森へ行こう(心とからだと子育てと)

2024/01/17(水)08:15

「幸せってなに?」(成長する喜びを伝える)

週刊誌などの見出しを見ていると、現代人にとって“幸せ”とはお金で買うことが出来るもののようです。かのホリエモンもかつて“お金で買えないものはない”と豪語したそうです。 その価値観は子どもたちにもしっかりと浸透していて、“魔法使いが出てきて願い事を叶えてくれるとしたら何を願う”と聞くと、ほとんどの子が“お金が欲しい”とか、お金につながるようなことばかりを言います。 “魔法が使えるようにしてもらう”という子がいたので、“それでどんな魔法を使いたいの”と聞くと、やはり“自由にお金が出せるから”などというようなことを言います。 でも、そのお金の使い道は男の子の場合なら、“お店のゲームを全部買い占める”というようなものばかりです。 世界一周がしたいとか、ロケットで月に行きたいなどということは今の子どもたちにとっては魅力的な夢ではないようです。 また、マスコミは勝ち組、負け組などというような“幸せの条件”なるものを設定していますが、幸せを比較し合ってランクをつけるのも現代人の特徴のようです。 どれだけ資産を持っているか、どれだけ高学歴か、どれだけブランドを持っているか、どれだけ高い社会的な地位を持っているか、どれだけ成績がいいかということで幸せを決めるのです。 この価値観も、しっかりと子どもたちに浸透していて、いつでも“あのゲーム機持っている?”、“あのソフト(カード)持っている?”などと話し合っています。 そして、いっぱい持っている子がいるとみんなで“いいなー”とうらやましがります。 また、そのような価値観で人の価値も判断するため成績が悪い子、学校を出ていない人を平気でバカにします。 学校でも家庭でも、いつも“成績がよい子がいい子、いい学校を出た人が立派な人”というようなことを言われていれば子どもたちがそうなっても当然のことです。 ワークなどでお母さん達に“幸せって何ですか”と聞いても、“依存する幸せ”(子どもや、家族や、お金や、社会的な価値などに依存する幸せ)か、この“比較によって得る幸せ”のどちらかだけで大部分を占めてしまいます。 育児書通りに子育てして、子どもの成長に一喜一憂するのも比較による幸せです。育児書には自分の子どものことは書いてないのですが、でもそこに出ているデータとわが子の状態を見比べて子育てをしています。 また、他の子どもの成長と我が子の成長を比べて不安になったり、喜んだりするのも同じです。 学校の成績にこだわるのも、公園や幼稚園などで自分の子どもがみんなと同じように遊べないのを嘆くのも同じです。 でも、比較による幸せは同時に“いつ自分が転落するか”という不安とセットになっています。60点しか取れなかった子が100点を取れば嬉しいですが、でも、その嬉しさはすぐに、次も100点を取らなければと言うプレッシャーや、点数が落ちたらどうしようという不安につながります。 現代人はもう“比較”という方法でしか自分の幸せを確認出来なくなってしまっているのでしょうか。 そして、多くの産業がその不安を利用して経済活動を行っています、 不安は人を情報や物やお金に依存させ、経済を活性化させるからです。 でも、不安に追い立てられて得た「その場限りの幸せ」は人間を成長させてくれません。むしろ逆に心を狭い世界に閉じこめてしまい、成長を止めてしまうのです。 ゲームが与えてくれるのも、ゲームをやめた途端に消えてしまう「その場限りの幸せ」です。 子どもと一緒に、消えることがない本当の幸せを探してみませんか。 「自分の成長を喜ぶ幸せ」を感じることが出来るようになった子は、人生の最後まで幸せに生きることが出来ると思いますよ。

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