だって好きなんですもの

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  ちょっとヘンな！？　いきものたち

  まずアヤシゲな上記写真・・・えっ！？　これって本物！？なんか、エサやろうとすると直立しそうで怖いですが（笑）こんなのも・・・　　　　　　　普段見慣れていないものを見ると、ちょっとドキッとしてしまうのはなぜなのだろう？（笑）　　　こちらで『ヘンないきものたち』の映像が観れます　　　↑でも、よいこは信じちゃいけませんよ～（笑）あまりにも出来が良いので、２１世紀の遺伝子工学が生み出した実験動物かと思ってしまいました（んなワケはない　笑）これはもちろん合成画像でしょうが、実在する『へんないきもの』もいるようです。こちらの本でたくさん紹介されています（笑）　　　『へんないきもの』　早川いくを著　　　　　　　　こちらでちょっとだけ立ち読み出来ます色々と『へんないきもの』はいるんですね～誰かが創り出したとしか思えないほど『へん』な生き物たち。まさに自然界の不思議ですね。話は変わりますが、子どもの頃、家に『こどもカラー図鑑』というのがあって（確か全巻揃ってました）、毎日飽きるほど読んでいましたが、怖いクセに動物や昆虫や魚などの図鑑を読むのが好きでした。特にキモイやつ（笑）　　　ヒトデにウミウシ、ミミズに毛虫・・・絶対リアルではご勘弁願いたい生き物たちでしたが、一度見てしまうと目が離せないんですよね（笑）特に私は毛虫が嫌いでした。私が小学１年生だった頃に通っていた小学校は古い木造の校舎でした。で、トイレに入って用を足していた時のこと・・・トイレの最中に、背中に何かがポトリと落ちる。　　　なんだかムズムズするなあ・・・ふと天井を見上げる私。　　　そこには『アメリカシロヒトリ』の群れが！！（ギョエ～　楳図かずお風）当時大発生してたみたいですね（涙）あれ以来、毛虫は大っ嫌いになりました。今もこの記事書いてて体のあちこちがムズムズしてきた～なので、ここらへんで止めときます（笑）　　　アメリカシロヒトリの画像を見たいという方はこちらをどうぞ　　　↑自己責任でお願いします（笑）　　　　　　　　　

  2007.09.15

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  フェルマーの最終定理　（サイモン・シン）

  私が最近、毎日少しづつ読みすすめている本です。　　　『フェルマーの最終定理』　サイモン・シン著　　　１９９６年に、英国ＢＢＣテレビで放送された『フェルマーの最終定理』の番組制作に携わった著者が書き下ろしたサイエンスノンフィクションの傑作です。ぶっちゃけ、私は数学が苦手です（汗）中学まではむしろ得意なくらいでしたが、高校に入った途端、奈落の底に・・・落ちるところまで落ちた、とでも言いましょうか。とあるテストの答案用紙が返ってきた時、私は我が目を疑いました。　　　２点　　　な、なんじゃこりゃあ～　（松田優作風　笑）しかもこれ、１００点満点ではないですよ。２００点満点のテストでした（涙）でも、学年でビリから２番目だったと後で聞かされてホッとしていたのは秘密です（笑）下には下がいるもんなんですね・・・（実話です）ま、そこまで酷かったのはこの一度きりでしたが、何度か赤点（６０点未満）もとったことがあり、居残り再テストを受けさせられたりしてました。当時は我が人生最悪の頃でしたね。早く大人になりたかった。なので、５科目の試験を受けなければならない国立大はこの段階で諦めざるを得ませんでした。数学に物理。こいつらが我が人生に仇をなした張本人です！（笑）とりあえず『文系コース』にすすみ、大嫌いな基礎解析、代数・幾何、などから解放されたわけでありますが、今にして思えば、私は数学の根本が全く分かっていなかったのですね。子どもの頃公文式をやっていたので、計算は得意でした。そろばんもやっていたので計算速度も速い方。で、『数学』も『計算』だと勘違いしてたのですね。改めて本書を読んで、目の覚める思いがしています。　　　数学の核心は証明にある。そして証明こそは、数学と科学の他の分野とを　　　きっぱり分かつものなのだ。数学以外の科学分野ではまず仮説を立て、　　　実験によってそれを検証する。そして仮説の誤りが示されれば、別の仮説　　　がそれに取って代わる。しかし数学においては、完全な証明こそがゴール　　　である。一度証明されるということは、永久に証明されることなのだ。　　　（本書より）この一文にグッときました。一度証明されてしまうと、未来永劫人類が滅びても（？）その証明は不変である。なんともロマンチックではないですか。その証明を果たすため、様々な論理を積み重ね、アクロバティックな発想も用いる。時にはたった一つの証明のために人生すらかけて臨んだ数学者たちもいた・・・もともと私は歴史が好きなので、数学の歴史というものに興味を惹かれて本書を手に取ったのですが、あまりにドラマチックかつ文系の（というよりも数学の分からない）私にも分かりやすい文章で数学とその歴史について書かれているので、知的興奮を抑えきれなくなってしまいます。　　　『フェルマーの最終定理』　　　　　　ｘｎ＋ｙｎ＝ｚｎ　　　　　　この方程式はｎが２より大きい場合には整数解をもたないいきなりこれが出てくると、何のことかサッパリだったのですが、読んでいくうちに、徐々に分かるように構成されているので驚きます。（数学２点の私でも、なんとなく分かった気になります　笑）シンプルで、何の変哲もなさそうな方程式なのですが、これを完全に証明するためには３６０年もかかったそうです。１７世紀のフランス人数学者ピエール・ド・フェルマーが謎かけをした数学界最大の超難問『フェルマーの最終定理』。数々の数学者やアマチュアらが立ち向かい、挫折させられてきました。ようやく１９９４年１０月にイギリス人数学者アンドリュー・ワイルズがこれを完全に証明することに成功します。余談ですが、ヴォルフスケールというドイツ人資本家が、１９０８年にこのフェルマーの最終定理を証明した者に懸賞金１０万マルクを与えると遺言しました。もちろんこれを証明したワイルズがそれを手にしましたが、この懸賞金には最初から期限が設けられていました。驚くなかれ、それは昨日の２００７年９月１３日でした。（この日には何か意味があったのでしょうか・・・？）ところが残念ながらまだ読了していないのですね。毎日じっくりと時間をかけて読んでいるので、まだクライマックスまで至っていません。でも、数々の数式や証明の論理が私が使っていた教科書よりも断然分かりやすく書かれているので（笑）、数学本来の面白さも体験しながら読んでいます。この面白さ、タイムマシンに乗って当時の私に教えてやりたいくらい（笑）秋の夜長の読書に最適の本です～そうそう、『ゴリさん』とあだ名されたコワモテの数学教師が当時こんなこと言ってたのを覚えています。　　　夫婦円満のコツ。家庭の照明は、合同で掃除をしましょう。『仮定』、『証明』、『合同』、『相似』。どれも数学においては重要な用語だったんですね。（つまらんおやじギャグだけ覚えていました　笑）　　　

  2007.09.14

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  大宰相　（さいとう　たかを）

  昨日はあのニュースでもちきりでしたね。はい。首相退陣の話題です。政治の話は多くの方が書かれていると思うので、ここでは書きませんが、ある本のことを思い出しました。　　　『大宰相』　全１０巻　さいとう　たかを著　　　これは、日本の戦後政治を史実に沿って描いた、　　　『小説吉田学校』（戸川猪佐武著）　　　をベースに『ゴルゴ１３』のさいとう　たかをが劇画化したシリーズです。永田町に激震が走るたびに平積み展開してましたが、その都度良く売れてましたね。で、内容を紹介しようと部屋を探してみたのですが、どのダンボールの底に埋もれているのか発見出来ず（どこいった～　涙）ま、それはそれとして（笑）、とにかく原作がしっかりしているので（原作は長編小説の体をとってはいますが、かなり事実に基づいて描かれているそうです）、戦後ニッポンを率いたリーダーたちの熱い生きざまがビンビン伝わってくる内容でした。もちろん絵は劇画タッチなので万人向けではないかも知れませんが・・・吉田茂から中曽根康弘まで、『大宰相』の面々が表紙を飾っています。こうして並べてみると、結構壮観ですね。　　　　　　　　　　　　　で、安倍さんの次は一体誰なのでしょう？私的には『漫画大好き』のこの『とてつもない』方だったら良いなと（笑）　　　出版業界にも、もっとカネが流れてきたりして（笑）ま、国のトップですからそれだけで判断してはいけないと思いますが、ちょっと期待してしまうところもあったりするワケですよ（笑）さて、漫画好きの麻生さん。『大宰相』を読まれてどんな感想を抱いたのでしょうかね。もちろん読んでいればの話ではありますが。第一巻の表紙を飾る吉田茂は、彼の祖父であります・・・おまけ・・・またまた起源を辿ってみました～麻生氏は、元を辿ると宇都宮氏の流れをくんでいるそうです。宇都宮氏といえば、もちろん私の住む宇都宮が本貫です。で、この宇都宮氏。この苗字を名乗る前は藤原氏でした。その藤原氏が宇都宮氏を名乗るキッカケとなったのが、奥州の安倍氏討伐（前九年の役）において安倍氏滅亡に一役買って、その功を認められたことでした。その後、時は流れ一旦滅んだ安倍氏も復興していきます。もしやと思いましたが、時の人、安倍晋三はその奥州安倍氏の末裔でした。なんとも奇妙な巡り合わせがあったもんだなと感心してしまいました（笑）　　　

  2007.09.13

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  最近問い合わせが多いんですよね・・・

  そうなんです。ウチで最近良く聞かれる本があるんです。　　　『ホームレス中学生』　　　なんか、お笑いの麒麟・田村の自叙伝のようです。中学生時代に本当にホームレスとなって公園で生活していたらしい・・・凄いなあ・・・ホントなのかなあ・・・気になるなあ・・・でもね、まだ確認してないんです～（涙）だって、発売直後に全部売れちゃって、しかも版元品切れ中なんですもの～ワニブックスさん、マジで大量に刷って下さいよ～地方の本屋にもお恵みを（笑）早く確認させて下さい～最近お笑い芸人さんの本が続々発売されて、次々ヒットを飛ばしております。そんな本をいくつかご紹介・・・　　　　　　　　　

  2007.09.11

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  悲しい本　（Ｍ・ローゼン作　Ｑ・ブレイク絵　谷川俊太郎訳）

