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森へ行こう(心とからだと子育てと)

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森の声

森の声

2019.07.03
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カテゴリ:カテゴリ未分類
よく「女の人は勘が鋭い」と言います。

かすかな匂いの違い、かすかな態度の違い、かすかな言葉の違い、ポケットの中のホコリやゴミなどの「小さなこと」をつなげて、「うちの亭主は浮気をしているのに違いない」という「大きな物語」を想像することが出来ます。

すると、ご主人が「今日、仕事で遅くなるね」と出て行くと、その言葉を信じなくなります。そして更にご主人の様子を観察し始め「物語を強化する証拠」を探そうとし始めます。

でも、「勘」ではなく「頭」で考えて行動している男性は、「ちゃんと隠せている」と思い込んでいます。ただし、「頭」で考えた方法で隠そうとしているので、どうしても矛盾が生まれてしまうのです。

全体を統合するためには、「思考」ではなく「勘」が必要になるのです。現代人は「思考」は大事にしますが、「勘」は大事にしません。でも、全体の状態をダイレクトに感じ取るためには勘を使うしかないのです。

そして、その「勘」は「無意識的な思考」によって生まれています。一般的な「思考」は意識的なものですが、「勘」と呼ばれるものは「無意識の世界の中での思考」の結果なんです。だから、そうとしか思えないのに、勘の根拠や理由を聞かれても答えることが出来ないのです。

その「勘」の能力は、「体験」の積み上げの中で育っていきます。「体験の質」が「勘の質」を決めているのです。

たとえば、自然の中で遊んで育った子は、自然のことに関しては勘が働くようになります。「自然の世界の物語」を読み解く能力が育つからです。
だから、自然の中での危険を感じたり、危険を回避する能力も高くなります。

機械を相手に育った子は、機械のことに対しては勘が働くようになります。「機械の世界の物語」を読み解く能力が育つからです。だから、新しい機械と出会っても、すぐに操作方法を発見します。

大勢の人間との関わりの中で育った子は、人間に対する勘が働くようになります。「人間の世界の物語」を読み解く能力が育つからです。
そうすると、人間関係作りが上手になります。自分の行動が相手にどのような影響を与えるか、相手の行動の背景にどのような気持ちが隠されているのかということを感じ取る能力(勘)が育つからです。

この能力を育てることが出来た子は、親になっても子育てでそれほど苦労しないと思います。

また、幼児期に機械やオモチャといった「物」ばかりで遊んで育った子を自然の中で遊ばせると、「自然に対する勘」が働かず、簡単にケガをします。大勢の子と遊ばせようとすると「人間に対する勘」が働かないのですぐにトラブルを起こします。
仲間作りも困難になります。


だからといって、そのことが分かってから、そのような能力を育てようとしても、そう簡単には行きません。「傷つく怖さ」も体験してしまっているからです。

それに対して、「機械に対する勘」は後からでも育てることが出来ます。「機械の物語」には単純で固定されたルールがあるからです。だから、それが分かってしまえば、「勘」ではなく「思考」で対応できるのです。

それと、勘が鋭いのは女性だけではありません。実は男性もまた勘が鋭いのです。ただし、その対象が異なります。

人々がまだ自分の力で獲物を捕まえていた頃には、その勘がないと獲物を捕まえることが出来なかったからです。

かすかな匂いや、気配や、足跡や、地面の状態や、小さなふんを見て、「この辺りに巣がある」、「毎日この道を通っている」、「子連れだ」、「近くに○○がいる」ということを知るためには「勘」が必要だったのです。

それは「狩るための勘」です。その「狩るための勘」は女性よりも男性の方が優れているのです。だから男の子は簡単に「狩るゲーム」に夢中になってしまうのです。

昔の人は自然界の様々な現象や働きを見て、その背景に流れている「物語」を理解しようとしました。「物語」が分かれば、自然界で起きている様々な出来事の意味も分かるし、予測や対応がしやすくなるからです。

つまり、「自然に対する勘」が働くようになるのです。

その結果様々な神話や昔話といった「物語」が生まれました。「物語」を作ろうとしたのではなく、自然界を理解しようとした結果「物語」が生まれたのです。

でも、この「勘」は相手を支配しようとする人には必要がありません。操作が難しい機械を扱うためには「勘」が必要ですが、人間の言いなりになる機械を操作するためには「勘」は必要がないのです。それを「便利になった」といいます。

簡単便利な生活をしている人には、「物語を読み解く能力」は必要がないのです。

そして現代人は「物語を読み解く能力」が非常に低下してしまいました。多くの人が、空の雲を見ても、虹を見ても、物語を感じなくなりました。

せいぜい、子どものいたずらや亭主の浮気を発見するときに使われるぐらいです。

子どもの「どうして?」という質問に対しても「物語」ではなく「知識」で答えるようになりました。

でもどんなにいっぱい知識をため込んでも、物語を感じ取る能力が低い人は、全体を見ることが出来ません。先を読むことも、相手の立場に立つことも出来ません。

子どもがズボンを汚してきても、「汚れたズボンを洗う手間」は感じますが、「その汚れが付いたときの物語」を感じ取ることは出来ません。

知り合いの女性は、「毎日子どもの洋服を洗濯しながら、子どもの洋服に付いている汚れを見て色々と想像するのが楽しい」と言っていました。

「この汚れは鬼ごっこをしているときに付いたのかな」とか、「このよごれはお菓子を食べたときに付いたんだな」と想像しながら洗濯していると言っていました。「だから洗濯の時間が好きだ」とも言っていました。

子どもが騒いでいるときに「静かにしなさい、騒ぐんじゃありません」と怒鳴るのは簡単です。でも、子どもには「騒ぐ理由」があるのです。子どもだって、なんの理由もなく騒いだりはしないのです。

そしてそれは、「子どもの心の中の物語」と関係しています。ですから、お母さんがその「子どもの心の中の物語」を推測することが出来れば、怖い顔をして「静かにしなさい」と怒鳴らなくても、対応できるのです。

「子どもの物語」を理解した上で、そこにちょっと新しい展開を加えてあげれば、子どもは新しい遊びを始めるのです。





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Last updated  2019.07.03 08:14:03
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