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森へ行こう(心とからだと子育てと)

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森の声

森の声

2020.09.09
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カテゴリ:カテゴリ未分類
昨日、テレビを見ていたら箱根の富士屋ホテルの建物や歴史を紹介している番組をやっていました。昔からある有名なホテルなので、様々な有名人も訪れていたのですが、壁にはヘレンケラーやチャーリー・チャップリンの写真が飾ってありました。

みなさん、ヘレンケラーのことはご存じですか。ウィキペディアには以下のように書かれています。

1882年 - 1歳半の時に高熱(現在では猩紅熱と考えられている)に伴う髄膜炎に罹患する。医師と家族の懸命な治療により一命は取り留めたものの、聴力と視力を失い、話すことさえできなくなった。そのため両親からしつけを受けることの出来ない状態となり、非常にわがままに育ってしまう。
1887年(7歳) - ヘレンの両親は聴覚障害児の教育を研究していたアレクサンダー・グラハム・ベル(電話の発明者として知られる)を訪れ、ベルの紹介でマサチューセッツ州ウォータータウンにあるパーキンス盲学校の校長マイケル・アナグノスに手紙を出し、家庭教師の派遣を要請した。3月3日に派遣されてきたのが、同校を優秀な成績で卒業した当時20歳のアン・サリヴァン(通称アニー)であった。サリヴァンは小さい頃から弱視であったため(手術をして当時はすでに視力があった)、自分の経験を活かしてヘレンに「しつけ」「指文字」「言葉」を教えた。おかげでヘレンはあきらめかけていた「話すこと」ができるようになった。サリヴァンはその後約50年に渡りよき教師、そしてよき友人としてヘレンを支えていくことになる。


「奇跡の人」というタイトルで何回か映画にもなっています。昔、私が見たのは多分1962版のものです。youtubeでその一部を見ることが出来ます。

https://www.youtube.com/watch?v=UXCpr6fmSFg

皆さん、子育てに悩んでいらっしゃいますが、でも、ほとんどの場合皆さんのお子さんは、ちゃんと見えて、ちゃんと聞こえていますよね。でも、ヘレンケラーはその「見る」「聞く」自体が出来なかったのです。

皆さんだったら、自分の子どもの目が見えなかったり、耳が聞こえなかったり、それ以外にも知的な障害などを持っていたらどうしますか。
多分、今やっている子育ての方法、仕付けの方法の全てが使えなくなってしまうでしょうね。

子どもに何の異常もなく、見えていても、聞こえていても、知的な障害がなくても、仕付けや子育てが思い通りにならなくて苦しんでいるのに、それらのどれか一つでも欠けている子どもをどう教育したらいいかなど分かりませんよね。

(最近は思い通りにならない我が子を「障害があるのではないか」と疑る親も多いようです。また、幼稚園などでもただ単に、扱いにくかったり、聞き分けが悪い子を「障害のある子」として扱おうとするケースも増えて来ているように感じます。「みんなと一緒」が出来ないだけで「発達障害児」に分類されてしまうのです。

そこにあるのは「思い通りにならない=障害があるのではないか」という短絡的な発想です。それは、大人の「自己中心的なものの考え方」から生まれています。

それは例えば、日本語が分からない相手に日本語だけで説明して、相手が理解出来ないと「この人、障害があるのではないのかしら」と判断してしまうようなものです。
相手が理解出来ない原因は自分の方にあるのに、それに気付かないのです。そして今、そういう人が増えて来ています。

その結果、全体としての子どもの数は減っているのに、そのような「特別な子」を扱うクラスや学校は数が足らない状態になってしまっています。

でも、サリバン先生は子どもの言葉に自分の言葉を合わせたのです。だからサリバン先生の意思や思考や感覚をヘレンに伝えることが出来たのです。

でも、一般的にはこのような場合は、アメとムチで動物のように調教しようとしてしまいます。やって見せても、言って聞かせても通じない相手ですからね。

でも、調教のような子育てを受けた人は従順にはなったとしても、精神的に自立することが困難になってしまうのです。

それに対して、ヘレンはサリバン先生によって自分なりの言葉を得、精神的な自立と、豊かな心と知性を得ることが出来たのです。

そして、障害を持った子を相手に教育をしてそこから教育の本質を感じ取った教育家は、サリバン先生だけではありません。

実は、「シュタイナー教育」を始めたR.シュタイナーも、「モンテッソーリ教育」を始めたM.モンテッソーリも、その原点は障害児教育なんです。
彼らは、ちゃんと見ることも、聞くことも、考えることも困難な子どもととの関わり合いを通して、人間の成長の本質に気付いたのです。

そして、ちゃんと見ることも、聞くことも、考えることも困難なのは、障害児でなくても、幼児はみな似たような状態ですよね。
それなのに多くのお母さんが「やって見せれば分かるだろう」、「言って聞かせれば分かるだろう」、「考えさせれば分かるだろう」という子育てをしているのです。

でも、それが子育てや教育における問題と苦しみの原因なんです。

子どもは大人と同じようには見ません。大人と同じようには聞きません。大人と同じようには考えません。それは障害があるからではなく、それが子どもの自然な状態だからです。

その問題を乗り越えるためには子ども自身から学ぶしかないのです。大人の理解の仕方を子どもに求めるような子育てや教育では、子どもが育たないのです。





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Last updated  2020.09.09 08:57:15
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