  私のお気に入りの絵本です。　　　『悲しい本　ＳＡＤ　ＢＯＯＫ』　　　　　　　『どうしようもなく悲しいとき　この本をひらいてみてください』との惹句に惹かれて店頭で開いてみたのが最初の出会いでした。絵本でこのタイトルは凄いなあと思いつつも、読み始めると途中でやめられなくなりました。本屋で働いてると、店頭でチェックしながらウルウルしちゃう時が間々あります。この時もそうでした。　　　息子のエディのことを考えるときがいちばん悲しい。 　　　エディは死んだ。私は彼を愛していた。とてもとても深く。　　　でも、彼は死んでしまった・・・最愛の息子を失ってしまった父親の独り語りです。『失う』ということの悲しさがひしひしと伝わってくる内容でした。亡くなった息子の写真を前にロウソクを灯すラストが忘れられません。私はまだそこまでの悲しい体験はないのですが、『愛する人の死』ほど辛く悲しいものはないのではないかと思いますね・・・６年前の９月１１日。大勢の『愛する人の死』が現実のものとなっていましたね。そして恐ろしいことに、今でも次々と新たな悲しみが生み出されています。際限のない悲しみの連鎖。それは易々と憎悪の連鎖にも繋がっていってしまう・・・いつの日か、皆が心に一本のロウソクの明かりを灯せれば良いのですが。世界を照らす希望の光を・・・ちょっとそんなことを考えてしまいました。で、もう一つ。昨日のニュースで気になる記事が。　　　『コマツ、世界初の対人地雷除去機を開発・・・アフガンで活用へ』ＹＯＭＩＵＲＩ　ＯＮＬＩＮＥより引用　　　アフガンには約４００万個の対人地雷が埋まっていると言われる。　　　大半は人間の手作業で除去が行われ、事故が相次いでいるという。　　　コマツの除去機は人手の２０倍以上の効率で、１時間に約５００メー　　　トルの広さを除去できる。未だに手作業で地雷除去を行っていたのかと驚くと共に、４００万個という途方もない数にただただ呆然・・・子どもも老人も無差別に人を襲う地雷の恐怖。そして愚かしさ。地雷の被害者の写真を見るたびに悲しくなります。膨大な数の埋設地雷が一掃されるまでには、まだまだ時間がかかりそうですが、少なくとも支援の輪が少しづつでも広がっているのが心の救いです。私のブログには『イーココロ！　クリック募金』のバナーを貼り付けていますが、これは日立グループの『カンボジア地雷撤去キャンペーン』支援のクリック募金があるからなんです。で、私の好きな坂本龍一氏が手掛けたこの曲を思い出しました。　　　Ｎ．Ｍ．Ｌ／Ｚｅｒｏ　Ｌａｎｄｍｉｎｅ　　　『Ｎ．Ｍ．Ｌ』は地雷根絶キャンペーンの際に坂本龍一氏の呼び掛けで結成されたユニットです。ＵＡやミスチルの桜井クン、佐野元春にドリカム、海外からもアーティストを迎えた凄い曲でした。（もちろん元ＹＭＯのメンバーも参加しています）ユニット名の『Ｎ．Ｍ．Ｌ』は、『ノー・モア・ランドマイン（地雷）』の意。一日も早く地雷のない世の中の実現を目指して、売上金は全て寄付されたそうです。私は曲自体好きですね。当時ＣＤ買っちゃいました。最初のロゴのところはクラフト・ワークだというのも嬉しかった（マニヤックですんません　笑）あと、地雷について考える本ではこの素晴らしい絵本があります。　　　『地雷ではなく花をください』　　　地雷の代わりに花を！こちらも地雷撤去キャンペーンに一役買っています。。。　　　

  2007.09.11

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  芙蓉の人　（新田次郎）

  台風９号が猛威を奮っているとのニュースが流れています。こちらも深夜１時頃までは（ちょうど私の帰宅時間！）風雨が強い状況でした。道路のわだちに水がたまり、うっかりクルマで通るとスプラッシュマウンテン状態。ワイパーもＭＡＸで稼働。。。久しぶりに怖い思いをしましたねえ。でも、他の地域に比べるとマシな方だと思います。特に今はちょっと静かになっていて却って怖いくらいです・・・皆さまのところは大丈夫でしょうか？？ ちょっと心配であります・・・で、台風がらみでこの本を思い出しました。　　　『芙蓉の人』　新田次郎著　　　　　　↑映像化もされていますこれは、明治時代に富士山山頂に私費で観測所を建てた野中到と、彼をささえた妻千代子の物語です。天気予報が当たらないのは高層気象観測所がないからであるとし、まずは自分が実際にやってみて実績をつくり、国を動かそうとします。困難な冬季の観測、病魔との闘い。夫婦で２時間置きに観測を続けたというのですから凄まじい・・・確か、この話は中学の頃に教科書（国語か道徳かは忘れました）で読んだ記憶があります。台風の被害を少なくするための気象観測に命をかけた夫婦がいたというのが忘れられませんでした。一方で、著者の新田次郎も、もともと気象職員だった人物。戦後建てられた富士山気象レーダーの建設に従事していました。このレーダーは、１９５９年の伊勢湾台風による膨大な死者・行方不明者の被害を受けて気象庁が建設したものでした。今では気象衛星がその役目を負っているため、既に運用は終了していますが、当時世界で最も高い場所に建てられた富士山レーダーは、多くの情報をもたらしてくれたことと思います。（それでも多くの被害が出たことは残念ですが）この建設に関しては、同じく新田次郎著の『富士山頂』に描かれています。さらに余談ですが、この新田次郎は、本名が藤原寛人。『国家の品格』で一躍時の人となった藤原正彦氏の父親にあたります。妻は藤原てい。終戦当時満洲に住んでいた藤原一家が、命からがら朝鮮半島の３８度線（アメリカ占領地を目指していた）を目指して逃避行を続ける様を描いた『流れる星は生きている　改版』の著者でもあります。先ほどのニュースでは、こちらでは朝から昼頃にかけてピークになるとのことでした。午後からは月１回の会議があるのですが・・・（中止にはならんでしょうな～）とにかく台風の勢力が弱まってくれることを期待します！！ 　　　

  2007.09.07

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  動物チラリズム　（やきそば　かおる）

  只今休憩中～（笑）さっき、売場で見つけた新刊本です。　　　『動物チラリズム』　やきそば　かおる著　　　動物たちのカメラ目線を捉えた面白動物写真集です～いやあ、オモロイですわ！！『動物チラリズム』、ナイスなタイトルですこと（笑）台風が近付いてるってのにコレ見てちょっと和んでいました（笑）　　　動物チラリズム　ブログ　　　↑こちらで『素敵な』写真が見れます！・・・店の方ではお客様がほとんどいなくなってきました。皆様の地域では台風はいかがでしょうか？被害が出ないことをお祈り致します。。。　　　

  2007.09.06

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  夏が終わりました・・・

  棚卸終了！！ヘロヘロになりつつもみんな良くがんばりました！これでウチの店も完全に夏が終わったという感じです。また新たなスタートが始まるので、気合入れていきましょ～話は変わりますが、売場の方も既に秋模様へ。きのこや山菜の本が平台に並んでいます。私はやらないので良く分かりませんが、きのこの本は毎年良く売れますね。持ち運びに便利なポケットサイズの本が一番売れているようです。　　　『ヤマケイポケットガイド　きのこ』　　　あと、値段が高いのにヤマケイの『日本のきのこ』と、学研の『日本の毒きのこ』は毎年必ず売れているのを見ますね～　　　　　　　↑『日本のきのこ』、画像もなければ説明文もない・・・アウッ！確かに毒きのこはアブナイですから知識を仕入れておかないといけないのでしょうね。ニュースなんかで毒きのこにあたった・・・なんて毎年やってますもんね。きのこ採りされる方は要注意ですね。　　　　　　　↓個人的にはこんな『猛毒きのこ』もおすすめだったりしますが（笑）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　そうそう、『きのこ』繋がりといえば、作家の奈須きのこさん（♂）がいますね～（強引ですが　笑）代表作『空（から）の境界』は、年末からシリーズで順次アニメ映画化されます。　　　　　　　アニメ映画『空の境界』公式ＨＰで、もうとっくに夏休みは終わってしまいましたが、今日はこの曲を聴いて寝ます。　　　井上陽水／少年時代昔、カラオケ行きまくっていた頃は良く歌ってました。だんだんと記憶が薄れてきた私の少年時代ですが、でもこの曲を聴くと懐かしい風景が蘇ってくるような気がします。名曲だと思いますね～　陽水さんは素晴らしい！　　　

  2007.09.06

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  きょうの猫村さん　（ほしよりこ）

  さて、明日はまた朝から出勤です。で、ちょこっとこれ読んで和んでいました。既にご存知の方も多いとは思いますが・・・　　　『きょうの猫村さん』　ほしよりこ著　　　　作者のほしよりこさんがネット上で公開している脱力系の１コママンガです。絵はヘタウマというか、ちょっと下手だと思うのですが（笑）、その脱力系の絵（手抜きとも言う？　笑）と、ネコの『猫村ねこ』が家政婦としてかいがいしく頑張る姿に思わず和んじゃいます。　　　こちらで読めちゃいます 　　　（ただし、会員登録（無料）しないといけないのが面倒ですが）ネコたんらしからぬ（？）真面目で働き者の猫村さん最高～ しかもなぜか古風なんですよね。まあ、笑いのツボがハマるかどうかは真っ二つに分かれそうな感じですが。さすがに単行本は持っていません（笑）、ここのＨＰで楽しませてもらってます。さあ～て。ちょっと和んだので今日はもう寝ます・・・ 　　　

  2007.08.30

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  だって買っちゃったんですもの（笑）

  またまた読めないクセに本を買い続けていました。やはりストレスが・・・いやいや、もう何も言うまい（笑）で、最近買った本のリストです。　　　『神聖喜劇』（全６巻）　大西巨人原作　のぞゑのぶひさ漫画　岩田和博企画　　　これ、まださわりしか読んでいませんが、ぶっ倒れそうなほど凄い作品です。気づいたらノドがカラカラでした。久しぶりにのめり込んで読めるマンガに出会えて嬉しい！完走したら感想書きます、なんつって（笑）　　　『へうげもの』（５巻）　山田芳裕著　　　・・・とりあえず新刊出てたので。　以前の記事はこちら　　　『一度も植民地になったことがない日本』　デュラン・れい子著　　　ヨーロッパ在住の著者がヨーロッパ目線で『ニッポン』について語ったもの。こういうの好きなんですよね～（笑）　　　『日本奥地紀行』　イザベラ・バード著　　　こちらは明治時代に日本にやってきた英国婦人が書いた日本での旅の記録。見知らぬ『ニッポン』が出てきてなかなか興味深いです。（まだちょこっとしか読んでいませんが）あと、重いテーマの本２冊。戦後も現地に留まった日本兵について書かれた本です。　　　『帰還せず　残留日本兵６０年目の証言』　青沼陽一郎著　　　　　　『蟻の兵隊　日本兵２６００人山西省残留の真相』　池谷薫著　　　これらは後ほどじっくり読んでみる予定です。（あくまで予定は未定であり決定ではにゃい　笑）・・・こんなん書いてるから読めないんだろ！　とツッコミが入りそうですが（笑）　　　

  2007.08.26

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  敬老の日　読書のすすめ

  昔は『敬老の日』といえば、９月１５日でした。ところが改正祝日法が施行となり、９月の第三月曜日が『敬老の日』となったため、今では連休になっていますね。で、今年は９月１７日です。私の誕生日でもある（笑）で、今本屋では『敬老の日　読書のすすめ』という小冊子を配布しております。毎年おすすめ本を紹介しているもので、今年も２６冊が選定されています。欲しい方は店頭で貰って下さい（もちろん無料です）　　　おすすめ本一覧はこちらで一応その中からおすすめ本を載せておきます 　　　　　　　　　　　　　　ま、『お年寄り』だからコレを読め的に大上段に構えるのはいかがなものかと思うので、とりあえず何を読んだら良いか（あるいはすすめたら良いか）分からない場合の指針として参考にして頂けたらなと思います。で、『お年寄り』というと、やっぱコレですかね～　　　ご長寿早押しクイズ！！　（さんまのＳＵＰＥＲからくりＴＶ）全く先の読めない『名』回答をしていくご長寿のお方がた。鈴木史朗アナの困った顔も面白い。ごくたまにしか観れないのですが、このコーナーは大好きです。しっかし、コレ本気で答えているのですかね～ウケ狙いなのか本気なのか判別するのが難しい・・・とにかく長生きしてもらいたいですね。それには笑うのが一番っすね！　　　ご長寿早押しクイズ　動画　１　　　ご長寿早押しクイズ　動画　２　　　Ｗｅｂ版　ご長寿早押しクイズ 　　　

