「最悪の事故が起こるまで人は何をしていたか」草思社文庫
文庫 最悪の事故が起こるまで人は何をしていたのか (草思社文庫) [ ジェームズ・R・チャイルズ ] 「最悪の事故が起こるまで人は何をしていたか」 草思社文庫。 この本は、バスの中で読んでもちっとも眠くならない、それほど血沸き肉躍る場面が60件続く。読んでいると、背筋が凍る。 読者がよく知っているスリーマイル島原発事故やチェルノブイリ原発事故、スペースシャトルチャレンジャー爆発事故等の他に、未然に防いだ事件も紹介され、題名通り、事故が起こるまで人は何をしていたかを仔細に取材した結果を掲載したノンフィクションである。ただし、最近の東日本大震災での福島の原発事故等は未収録。 生還した事故では、整備士が、飛行機のフロントガラスを止めるネジを間違えた上に、機長が安全ベルトを緩めて飛びだったために、飛行中にフロントガラスが吹き飛び、機長が体ごと空に飛び出してしまうという事故では、機長が必死にフロントガラスの脇に手をかけ、乗組員全員で機長の身体を捕まえ続けた結果助かった話とか、全ページ、手に汗握る実話のサスペンス。ただ、たとえ高度3千mから落下しても助かる道はあるという。是非購読を勧めます。