いごっこなど)が好きな子はあまり観察力がありません。 ・子どもには、「静かな遊びが好きな子」「からだを動かすのが好きな子」「おしゃべりが好きな子」「一人で遊ぶのが好きな子」「みんなで遊ぶのが好きな子」「発散系の遊びが好きな子」「集中系の遊びが好きな子」など色々なタイプの子がいます。 そして、子どものタイプによって興味も、遊びも異なります。 また、子どもの性格だけでなく、その日何があったのかということも子どもの様子に大きく影響します。 お母さんに叱られた/兄弟げんかをした/疲れている(遊び疲れ、ゲーム疲れ、寝不足)/病み上がり/夫婦げんかなどなど。 お天気も子どもの状態と遊びに大きく影響します。 ○心構え ・子どもの表情、言葉、動作に反応してあげる。 ・同じことを数回繰り返す(子どもは繰り返しが好きです) ・言葉ではなく視覚や聴覚で子どもを引きつける ・子どもを静かにさせたい時は、怒鳴らない。“静かにしなさい”と怒鳴っても子どもは静かにしません。そんな時は子どもたちに問いかける。 ・子どもは発散と集中の繰り返しが好きです。 ・目標を与える。目標が達成したら一緒に喜ぶ。 ・恥ずかしがらない。大人が恥ずかしがったら子どもは乗ってきません。 ・自分も動く。子どもは動く人が好きです。(特に男の子) ・常に全体を意識している。(監視ではありませんからね。) ・からだをゆるめて、ニコニコしている。 <大切なのは遊び心と、観察力と、相手に合わせる心と、子どもと一緒を楽しむ心です> *************** 「親子遊びのワーク」も「気質のワーク」も、呼んでいただければ日本中どこへでも行きますよ。 <お問い合わせはこちらまで> お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2019.03.20 06:53:31
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