  2007.08.23

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  関東大震災　新装版　（吉村昭）

  昨日は久しぶりのスコールでやや涼しくなりました。まだまだ暑いですが、ようやく夏も終わりに近づいているのですかね。そうすると、毎年やってくる９月１日『防災の日』を思います。関東大震災のあった日ですね。で、ふと思い立って部屋をごそごそやってたら、ありましたありました。コレです。　　　『関東大震災　新装版』　吉村昭著 　　　『記録文学』と呼ばれる、その緻密かつ徹底した史実調査と証言をもとに構成する作風で知られる吉村昭氏。事実の記述にこだわる姿勢が好きで、いくつかの作品を読んできました。惜しくも昨夏お亡くなりになられた作家さんです。（自ら命を絶たれたことでも話題になりました）で、関東大震災というとこの本が強く印象に残っていたので、ちょっとだけよのつもりでパラパラやってたのですが、気づいたら完走してました。何度読んでもやめられないとまらない。思わず当時にタイムスリップしたかのような気持ちです。それくらいにリアルなんです。大正１２年（１９２３年）９月１日午前１１時５８分４４秒にそれは起こりました。　　　東京市内に設置されていた中央気象台と本郷の東大地震学教室の地震計の針が、　　　突然生き物のように動きはじめた。それは、比較的ゆるやかなもので、係員は　　　椅子に座ったまま記録紙の上に線をえがく針の動きを見つめていた。　　　しかし、緩慢だったのは五秒ほどで、針はにわかに急激な動きを示すようになり、　　　係員も思わず顔色をかえて椅子から立ち上がった。建物がはね上がるように揺れ、　　　頭上では瓦の落下する音が起りはじめた。　　　震動は押し寄せる津波のように果てしなく盛りあがり、地震計の針が動き出して　　　から十五、六秒後には想像を絶した激烈さにまでたかまった。　　　その瞬間、戦慄すべき現象が起った。中央気象台では明治九年以来地震観測をお　　　こなっていたが、観測室におかれていた地震計の針が一本残らず飛び散り、すべ　　　ての地震計が破壊してしまったのだ。長々と引用してしまいましたが、一連の惨劇の幕開けのシーンです。関東大震災というと、明治４５年生まれの祖父と大正２年生まれの祖母から、かつて少し話を聞かせてもらったことがありました。火元に注意することと、トイレなど柱の多い所に避難するのが良いとのことでした。地震発生時はまさにお昼時。当時はかまどで火を使うことが多かったため、その火のせいでより多くの被害が発生していました。また、著者は大学などに保管されていた薬品類が火元になっていたことも示唆しています。で、建物の倒壊による被害も大きかったのですが、それ以上に火災による被害が凄まじかったということには、著者の冷静な筆運びも相まって身が震えました。江戸時代の火消しの知恵が活かされず、広場や路上、橋の上に至るまで避難民でごった返す中、彼らの運び出した膨大な荷物に火がつき、それが延焼に延焼を重ね、終いには火災旋風という世にも恐ろしい現象を引き起こす。これによって、人馬はもとよりありとあらゆるものが上空高く吸い上げられ、地面に叩きつけられて、多くの人命が奪われていったというのが衝撃でした。非公式記録ですが、震災翌日の９月２日には東京気象台で気温４７．３℃を観測した、というのですから、いかに火災が凄まじいものであったかが分かります。（最近の４０℃超えの気温を遙かに凌いでます）また、著者の緻密な調査は震災時に起こったあらゆる出来事に及んでいきます。デマによる自警団の朝鮮人殺傷事件、憲兵大尉甘粕正彦による社会主義者大杉栄夫妻の殺害（大杉栄事件）、その他震災による混乱の中で行われた数々の不法行為・・・特にデマに関しては背筋が凍るほど怖いものがありました。電信・電話など一切の通信が途絶されているにもかかわらず、『朝鮮人が暴動を起こそうとしている』などのデマが、私の住むとちぎまで伝わるのに僅か３日もかからなかったといいます。こういう時には、真に正しい報道が必要なのだと改めて思いましたね。デマを撒き散らした当時のマスコミの轍は二度と踏んではいけません。阪神大震災の時は『安心報道』が叫ばれましたが、こういうのも重要ですね。惑わず、惑わされず。果たして自分は大丈夫なのだろうかと、ちょっと考えてしまいました。このマグニチュード７．８の怪物によって、死者、行方不明者だけでも１０万人を超える被害があったそうです。こちらで当時の写真を見ることが出来ます＊刺激の強い内容を含みますのでご注意を 　　　　　　

  2007.08.18

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  神秘家列伝　（水木しげる）

  どうやら私の中の『水木スイッチ』がオンになってしまったようです（笑）またまたお気に入り水木先生の本のご紹介～子どもの頃から『目に見えないもの』に魅了されてしまった水木先生。のんのんばあに色んな妖怪の話を聞かされて育ったわけですが、最前線からの奇跡的な生還を体験したことによって、ますます『目に見えないもの』の存在を強く意識するようになっていったようです。で、水木サン（水木先生は自分のことを水木サンと呼びます）と同類（？）の『目に見えないもの』を生涯かけて追及していった古今東西の偉人たちを描いた伝記シリーズがあります。これが滅法オモチロイ！『神秘家列伝』　（全４巻）　水木しげる著これは、『世界妖怪協会会長』でもある水木サンが中心となって、荒俣宏氏や京極夏彦氏などを率いて出版している『怪　（ＫＷＡＩ）』という雑誌で連載されていたマンガです。実に多彩な『偉人』たちが登場。ざっとあげるとこんな感じ。　　　【第一巻】　スウェーデンボルグ　ミラレパ　マカンダル　明恵 　　　　　　【第二巻】　安倍晴明　長南年恵　コナン・ドイル　宮武外骨　　　　　　【第三巻】　出口王仁三郎　役小角　井上円了　平田篤胤　　　　　　【第四巻】　仙台四郎　天狗小僧寅吉　駿府の安鶴　柳田国男　泉鏡花　　　広く知られた歴史上の人物からあまり知られていない者、アヤチイ力を身につけた者や、それを否定しようとした者まで様々。水木サンの興味の赴くところ、止まることを知らずにとにかく面白がって色んなことを調べて描いている感じがします。登場人物が時にはハナをほじり、屁をたれ、イキナリ水木サンが登場してきて解説したりと『水木節』全開の快作です。フハッ！！第一巻のあとがきで水木サンはこんなことを書いています。 　　　私は昔から神秘好きではあったけれども、どうも百パーセント信じられないもの　　　だから、もっぱら観察をしていたわけだが、どうしたわけか（少しボケたのかも　　　しれないが）だんだんと神秘的なことを、ある程度信ずるようになってきた。そうなんですよね。水木サンって、観察者であり紹介者なんですよね。『目に見えないもの』を感じられない私のような鈍感な者のために、分かりやすく説いてくれているわけです。良く『妖怪を逮捕する』といっては世界中を飛び回っていましたが、その収集への情熱は余人に代え難いものがありますね。本当に凄い！１００歳まで頑張って（いやそれ以上も）収集してくれるとうれちいナ。で、第一巻の解説を水木サンの内弟子アリャマタコリャマタ氏（水木サンは荒俣宏氏をそう呼ぶ　笑）が書いているのですが、彼にすると水木サンはこういう感じらしいです。　　　水木大先生のすごいところは、妖怪を描いているうちに、人格・人徳・品格が　　　ともにアップし、霊的なステージが天井知らずに上がっていった事実にある。　　　またさらに最近では、妖怪だけでなく世の中の不思議に何でもビックリされるよ　　　うになった。先日は、ついにこのビックリする能力こそ、宇宙の神秘に通じた古　　　代人の重要な資質だったという発見に至られている。ビックリしたり、おもしろ　　　がったりする力を失った『おもしろ音痴』こそ現代の業病だとも指摘された。『おもしろ音痴』！　上手いこと言うなあ～ビックリする、即ち色んなことに興味を持てるということは一つの能力でもあると。いやはや。さすが妖怪になりかけている（失礼！笑）大先生。目の付けどころが違います。私もその千分の一でも『心の師匠』水木大先生に近づけるように努力していきたいものです。ちなみに、水木サンの生誕地の鳥取県境港では、８月は『霊在月』と制定されているようです。これは、お隣の出雲の国（島根県）では一般には『神無月』と呼ばれる１０月は逆に日本全国から神様が集まってくることから『神在月』と呼ぶことに起因しているそうです。つまり、今月は境港に『霊』が集まっているということですね。私はまだ行ったことがないのですが、ぜひこの『霊在月』に行ってみたいものです（笑）世界妖怪協会公認『怪　KWAI』ＨＰ　　　　　　

  2007.08.14

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  水木しげるのラバウル戦記　（水木しげる）

  昨日、ＴＶで『鬼太郎が見た玉砕』を放送してましたね。私もなんとか録画で観れました。割と原作に沿って描かれ、水木しげる先生の体験、伝えたかったことが映像化されていたように思いました。（ビビビビビン！のビンタが凄かった）遥か南方の最前線の様子が、戦争とは無縁の楽園のような場所であったのが痛々しかったですね。キレイな海に鬱蒼と茂ったジャングル。鳥のさえずりも聴こえてくる・・・でも、そんな場所でも戦争は容赦なく襲いかかり『玉砕』命令の下に次々倒れていってしまう。最後の突撃の前に歌う『女郎の歌』は、まさに下級兵士の悲哀を言い表していて泣けました。そして『総員玉砕せよ！』を精魂込めて執筆している水木先生の姿も描かれていました。その中で、次のようなセリフが心に残りました。　　　私は人に同情しないんです。それは、戦争で死んでいった者が一番可哀想　　　だと思っているから・・・最前線で水木先生が体験した『玉砕』。地獄を見た人ならではの心に残る重い言葉でした。で、原作となったのは以前も紹介した戦記マンガ、『総員玉砕せよ！』（水木しげる著）です。ドラマでも何度かマンガのシーンが映し出されていました。ただ、このドラマは原作マンガ同様ややフィクションの要素が入ったものです。主人公丸山二等兵は最後に玉砕戦で戦死してしまいます。でも、この主人公のモデルとなった水木先生（本名　武良茂）は、玉砕戦を生き残り、その後マラリアに冒されて病床についていたところを米軍の爆撃に遭い、左腕を失うという大変な経験をされていました。そして、現地トライ族との交流。びっくりするような話なのですが、水木先生は戦時中にもかからわず、土人（先生は敢えて尊敬の念を込めてこう呼びます）の生活に入り込み、『パウロ』という名前までもらい、家族同様のつきあいをしていました。（ここら辺からして常人ではないです）片腕の上にマラリアという困難な状況だったにもかかわらず、なんとか生き延びて祖国に帰ることが出来たのは、これらトライ族の、トペトロ（美少年）、エプペ（美人の人妻）、イカリアン（老婆）など様々な人に助けてもらったことも大きかったようです。で、本書のご紹介。『水木しげるのラバウル戦記』　水木しげる著 　　　本書は、終戦直後に描いたスケッチや戦後記憶を頼りに描いたものまで含め、水木先生のラバウルでの実体験を基に日常を綴ったノンフィクション戦記です。 この本の中でトライ族との交流も描かれていて非常に興味深いです。軍からは接触を禁止されているにもかかわらず、何度も現地人の部落に行ってしまい、上官に檻に入れられそうになるなどどいうエピソードもあるほど、奇妙なほどに彼らと気が合ってしまったようですね。この時の南方での体験が、後の妖怪や不思議なモノへの愛着へと繋がっていったのかも知れません。あ、ちなみに戦後５０年にわたって交流を続けていたトライ族のトペトロとの友情を描いた作品があります。『ラバウル従軍後記　トペトロとの５０年』　水木しげる著　　　戦後『鬼太郎』で成功した水木先生が、戦時中に受けた恩を返そうとトペトロに鬼太郎の絵を描いた自動車をプレゼントします。その時トペトロは『長年の恩が、初めて返ってきた』と言います。戦時中、水木先生へ果物を運び続けた彼ら。でも本当は貧しかった。そんな彼らも戦争に巻き込まれてしまっていたことはあまり語られていません。 　　　

  2007.08.13

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  失踪日記　（吾妻ひでお）

  さあて、私の短い夏休みはもう終わってしまいました。で、なぜか以前読んだこの本を思い出しました（笑）『失踪日記』　吾妻ひでお著 　　　第３４回日本漫画家協会賞大賞受賞、平成１７年度（第９回）文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞受賞、第１０回手塚治虫文化賞マンガ大賞受賞と、凄い受賞歴の本です。漫画家の吾妻ひでお氏。この人の作品はその昔『ななこSOS』というアニメを観たことがありました。もうほとんど覚えていませんが、確か登場人物の名前が山手線などの駅の名前になっていて、面白かったような。いかにも８０年代チックな作品だったと思います。で、しばらくこの方の作品を見てませんでしたが、この本を読んで良く分かりました。はい。『失踪』しちゃってたみたいですね（笑）お仕事が増え、あまりの激務についに爆発。８９年１１月に仕事を投げ出しそのまま『失踪』。その事の顛末をユーモアやギャグを交えてリアルに描いたエッセイマンガです。 オビに『全部実話です（笑）』とあるように、かなりセキララに綴っていると思われ、ショージキな人だなあという印象（笑）死のうと決意しバッグ一つで山の中へ入ったは良いが、気づけばそこで『レゲエのおじさん（ホームレスの意）』（懐かしい表現だなあ～　笑）になってしまう。前半はその時のサバイバル生活がリアルに描写されていて、読む手が止まらなかった。大体において、こういう生活をしていると『食べる』ことが最大の関心事になるのでしょうね。『食べる』ということの大変さが良く分かりました（笑）ただ、飽くまで暗くならないのが凄いです。ポジティブというかなんというか・・・まあ、実際本当にヤバイ部分は描いていないからなのでしょうが、それだけにマンガ作品としても大変楽しく読めました。後半はアル中で入院させられ、そこでの日常を綴っていますが、私はアルコールは弱い方なので、なぜにそこまで飲みたがるのか良く分かりませんでした（笑）アイスコーヒーでいいじゃん（笑）ま、やめたくてもやめられないからアル中なのでしょうね・・・とにかく、自分をここまで客観的に描いてマンガ作品としても面白い本書は、結構おすすめ出来るかもと。特にホームレス編は非日常を描いた傑作だと思います～（笑）・・・いや、別に真似したいと思ったワケではないのでご安心を（笑） ちなみに続編もありますが、私は第一作が一番面白かったですね。　　　　　　　

  2007.08.12

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  ソ連が満洲に侵攻した夏　（半藤一利）

  今日も暑いです。家の床がビックリするくらい熱く、水道の蛇口を捻ったらお湯が出ました。今年一番かも？もう過ぎてしまいましたが、８月９日は長崎へ原爆投下があった鎮魂の日でしたね。全ての原爆犠牲者の方々のご冥福をお祈りいたします。決して繰り返してはならない、忘れてはならない日であります。そして同じく８月９日には、もう一つ忘れてはならない出来事があります。ソ連の参戦です。太平洋戦争で日本が降伏することになった最大の原因の一つが、ヒロシマ・ナガサキへの原爆投下とソ連参戦。私の子どもの頃は、ヒロシマ・ナガサキは教えられましたが、ソ連参戦はほとんど触れられませんでした。歴史年表だけを見てみると、ソ連参戦が８月９日で、終戦が８月１５日。たったの１週間も戦争してないじゃん、という感じ。でも、実際には満洲で、南樺太で、千島列島で、それぞれ『侵攻』を受け、内地では空襲の止んだ８月１５日以降も激しい戦闘と民間人への略奪・暴行・殺戮が繰り返されていました。終戦のため一度武装解除した軍が、その後のソ連軍の侵攻によって再び銃をとらざるを得なかった、というのはかなりショッキングな話でした。で、ソ連参戦について書かれたこんな本を。『ソ連が満洲に侵攻した夏』　半藤一利著　　　著者はＴＶの歴史番組にも良く登場してますね。好々爺という感じで私の好きな作家さんでもあります。現代史、特に昭和史が詳しい作家さんで、司馬遼太郎氏が書けなかった領域を引き継いで書かれている印象もあります。（ちなみに夏目漱石の遠縁にもあたるそうです）本書は、冷静な筆致でソ連軍の満洲侵攻を描き、いかにソ連の参戦というのもが 恐ろしいものであったかが良く分かる内容でした。（ひど過ぎてここでは書けません）最近、細木数子さんがらみで話題になっている『戦場のニーナ』という本がありますが、これは『ロシア残留孤児』が主人公の話です。また、広く知られた中国残留孤児・婦人（『大地の子』参照）やシベリア強制連行など全て原因はこのソ連参戦によるものです。なぜこうなってしまったのか。そこには、当時の容赦ない世界情勢と中央の認識のズレ、開拓民保護を優先出来なかった軍部（関東軍）の無責任など色々あると思います。そもそも、もっと早くに戦争を終結させていれば、いや、戦争自体がなければ・・・たらればを言っても仕方がないですが、少なくとも私たちは過去の出来事から学び、未来へと繋げる、『温故知新』の精神でいきたいですね。暑い夏の日に戦争を考える良い一冊だと思います。そして・・・今『日本のいちばん長い日　決定版』を読んでいます。　　　こちらも同じ半藤一利氏の著作です。終戦のその日、８月１５日を克明に記録したノンフィクションの決定版です。 　　　

  2007.08.11

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  漂流教室　（楳図かずお）　つづき

  ・・・続きです。地球が最期を迎えようとしているかのような、砂漠と化した未来の世界。そこに『大和小学校』の子どもたちは放り出されてしまった。頼りとすべき大人たち（教師たち）は既にこの現実に耐えられず自殺するか、関谷に殺されてしまっており、全く子どもたちだけで生き抜いていかねばならない。　　　で、飛びきり勉強が出来るわけではないが、決断力と人を引っ張る力がある翔を『総理大臣』に任命し、以下各大臣を能力に応じて選任し、ひとまずこの未来世界でなんとか生き抜いていこうと涙ぐましい努力をはじめるわけです。しかし、学校だけに食料も水もそんなにないんですよね。そこにきて、さすがは楳図先生。色々と子どもたちを苦しめる材料もたんまり用意してました。派閥抗争や仲間割れ、怪虫の襲撃にペスト（！）の流行。食糧や水の枯渇にスモッグの発生や火山の誕生などの天変地異。さらには盲腸の手術まで・・・（小学生が盲腸の手術をやるマンガはこれ以外に知りません）日に日に子どもたちは飢餓でやつれていき、目の下にはクマが・・・当然グロいシーンも凄いです。今では描けないんじゃないかと思うような場面も。小学生同士の殺し合い、果ては人肉食まで・・・でも、要所要所で翔は『過去』にいる母と交信しつつ危機を克服していきます。この際に描かれる母の姿は、もう涙なしには読めませんね（涙）そして、もうダメなのか・・・と思わせるラストの方で明かされる衝撃の事実！！　　　なぜ学校は未来へとタイムスリップしてしまったのか？　　　犯人は誰なのか？　　　・・・そして、生き残った翔たちは過去へ戻れるのか？？もうね。最後は涙が溢れました（涙）　　　僕たちは未来へまかれた種なんだ！このセリフはずっとずっと印象に残りました・・・最後の余韻が素晴らしい出来でした。この作品は、確かこんなフレーズだったと思います。　　　明日なき人類の行く末を警告する衝撃の書！！大人になったら、絶対に未来の分まで使いすぎないようにしよう、と思ったものです。人間の悪意と傲慢、友情と連帯、愛と勇気と希望。あらゆる要素を込めて一気に読ませるその手腕。これを描いた楳図先生は本当に凄いと思います。（最近では家の改装でモメ事起こしてるようですが・・・）とにかく一度読まれることをオススメ致します。（あ、ちなみに『わたしは真悟』も超おすすめっす）　　　　そういやこれって何度か映画化されてるみたいですね（ドラマも？）ただ、登場するのが小学生だからこその作品なので、ちょっと見る気はしませんねえ・・・ 　　　

  2007.08.04

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  漂流教室　（楳図かずお）

  こないだ書いた、私の子ども時代の自由研究のテーマ『橋』。なぜ『橋』だったのか、やっと思い出しました（笑）昨日、休みを利用して部屋のお掃除をしてたら、忘れかけてた一枚の賞状が出てきました。宇都宮市主催の河川愛護スローガンコンクールがあった時に入選し表彰されたものでした。おそらく私の作った標語がどこかの川で使われていたのでしょう。　　　君と僕　みんなで守る　清い川　　　確かこんな感じ（恥）で、その自由研究、実は『橋』ではなく『川』がテーマだったみたい（笑）川の流れ方や状態、そこに生息する生物などを調べ、余勢をかって『橋』も調べていたようです。実は私は小学生の時から環境問題に興味があったようで、その一環でスローガンを作ったり、自由研究をやったりしてたようです。それは、第二次オイルショック（イラン革命を契機に発生）の時代と重なったことも大きかったと思います。当時の『省エネ』ブームに乗って、我が家でも電気の消し忘れなどは徹底して気を付けていました。学校の先生にも、２０世紀末には石油が枯渇するのでお前たちが大人になる頃は自動車は存在しなくなる、などど脅されていたので（笑）、このままでは地球がヤバイと子どもなりに考えていたと思います。特に、自動車が無くなったらアスファルトで舗装された道路は何に使われるのだろう？と考えてたのを覚えています。また、その先生は、当時冷戦真っただ中だっただけに、こんな話もしてました。　　　ソ連から発射された核ミサイルは、アメリカに届くまでには２０分くらい　　　かかるが、日本だと数分で着弾するぞ。いかにしてその数分で逃げるか。これも相当悩んでたと思います（笑）そういや『ザ・デイ・アフター』ＴＶで観た時は衝撃でしたね。絶対長生き出来ないと思ってました。で、そんな時代に出会ったマンガがありました。愛と友情のサバイバルＳＦ超大作『漂流教室』です。　　　描いたのは私の尊敬する漫画家の一人、楳図かずお先生であります。既に連載が終了してから結構経っていたと思いますが、クラスの女子がたまたまその単行本を持ち込み、あっと言う間にクラス中の人間が読みつくしたという凄いマンガでした。（ホラーものの多い楳図作品はもともと女子に人気があった　笑）上記の他にも、授業中にスモッグ警報が出され校庭に出ていたものは校舎内へ、また窓は全て締切りへなどと何度もそういうことがあっただけに、この作品にはなにか『リアル』なものを感じ取っていたのかも知れませんね。で、『漂流教室』の内容はといいますと、『大和小学校』がある日突然轟音と共に、教師や子どもを連れたまま未来へとタイムスリップしてしまうというもの。しかもその未来というのが凄くて、手塚治虫が描くようなロボットやコンピュータに管理され、チリ一つ落ちていない近代化された未来ではなく、ど～みても核戦争か環境破壊が極限にまで進んだようにしか見えない未来なんです。学校以外はほぼ全て何にもない砂漠という感じ。この未来像がまず衝撃でした。自分が生きている時代に核戦争が起こり、人々が死に絶えてしまうという怖い幻想がそこに提示されているようで、本当に怖かった。学校だけ無事にタイムスリップしてしまうという辺りは荒唐無稽な話なのですが、中心人物の高松翔より一つ下の当時５年生だった私は、とにかく彼の一挙手一投足に自分を重ね、自分だったらど～するだろうと思いながら読んでいました。そもそも冒頭のシーンで翔が母親とケンカするのですが、この出来事があったために却って母子の絆を深め、もう二度と同じ時を共に過ごせないにもかかわらず、母の子に対する愛情が壮絶で、読んでてウルウルする場面が多かったです。　　　また、大人は全体的に悪役視されてて、教師らは物語の最初の方でほとんど『処理』されちゃってます。ほぼ唯一最後の方まで生き残る『パン屋のおじさん』関谷がとんでもないヤツで、大人の卑怯さには本当にムカツキましたね～　　　　　　↑一応関谷さまご乱心の様子ねで、学校の周りは全部不毛の砂漠ですから、当然彼らが生きるために必要なものは何一つ残されていないんですね。このため子どもたちが結束してサバイバル生活へと突入していくわけですが、そこは楳図先生です。そう簡単にはいかせてくれません（笑）・・・というわけで、また熱くなってきちゃったので続きます（笑） 　　　

  2007.08.04

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  こんなポスターが届きました・・・

  　　　こんなこっといいな　書けたらいいな　　　あんなネタ　こんなネタいっぱいあるけどぉ～♪　　　ドラ○もぉ～ん！（笑）でも・・・やはり残念ながらここでは書けにゃいんですよね～（マジでしゃれにならない・・・笑）あ、お客様関係ではないです。ごく社内的な問題なんです・・・で、気分を変えて、昨日ちょっと面白いポスターを見つけたので載せてみます。以前紹介した青春小説『おっぱいバレー』のポスターです。Ｂ４サイズ４枚分の大きさ！　これは目立つ！！　　　　　　六平さんが４コマ風に出演（？）してて思わず大ウケ（笑）（ちょっと写りが悪くてスンマセン　笑）　　　　　　　　　　　　　以下拡大画像・・・　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　『実話ベースの泣ける青春小説！』という触れ込みですが、相当脚色してるようなのでどこまで本当にあった話なのかは分かりません（私はチラ見しかしてません　笑）でも、購入したスタッフによるとやはり泣けたらしい・・・ （エロではないですよ～）このタイトルがあざと過ぎる感じもしますが（笑）、とりあえず映画化も決まってるようなので店頭で目立つように陳列しときますかねえ（笑）

  2007.07.31

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  ハチドリのひとしずく　（辻信一）

  つい最近、私のブログにも『クリック募金』のバナーを張り付けるようになりました。　　　この『イーココロ！』内の『カンボジア地雷撤去支援』に興味があったからです。カンボジアでは無数に埋められた地雷により、今でも年間数百人が死傷しているということです。そのカンボジアで地雷撤去支援と地雷被害者救済へ、クリックするだけで募金が出来るということに感心しました。１クリックで１円の募金です。『イーココロ！クリック募金』より引用　　　１００円で、１平方メートルの地雷原をクリーンにすることが出来ます。　　　６０００～１００００円で、地雷によって足を奪われた人に義足を　　　提供することが出来ます。１つのクリックはとても小さい。でも、人の輪が広がっていけばきっと大きな力になるのではと。まあ、あまり大仰に構えてやってるわけではないのですが、少なくとも自分にも出来ることならやってみようと思ったわけです。本当はクリックされるごとに地雷製造工場への電力供給が断たれる、というのが一番なんすけど（笑）新たに造らせない、使わせない、という取り組みも必要だと思います。また、こういう『クリック募金』において、実際にどのくらいの効果があるのか、本当に善意の募金として正しく使われているのか、の点も注視していきたいですね。で、本題。２年近く前に発売になったこの本を思い出しました。『ハチドリのひとしずく　いま、私にできること』　辻信一著　光文社　　　これは南米アンデスの先住民に伝わる、あるハチドリのお話を基にした小さな力の大切さを教えてくれる本です。他には、坂本龍一氏をはじめ賛同する有名人の方の寄稿と、『私たちに何が出来るのか』について分かりやすく具体的な提案を行っています。引用　　　森が燃えていました　　　森の生きものたちはわれ先にと逃げていきました　　　でもクリキンディという名のハチドリだけは　　　いったりきたりくちばしで水のしずくを　　　一滴ずつ運んでは火の上に落としていきます　　　動物たちがそれを見て　　　『そんなことをしていったい何になるんだ』　　　といって笑います　　　クリキンディはこう答えました　　　『私は、私にできることをしているだけ』強制でもない、押し付けでもない、型に嵌めるわけでもない。自分が出来ることをやる。新潟の被災地に入ったボランティアの方々も同じ気持ちではないでしょうか。では、自分には何が出来るのか・・・本の紹介くらいしか出来ないのが情けないのですが（笑）、とりあえず『クリック募金』は無理せず毎日続けられそうなので、まずはここから、ということで考えています。今日は参院選ですね。有権者の一票も『ハチドリのひとしずく』のような気がします。

  2007.07.29

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  ストレスが・・・

  ♪たまるストレスがたまる　まじめな私 たまるストレスがたまる　ああぐちゃぐちゃよ～思わず森高千里の『ストレス』が頭の中でぐるぐる回ってしまうほどに、(古くてスンマセン　笑）ここ数日やられちゃってます。まあ、色々と・・・（笑）で、そんな時には決まって『悪魔の右手』が発動していて、我ながら自分の馬鹿さ加減に困るほど、たんまり本を買い続けていました（笑）とりあえず買っただけでいつ読むのか全くメドがついていないものばかりなのですが、一応ここに記録しておきます（読まずに放置しないためにも　笑）『伝えきれなかった真実』　田岡俊次・川村晃司著　宝島社　　　映画から世界の情勢を知る、というのが面白そうだったので。『オリンピア　ナチスの森で』　沢木耕太郎著　集英社　　　あの『深夜特急』の沢木さんのノンフィクション。１９３６年ベルリンオリンピックの記録映画『オリンピア』の監督、レニ・リーフェンシュタールへのインタビューです。出来れば早めに読みたい！（出来ればね　笑）『妖怪画談』　水木しげる著　岩波書店　　　水木先生によるフルカラーの妖怪解説本。水木先生の絵が素敵過ぎ。水木ファンとしては一応、ね（笑）『へんなほうりつ』　扶桑社　　　 古今東西の『変な法律』を集めた本。ちょっとした息抜きに良いかなと（笑）『ウソの歴史博物館』　アレックス・バーザ著　文藝春秋　　　 世界中から集めた『ウソ』『でっちあげ』『インチキ』『イカサマ』『ペテン』がてんこ盛り。これはオススメ出来るかなとちょっと考えてます（笑）『前田建設ファンタジー営業部　ＮＥＯ』　前田建設工業株式会社著　幻冬舎　　　大手ゼネコンが、『銀河鉄道９９９』用の高架橋を実際に造るとど～なるのか、実際に見積もりを作ってみました的な本。かなり真剣に取り組む姿勢にほだされて購入してしまった（笑）・・・そして、今回購入した中で、一番おすすめ出来るかなと思う本がコレ。『手塚治虫「戦争漫画」傑作選』　祥伝社 　　　新書サイズで読む手塚先生の戦争マンガ集。『マンガの神様』が描いた『戦争』にはとても興味があります。実際、軍需工場で働いてる最中に空襲に遭うという経験を持つ氏の手による作品群は、後世へ伝えていくべきものがあるのでは？と思います。（７本の短編が収録されています）・・・まあ、実際に 読んでみて面白かったものは今後ご紹介してみようかなと思います。 あ、もう一冊忘れてました（笑）以前にも紹介した『鈴木先生』の第３巻です。　　　・・・買ったにもかかわらず、ビニールかかったままでした（笑）こちらは学校現場をリアルに描いていて、なかなか考えさせられるマンガ本です。

  2007.07.29

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  私と２０世紀のクロニクル　（ドナルド・キーン）

  先日読んでた本のご紹介。『私と２０世紀のクロニクル』　ドナルド・キーン著　角地幸男訳　　　米国人で日本文学研究家のドナルド・キーン氏の自伝です。『クロニクル』（年代記）というだけあって、２０世紀初頭の少年時代から、１６歳で入学したコロンビア大学での日々、『源氏物語』との出会い、海軍の語学将校として参加した太平洋戦争、戦後また日本文学研究へ、そして様々な日本の文学界との交流、日本文学史をはじめ数々の出版・・・と、まさに氏の歩んできた歴史を辿る旅です。読売新聞で連載されていただけあって平易な文章で読み易く、その興味深い内容と相まって一気読みでした。（挿絵は大好きな山口晃氏。ただし、挿絵の少なさには少々不満ですが）日本とは縁もゆかりもないブルックリン育ちの氏が、たまたま本屋で見つけた『源氏物語』（英訳版）にハマったというのが面白い。当時はヒトラーのナチスがヨーロッパを席巻していた第二次世界大戦初期。アメリカもいつ参戦してもおかしくは無い状況でした。それだけに、争いや暴力から遠く離れた『源氏物語』の魅力の虜になってしまったようです。そこから氏の日本に対する情熱が高まっていったのですね。そして、コロンビア大での『恩師』角田先生との出会い。生徒がキーン氏たった一人でも真摯に教鞭を執っていたということが、彼の日本人観に影響を与えていたのではないかと思いました。また、興味深かったのが戦時中の氏の体験。数少ない日本語を話せる軍人として、アリューシャンから沖縄へと転戦。そこで彼が読むことになる戦死した日本兵から出てきた数々の日記。手書きの日本語もなんなく読めたようです。そこに綴られた日本兵の本音には、プロパガンダのイメージとは異なるものを感じたのではないでしょうか。それだけに氏は冷静かつ客観的に日本人の良い点、悪い点ともに両面きっちり見ていますね。ちなみに、氏は戦後まもなくの時期に、進駐軍の一員として日本へやってきます。その際、同じ語学将校仲間との間で交わされた多数の手紙を１冊の本にまとめたものがあります。『昨日の戦地から』　ドナルド・キーン編　松宮史朗訳　　　これはまだ読了していないのですが、当時２０代前半だった氏らが、いかに卓越した視点で物事を見ていたかがよく分かり、ちょっと衝撃的でした。後世になってから書いたものではなく、当時書かれた手紙をありのまま使用しているため、誤解や間違いなども一部にはあるのでしょうが、当時をリアルに知るための史料的価値も高いと感じました。（あえて修正せずに出版した氏は偉い！）（早く読了せねば・・・）脱線しました。　話を戻します・・・戦後は大江健三郎、安部公房、川端康成に三島由紀夫らとの交流が興味深かったですね。特に三島。川端のノーベル賞受賞と三島の自決には因果関係があったとか。少なくとも氏が相当に三島に惚れこんでいた様子は窺えました。（才人、才を好む？）近松の浄瑠璃の英訳の話など、エピソードの多さにも事欠きません。氏に興味を持たれた方には、ぜひおすすめしたい本です。ドナルド・キーン氏は現在８５歳だそうです。老いて尚、創作意欲に燃える氏には、畏敬の念を抱きますね・・・・・・そ～いや、以前『明治天皇』という氏のデカいハードカバーの単行本（上・下巻）も購入してたっけ。完全に放置状態でした。（既に文庫になってますが　涙）早くここまで辿り着けるように頑張らないと（ｲﾂﾆﾅﾙｺﾄﾔﾗ・・・）　　　　　　　＊挿絵を描いてる山口晃氏は、この作品集がオススメです（しつこい？　笑）＊『クリック募金』はじめてみました。　　　

  2007.07.28

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  夏休みといえば・・・

  自由研究！　と本屋の売場を見てると思うのですが（笑）、それほど多くの『自由研究本』が並んでおります。私は小学生の時、親父に一日手伝ってもらい『橋』をテーマに調べたことがありました。なぜ『橋』なのかはタイムマシンに乗って当時の私に聞かねばなりませんが、とにかく近所の橋を皮切りに、そこに流れる川をひたすら上流へ上流へと遡り、ついには日光の山奥にまで至ったことがありました（笑）親父のクルマで移動し、橋を見つける度にクルマを止めチェックを入れる。んでまた走り出す・・・を何十回も繰り返す。親父も良くつきあってくれました。これも自営業だからこそでしょう（笑）で、肝心の研究結果なのですが、資料が無くなってしまい、さらに私の記憶もそこまでしかないため、詳しくは思い出せません（笑）恐らく橋の名前や成立年、長さ、構造の違いなどを調べていたのだと思いますが・・・今ならネットでちょちょいと調べられるでしょうが、今にして思えば敢えて足を運んだということに意義があったように感じます。親父との『数少ない』良い思い出でもありますね。で、全国のパパさんへこんな『自由研究本』はどうでしょ？（笑）なかなか時間が取れず、遠くまで行くのは無理という方でもご安心を。ちょっと前の本ですが、家で簡単に出来る『科学手品』の本です。『子どもにウケる科学手品７７　簡単にできてインパクトが凄い』　後藤道夫著 　　　　子どもと一緒に科学のお勉強にもなってしまうという優れもの。新書サイズなのでお値段もお手頃です。日常品を使って出来るので、すぐ始められるのも嬉しい。親子で科学のビックリ体験なんていかがでしょうか～そうそう、忘れるところでした。一番上の画像。コレ何だか分かる人教えて下さい（笑）何かの実験のようですが、とにかく凄い！金属（のようなもの）が宙に浮いてるんです。偶然見つけた映像なので、一体何がなにやら・・・こちらで映像が観れますトリックなのか本物なのか・・・今年の『自由研究』のテーマはこれっすかね？　なんつって（笑）

  2007.07.27

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  毎日かあさん　（西原理恵子）

  昨日新刊が入荷してたので思わず衝動買いしちゃいました。『毎日かあさん　４　出戻り編』　西原理恵子著　　　毎日新聞朝刊に連載されているサイバラ家の日常を描いたエッセイコミックです。　　　毎日かあさん　ＨＰ サイバラさんの作品は、もしかすると読者を選ぶかも知れません。でも、私は何気に大好きだったりします。（作品全部は読んでませんが）かつて『まあじゃんほうろうき』で大笑いし、『ぼくんち』で涙した私は、　　　　　　その『毒』と『愛』の振幅の激しい笑いにやられました。どちらもこんなの読んだことない！　というのが率直な感想でした。そのあまりにリアル（というか自虐というか・・・）な描写に心底この人は凄いなと。で、今回の『毎日かあさん』では、かつて『ぢょうおうさま』と呼ばれたサイバラさんも、今やかっぽう着を着た２児の母として登場。その子育て奮戦記をちょっぴり『毒』を交えつつ、大いなる『愛』で包み込んだ作品なのであります。ショージキ面白い。 （かなりお下品ではありますが・・・でもそこがイイ　笑） でも気付くとホロリとさせられてる・・・とりあえずこれから読むところなのですが（笑）、この『毎日かあさん』。笑いあり、涙ありと、そんな作品ではないかと思うわけでありますよ。あ、タイトルに『出戻り』とあるように、今回は『元夫』さんが戻ってきて、家族４人揃った最後の日々を描き下ろしで追加しています。

  2007.07.22

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  思いやりのこころ　（木村耕一）

  昨日、版元の営業さんから紹介して頂いた来月発売予定の新刊です。『思いやりのこころ』　木村耕一著　↑発売前だからか楽天では画像がありません・・・一万年堂出版から、来月上旬（６日頃？）に発売予定だそうです。で、その際にゲラ刷りをちょっと読ませてもらったのですが、最初の数ページを読んだだけでグッときてしまいました。こちらでその一部が読めます。↑ぜひご一読頂きたいです。内容は、古今東西から集めた『思いやりのこころ』のお話と、古典『徒然草』の意訳、また、読者からの『思いやりのこころ』エピソード紹介という構成になっています。以前の記事で書いた、日本とトルコの友情の物語が真っ先に載っていたのが嬉しかったですね。もっと多くの人に読まれて良いお話だと思います。昨日の新人教育の話ではないですが、お客様相手の商売をしている以上、スタッフにもぜひ読ませたい本だと思いました。『ＯＭＯＩＹＡＲＩ』・・・『ＭＯＴＴＡＩＮＡＩ』同様、今の日本だけではなく、世界にも広げていきたい言葉です。皆がこういう気持ちを持てれば、必ずや争いはなくなることと思います。また、この一万年堂出版は、子育て本のベストセラーを次々と叩き出していることでもよく知られています。シリーズとなっている『子育てハッピーアドバイス』は、トータルで２００万部を突破したそうです。　　　ウチでも来月にはフェアを行う予定でおりますので、その際にはぜひ（笑）

  2007.07.19

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  第１３７回直木賞・芥川賞受賞作発表！！

  さきほど第１３７回直木賞・芥川賞受賞作が発表されました。受賞作はそれぞれ以下の通りです。【直木賞】　『吉原手引草』　松井今朝子　幻冬舎　【芥川賞】　『アサッテの人』　諏訪哲史　（群像２００７年６月号）おめでとうございました！！とりあえずご報告まで。

  2007.07.17

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  ・・・一度、やってみたかったんです（笑）

  　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　台湾のアーティスト、陳淑芬・平凡両氏の作品です。作品集は小学館プロダクションから発売されております。（ちなみにエロではありません　念のため）くわしくはこちら一時期ウチの店でも何点か表紙を見せて陳列していたことがありました。でも、スペースの都合上ここまでは出来なかったんですね～一度、こんな風に陳列してみたかった（笑）み、眉間にシワを寄せにゃいで～（笑）

  2007.07.17

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  久々の金縛り体験♪

  書こうかどうか迷ったのですが、悔しいので書いちゃいます（笑）それは、眠りに就いた２時間ばかり後の出来事でした。いきなり頭を大きな手でつかまれた感覚がありました。両こめかみの辺り。プロレス技のアイアンクローを食らったような感じでした。で、これは親父か誰かがイタズラしてやがるなと最初は思いました。（そんなワケないのですが、それくらいリアルでした・・・）でも、自分では目を開けてるつもりなのに何も見えないんです。おかしいな、と思った途端、今度は首を締められました（怖）大きな手で、しかも片手で。これは親父が発狂して一家心中を図ろうとしているのかと思い（笑）、とにかく大声で助けを呼ぼうとしました。が、自分では声を出してるつもりなのに口は閉じたままなんです。ここまで来てようやく身動き出来ないことに気づきました。これは、金縛りだ。以前の時は、力を抜いて『好きにして～』状態で身を任せましたが、今回は初めて首を絞められたので、ちょっと憤慨（笑）なので、力を入れて抵抗しようとしました。ところが力を入れれば入れるほど倍になって返って来るんですね。しばらく続けてたら疲れてしまい、結局根負け。力を抜いたらいつの間にか去っていきました。この間、ずっと呼吸は出来たので良かったですが、本当に死んじゃってたらどうなのよ・・・確かに９連勤の疲れが一気に出たのかも知れませんが。なんかムカツク～・・・そういや昨日。店で増えてきた『怖い本』をちょこっとチラ見してたっけ。『おまえら行くな。（続）』　北野誠著こんなん読むから金縛りに遭うのでしょうか？？（笑）

  2007.07.14

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  日本の戦時下ジョーク集　（早坂隆）

  つい最近発売になった新書です。昨日買っちゃいました。『日本の戦時下ジョーク集』　早坂隆著 　著者は『世界の日本人ジョーク集』でベストセラーをかました早坂隆氏。今回は『満州事変・日中戦争篇』と『太平洋戦争篇』の２分冊になっております。さらっと読んでみた感想は、タイトルに『ジョーク集』とあるものの、戦前、戦中の『お笑い』や雑誌など大衆文化について良く調べており、ジョークだけでなく、教科書が教えない当時の庶民の姿も活写していて、非常に興味深いものでありました。名前しか聞いたことのなかったエンタツ・アチャコやエノケンのギャグなども載っていて、当時の人の笑いのセンスも垣間見れました。（思ったほど現代人と大差ないような気がしました　笑）今までモノクロ画像でしか見たことのなかった時代を、総天然色（フルカラー）で見せてくれたような印象です。余談ですが、そういや映画『スパイ・ゾルゲ』は戦前の日本の姿をかなり忠実に再現していて、その街並みや風俗などは興味深いものがありました。こちらもその点では当時を総天然色で見せてくれます。戦争を知らない団塊ジュニア世代の著者が、よくぞここまで調べたものだと感心しました。 私は『のらくろ』の復刻版を持っているので、当時のマンガには軍国主義が色濃く反映されているのは知っていましたが、戦時下の雑誌や芸能などの話は勉強になりましたね。特に私が笑えて泣けたジョークをいくつかご紹介します・・・【倅（せがれ）殿】　　　戦線で二等兵の父親と少尉の息子がバッタリ出会いました。　　　息子　『お、お父さん』　　　　父　『ハッ！　これは意外、上官殿は倅殿でありますか』雑誌『日の出』　昭和１７年９月号のジョークだそうです。恐らく父上は赤紙一枚で召集されたのでしょう。本当にあってもおかしくない話ですねえ。当時の人はこれで苦笑してたのでしょうか。もう一つ。【第一線】　　　南方の基地にて。　　　兵士一　『おい第一線のおじいさんから手紙がきたぜ』　　　兵士二　『エヘ！　お前のおじいさん第一線に居るのかい。いくつだい』　　　兵士一　『いやね、今は東京も第一線だからね』これ、雑誌『新太陽』の昭和２０年１月新年号のジョークらしいです。多くの雑誌が休刊に追い込まれる中でも発行を続けていた雑誌があったのですね・・・それにしてもコレ『検閲』ＯＫだったのでしょうか？（発行されているのだからＯＫだったのでせうと自問自答・・・）東京の市民に『第一線』であることを周知させるためにもこういうジョークが使われたのでしょうか。いやはや。でも笑えません。東京が大空襲で灰になってしまったのはこの年の３月でした。この、ちょっと変わった視点からあの時代を見るという試みは、ややもすると戦争を肯定する方向に思われてしまうかも知れません。その点が、当時を描くことを極めて難しくしている一因なのではないでしょうか。当時を知らない人間にとって、記録フィルムからは伝わってこない『時代の空気』というものを少しでも感じさせてくれたことは、父母や祖父母の生きた時代を知るためにも意義のあることではないかと思いました。あ、そうそう。もちろんドナルド・キーンの方もこれからちゃんと読みますよ（笑）蛇足・・・今月２１日より、『特攻隊』を描いたドキュメンタリー映画が公開されます。監督は日系二世のリサ・モリモト。タイトルはズバリ『ＴＯＫＫＯ　特攻』。ＴＯＫＫＯ　公式ＨＰ＊音量注意アメリカ人監督が特攻隊員や特攻を受けた側の生き残りに取材し、当時のカラーフィルムを使って構成したドキュメンタリーのようです。日本では『特攻』そのものについて描くのは、まだまだタブー視されているかも知れませんが、アメリカ人監督が日米両面から見た『特攻』の真実をどのように描くのか大変興味深いです。 　　　『生きたかったよ　死にたくはなかったよ』実際の生き残り隊員の言葉のようです。『戦時下ジョーク集』同様、時代の真実をフィルターなしで描いてくれるものと期待します。

  2007.07.14

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  夏といえば文庫フェア！

  今年も本屋の店頭では大手出版社の文庫フェアが賑わっております。角川の『夏の百冊』新潮の『新潮文庫の百冊』そして集英社の『ナツイチ』私は中学生の頃、夏休みの敵、読書感想文の宿題が嫌いでした。それの提出のためだけに読むというのが冒涜してるようで許せない感じだったのです。特にブンガク苦手少年だった私は読み出すまでが大変でしたねえ。（だってノンフィクションが読みたかったんですもの）←イイワケです。ハイ（笑）で、何を読んでいたのか記憶の糸を辿ってみると、確かこんな感じでした。ラインナップは無個性というか安直というか・・・とりあえずコレ読んでチャチャッと書いとけば点は貰えるだろう的な浅はかさも読み取れますかね（笑）　　　中学１年の夏・・・『走れメロス』　太宰治　新潮文庫　　　　　　中学２年の夏・・・『坊っちゃん』　夏目漱石　新潮文庫　　　　　　中学３年の夏・・・『李陵・山月記』　中島敦　新潮文庫　　　 今にして思うと全部新潮文庫ですね。しおりの代わりに紐が付いてるのがナイスでした。で、いざ読み始めると結構面白かったんんです。特に『走れメロス』は、その出だしがカッコ良かった！　　　メロスは激怒した。必ず、かの邪智暴虐の王を除かなければならぬと決意した。　　　メロスには政治がわからぬ。メロスは、村の牧人である。笛を吹き、羊と遊んで　　　暮して来た。 けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった・・・簡潔な文章が心地よくて、ついに音読してました。 ちなみに音読のクセがつきはじめたのはこの頃だったかも！？挫折しそうになっても友を裏切らないメロス。素晴らしい。 あと、この文庫に収録されていた『駈込み訴え』も好きになりました。メロスとは対照的な裏切り者のユダの一人がたり。こちらもユダのマシンガントークが素敵で何度も音読しました（笑）　　　申し上げます。申し上げます。旦那さま。あの人は、酷い。酷い。はい。　　　厭な奴です。悪い人です。ああ。我慢ならない。生かして置けねえ。こんなん音読してたのでちょっとアブナイ少年だったかも（笑）あと、印象的だったのが中島敦ですね。私は『李陵・山月記』に収録されていた『名人伝』がいたく気に入りました。別に話が短いから、という理由もあることはありました（笑）その格調高い漢文調の文体にも惚れましたが、弓を究めた者が結局弓を忘れてしまう、というところが凄く印象に残りました。未だにその真意が良く分からないのですが（汗）でも、コレも音読しまくりでしたね（笑）ま、そんな感じで夏休みの読書感想文はクリアしてたと思うのですが、今になってみると、改めて凄い作品たちだったのだなとシミジミ思います。もう一度、いやいや何度でも読み返してみたい気がします。さて長くなりましたが、話を戻しますと既に店頭では中高生が文庫を購入されてる姿が目立ってきました。中には私同様『読書感想文』のために購入されてる方もいらっしゃるかも知れません。無難にこなしたいと思うそんなアナタへおすすめしたいのがコレです（笑）　　　『人間失格』　太宰治　集英社　　　何をいまさら・・・という声も聞こえてきそうですが、 今年の集英社ナツイチは凄いんです。この『人間失格』の表紙をよ～く見て下さい。なんと、『デス・ノート』の小畑健さんが表紙を描いてる限定版なんです。（画像が小さいですが見えますか～）他にも『こころ』『友情・初恋』『銀河鉄道の夜』の表紙が蒼井優さんだったりします。　　買うなら今ですよ～（笑）これら名作に触れる良い機会なので、ぜひぜひ本屋の店頭を覗いてみて下さいね。ま、本当は制約なしで自分に合った本を読むのが一番なんですけどね。そして、そのためにも何が合うのか色々試されるのが良いと思います・・・

  2007.07.11

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  戦前の豪華写真雑誌『ＮＩＰＰＯＮ』

  しつこいかも知れませんが、またまたブックフェアネタです（笑）戦前の日本で発行されていた豪華写真雑誌。その名も『ＮＩＰＰＯＮ』。これの復刻版の見本を趣味の探索中に偶然発見しました。いやあ、コーフンしました（笑） なんてったって、復刻版（第１期～第３期　計４１冊＋別冊）を全部揃えようとすると、そのお値段は３０万円以上。とても本の値段じゃない！（笑）　　なので、そのお姿を拝見出来るだけでもう幸せ一杯胸一杯。で、パチリと。（中身もパラパラっと見ましたよ　笑）この『ＮＩＰＰＯＮ』は、戦前の日本において海外向けの宣伝雑誌として発行され、アメリカの『ＬＩＦＥ』にも比肩しうる大変に質の高い写真雑誌として知られています。くわしくはこちら創刊は１９３４年１０月２０日。Ｂ３判（５１３×３６３ｍｍ）総アート紙の大判です。海外向けであるだけに、英・独・仏・西の４ヶ国語を使用しています。日本工房設立者の名取洋之助を中心に、土門拳や木村伊兵衛など著名な写真家を揃え、当時、世界の最先端をいく日本の印刷技術の粋を極めた超絶モノです。戦争により物資が極端に欠乏していく中、１９４４年９月まで刊行が続けられました。しかし、時代はちょうど戦争が本格化していった頃です。海外へ日本の文化を発信するという意義は、次第に軍部との関わりを深め、その宣伝の一翼を担わされることとなるのでした。実際手に取るとさすがにデカイっすね。そして写真やレイアウトが非常に現代的！既に戦前期において、世界最高レベルのものがそこにあったということに、いたく感慨深いものがありましたね。イイもの見せてもらいました（笑）あ、そういえばコーフンのあまり中身を撮っておくのを忘れた（笑）

  2007.07.09

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  東京国際ブックフェア（２）

  ブックフェア体験記の続きです。今回は絵本です。まずこの写真。ＰＨＰ研究所のブースから。壁面にずらっと並んだ絵本は『迷路シリーズ』です。 上から『文明の迷路』『時の迷路』『自然遺産の迷路』です。　　迷路あそびをしながら勉強にもなるという優れもの。大人もおもわず夢中になってしまう出来です。コレ実はウチの店でも最近までこういう風に大きく展開してました（笑）結構売れていましたね。まあ、なぜ外してしまったかというと、毎年この時期は『課題図書』『夏休み自由研究本』などが幅を利かせてしまうので、泣く泣く下げたのでありました。で、次が分かりづらくて恐縮なのですが、講談社のブースにあったトラックです。講談社では『おはなし隊』という日本全国で絵本の読み聞かせ会を専門に行っている部署があり、そこで実際に活躍してるトラックの展示なのですね。このトラックに描かれているのは、『にじいろのさかな』と、いもとようこさんの『３びきのこぶた』ですね。もちろん講談社から刊行されています。 　そして、実はこのトラックは凄いヤツでして、内部にはたくさんの絵本が展示されており、自由に読めるようになっているのです。そこには講談社以外の絵本も多くあり、とにかく『名作』揃いでした。以前ウチで読み聞かせ会をやった時にお世話になったのも実はコレだったんですね～（講談社＋地元のボランティアさんにお願いしたのです）今回上手く写真を撮れなかったので、ウチでやった時のをアップしておきます。ウチに来てくれた時は赤いトラックでした。内部はこんな感じ。 集まったよいこ達が目を輝かせてましたね～その時はおはなし隊担当の方が『もったいないばあさん』をオススメしてくれました。 他にも福音館の名作絵本たちもたくさんありました。ついでに読み聞かせ会の時の写真もアップしちゃいましょう（笑）ホント狭いところでやったので申し訳なかったですが（汗） 話を戻すと、ブックフェア内で『児童書フェア』というのをやっていたのですが、残念ながら時間の都合で良く見れませんでした。アウッ！また、本当は写真をもっとたくさん撮ったのですが、なにせ人が多くて写真に写り込んでしまっているのが多いんです。そういうのをＮＧにしたので、イマイチ下手な写し方の写真しかなくて申し訳ないです～（涙）というわけで今回はここまで。ブックフェア体験記の方はまだまだ続くかも・・・（笑）あ、あと話が全然変わりますが、昨日は七夕でしたね。間に合いませんでしたが、七夕が誕生日の作家さんをちょっとだけご紹介・・・ まずＳＦ小説の名作『夏への扉』を書いた巨匠、ロバート・A・ハインライン。１９０７年７月７日生まれ。この『夏への扉』は、毎年夏になると本当に売れます！（ネコタンも素敵！　笑） 次に盧溝橋事件があったまさにその日。１９３７年７月７日生まれの塩野七生さん。（だから名前に『七』が入ってるんでしょうかね。この方も７が三つ揃ってる！）代表作『ローマ人の物語』がついに完結！　凄い仕事をされました。 後、１９６２年７月７日生まれなのがナンシー関さん。惜しくも亡くなられましたが・・・ 私のおすすめ本はこちらです→　以前の記事最後にこの方も。１９７３年７月７日生まれの高屋奈月さん。マンガ『フルーツバスケット』の作者さんですね。ちなみに、グスタフ・マーラー、シャガール、円谷英二、ピエール・カルダン、リンゴ・スター、研ナオコ、大川隆法に栗林忠道中将まで皆７月７日生まれでした。なんだか林家ペーみたいになっちゃいましたが（笑）、何気に調べると面白いもんですね。

  2007.07.08

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  東京国際ブックフェア

  ついに行ってきました～　東京国際ブックフェア！東京国際ブックフェア公式ＨＰ（８日（日）まで開催してます）新幹線で東京へ、そして新橋から『ゆりかもめ』に乗って東京ビッグサイトへ。良いお天気だったので『ゆりかもめ』からの景色も良い眺めでした。東京湾を眺めつつ、ベイブリッジやフジテレビ前などを通っていきます。この『ゆりかもめ』は運転士なしの無人運転。だからか結構ゆっくりなんです。隣を車が走ってるところ（湾岸道路？）がありましたが、その車に抜かれてました。んで、いよいよ到着。２日目のせいか思ったよりも混雑していませんでした。今回は一人での参加なので気楽なもんです。まずは一服ポイント（←コレ超重要）を探します。東京って、タバコを吸える場所が極めて限られているので、そのポイント探しにはいつも苦労します（笑）無事一服終え（ニコチンパワー充填完了　笑）、いざ会場へ。一般の方など書店以外の方々も多く見受けられましたね。皆その目つきは真剣そのもの。その場でお買い上げ（多くは会場のみの割引価格）の方も目立ちました。私は海外版のコミックでもあれば欲しかったのですが、探してる時間がなくて断念しました・・・（っていうか集英社や小学館のブースでそれらしきものが見当たらなかったような・・・）で、思ったよりも書店さんの参加者が少ない感じがしましたが、既に早い時間に参加されていたのでしょうか。その分お目当ての版元さんとは次々とスムーズに商談が出来ました。数年ぶりに顔を合わせる営業さんも多く、それぞれに改めてウチをアピール。トレカ収集の如く増えていく名刺の山。名刺は沢山作っておいて良かった。これから発売になる新刊本の仕入れ交渉やら、今後の情報のやりとりについてなど様々な話をしてきました。何社かは今後訪問してくれることでしょう。ただ、『世界３０ヶ国、７７０社が出展！』という謳い文句でしたが、私としては肝心の版元さんが出展していなかったりしてチト物足りなかったです。『○○舎』もないし、『○○書房』もない。もっと版元さんを充実してくれると有難いのですが。で、営業さんとの話を繰り返しているウチに時間がおしてしまい、趣味の探索があまり出来ませんでした。アウッ！やはり一日でまわるにはちょっとキツかったですね。（午後６時で終わりですし）そんな中でも一応写真を撮ることが出来たので、これから何回かに分けて紹介してみたいと思います。あくまでも私の興味の対象になったものだけですが・・・（写真は出展者の方の許可を得ました）↑文芸社から７月２０日に発売される、山田悠介氏の新刊『パラシュート』の展示ウチでも売れてる作家さんなので、今回多めに仕入をしました（笑） ↑文藝春秋のブースで展示されていた藤沢周平氏の『漆の実のみのる国』最終回原稿。上は説明文、下は厳重にガラスケース内での展示でした。複製ですが、超貴重なものですね。写真だと小さくて読めないのが残念。↑PHP研究所のブースでは、やはりというかなんというか『女性の品格』がイチオシでしたね。この積み方は凄いっす！↑人文書の方では、これが私のイチオシ！！　国書刊行会のブースの妖怪図巻の数々・・・これからの季節にもピッタリです（笑）オビには『水木しげる』『京極夏彦』の文字・・・妖怪いったらやはりこの方々です。これらは後で詳しく紹介したいと思います～ま、今回はこんなところということで。やはり行って良かったという感じでした。他にも撮った写真があるので、また後で書いてみます。

  2007.07.06

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  第１３７回直木賞候補作発表！

  第１３７回直木賞候補作が発表になりました。候補作は以下の通りです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　以上７点です。選考会は１７日（火）です。さて、誰が受賞するのか楽しみですね～

  2007.07.05

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  頭のうちどころが悪かった熊の話　（安東みきえ）

  おすすめ本のご紹介。『頭のうちどころが悪かった熊の話』　安東みきえ著　下和田サチヨ絵表紙の絵とその面白そうなタイトルが気になりちょっとだけチェック。（あくまでお仕事上のチェックです。断じて立ち読みではにゃい！笑）これは、７つの動物ショートストーリーが入った短編集です。児童書みたいな体裁ですが、大人にもおすすめ出来る感じでしたね～挿絵も味があって良いし、サラっと読める文章の中にも思わず考えさせられちゃう部分があったりしてなかなか。表題作の『頭のうちどころが悪かった熊の話』の他にも様々な動物が出てきます。（あえて内容は書きませんよ～）そうそう、オビの推薦文を『西の魔女が死んだ』の梨木香歩さんが書いてたり、小泉今日子さんが書評を書いたりしてました。他にもＴＶで紹介されたりして結構広まりつつあるようでもあります。久しぶりにホンワカ出来る作品を見つけたような気がしてちょっと嬉しかったですね。　　　本書の半分はやさしさで出来ています　　なんつって！（笑）ちなみに梨木香歩さんの『西の魔女が死んだ』も、とてもホンワカ成分が高いです（笑）

  2007.07.03

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  キリストの棺　（シンハ・ヤコボビッチ）

  先日、凄く気になる新刊本を発見してしまいました。『キリストの棺』　シンハ・ヤコボビッチ/チャールズ・ペルグリーノ著 ２０日に発売になったばかりです。本書の編集は、映画『ターミネーター』『タイタニック』の監督ジェームズ・キャメロン。 私は観れなかったので残念なのですが、先日ディスカバリー・チャンネルで放送された、同名ドキュメンタリー番組の元になった本のようです。『ようです』というのは、あっという間に本書が売り切れになってしまい内容を良く確認出来なかったからなんですね。アウッ！ＴＶの放送内容はというと・・・　　　エルサレムにある２千年前の墓所で石灰石の棺が見つかった。科学分析によると、　　　この墓にはイエスと家族が葬られていたのでは・・・という。この番組は、　　　ジェームズ・キャメロンの指揮の下、壮大なスケールで、この考古学史上最大の　　　発見を独占的に明らかにする。ディスカバリー・チャンネルより引用一年前『ダ・ヴィンチ・コード』がヒットした時、関連本も飛ぶように売れてました。知識のない私は、お客様にイキナリ『セーガイフの本ある？』とか聞かれて固まってたりしました。『セーガイフ』？？　なんじゃそれ？　外国人の名前かいな？　なんてトンチンカンなこと考えてました（笑）『セーガイフ』を詳しく知りたい方はここ読んでください（笑）で、当時、一応『ダ・ヴィンチ・コード』観ちゃいました。本当っぽくて嘘っぽいさじ加減が良かった。このアヤシサはかなりグーっす（笑）別にクリスチャンでもなく西洋史もあまり詳しくないのですが、昔からイエス・キリストとそれにまつわる話が気になってはいました。そういや以前『パッション』というイエス・キリストが磔に遭う過程をめっちゃリアルに描いてて、観るとゲッソリやつれる映画も観ましたね（かな～り表現がエグイっす）・・・・・・またダラダラ書いちゃいましたが、結局何が言いたいかといいますと、まずこの『キリストの棺』を読みたいということと、ＴＶを観た方がいらしたら、どうだったか感想をお聞きしたい、ということなのであります（笑）ああ・・・凄く気になる～ 再入荷が待ち遠しい～ 　

  2007.06.30

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  となりのクレーマー　（関根眞一）

  はい。ついに読んじゃいました。『となりのクレーマー』　関根眞一著 とにかくオモチロイ！！（水木しげる風）もうね。あまりの面白さに一気読みでした。販売員必読の書だと思います。著者は西武百貨店のお客様相談室長をやっていたお方。その際に実際経験した『クレーマー』との対決の数々を事実に基づき再現。いかに対処したかを具体的に記述し、実際起きてしまった場合のアドバイスも具体的に書いてくれてる書なのであります。いやはや、勉強になりました。著者によると、『クレーマー』の定義とは、企業、医院、学校、行政などにおいて、以下の行動をとる人のことを指します。 　　　・快楽として『困らせよう』としている人　　　・大きく常識を逸脱し、度を超えて意見をする人　　　・詐欺行為に近い行動で金品を求める人イチャモンをつけ、理不尽な要求をし、無理難題を言って楽しむ。そんな不埒な輩はま～さ～に～『クレーマー』なのであります。私も身近でこんな話を聞いたことがあります。　　　・レンタルしたＣＤを入れたらプレーヤーが壊れた　　　　　　　　→　新品のプレーヤーと交換　　　・ネットカフェで座ったシートにペンが落ちていて服が汚れた　　　　　　　　→　謝罪と数万円を要求　　　・料理店で食事したら歯が欠けた　　　　→　治療費全額＋慰謝料要求驚くのが、これら全て同一人物だということ。とことんツキのない不幸を絵に描いたようなお人なのか、それとも・・・？ぶっちゃけ、某所では超有名なクレーマーさんらしいです（笑）今日もどこかで店に怒鳴り込んでいるのでしょうか？ご苦労様です。ただ、店に『意見』『文句』『苦情』を言う人が、全て『クレーマー』ではないということを認識せねばなりません。店をより良くするための貴重なお話を聴ける機会でもあるのですから。真摯に（このフレーズ使うとウソくさくてヤなのですが　笑）対応することが重要なのです。あと興味深かったのが、著者が学校関係者から聞いた保護者からの苦情の数々。　　　・窓ガラスを割ったのは、そこに石が落ちているのが悪い　　　・けがをした自分の子どもを、なぜ、あんなやぶ医者に連れて行ったのか　　　・学校へ苦情を言いに来たが、会社を休んで来たのだから休業補償を出せ　　　・運動会はうるさいからやめろ　　　・野良犬が増えたのは、給食があるからだ　　　・今年、学校の土手の桜が美しくないのは、最近の教育のせいだ ・・・溜息が出ますな。一昔前なら、こういった事例はまず聞かれなかったことと思います。ここで私がわざわざ取り上げたのは、何も笑い者にする為ではなく、もはや日本は『苦情社会』に突入してしまったのではないかということを言いたかったからです。それも、簡単には解決の出来ない、落とし所の見えない『苦情』が増える一方なのではないかということ。学校だけではありません。当然ウチにもこういう類の話はありますし、（店のエアコンの室外機がうるさいので止めろ、なんてのもあります）いつ、『となりのクレーマー』から電話がかかってくるのか全く分かりません。 なので、そういうことを事前に予期して、未然に防げることは徹底して着手しておくことと、心構えとして、いつ何時そういったことが発生してもおかしくはない、ということを知っておく必要があるのではないでしょうか。残念な話ではありますが。そんなことを考えてしまった本でありました。そうそう、私が本書で一番響いたのは『苦情処理は勝ったら負け』というところです。　　　最後は、ニコニコ。『またのご来店をお待ち申し上げております』。ズキュ～ン、ときました（笑）

  2007.06.29

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  『私は環境のせいにして逃げるのだよ、アケチ君』

  　　　『ま、しゃーないですわ今更。被害者さんのことですやろ？知ってま。　　　ありゃーちょうしづいてるとボクもね、思うとりました。　　　・・・でも、記事にして、ちーとでも、気分が晴れてくれるんなら　　　好きにしてやりたいし』　　　『知ある者、表に出すぎる者は嫌われる。本村さんは出すぎてしまった。　　　私よりかしこい。だが、もう勝った。終始笑うのは悪なのが今の世の中だ。　　　ヤクザはツラで逃げ、馬鹿（ジャンキー）は精神病で逃げ、私は環境のせい　　　にして逃げるのだよ、アケチ君』　　　『犬がある日かわいい犬と出会った。・・・そのまま『やっちゃった』　　　・・・これは罪でしょうか』　　　『５年＋仮で８年は行くよ。どっちにしてもオレ自身、刑務所のげんじょーに　　　きょうみあるし、速く出たくもない。キタナイ外へ出る時は完全究極体で出たい。　　　じゃないと２度目のぎせい者がでるかも』（『殺された側の論理』から引用）これは１９９９年４月、山口県光市で起きた光市母子殺害事件の被告人が、第一審の無期懲役判決後に知人あてに書いた手紙の一部の引用です。事件では、当時１８歳の少年が強姦目的でアパートに押し入り、２３歳の女性を殺害後に強姦。また生後１１ヶ月の娘を床にたたきつけ、首にひもを巻きつけて窒息死に至らしめたものです。第一審では無期懲役の判決が出ましたが、今年に入って差し戻し審が行われた際に、被告人側から以下のような主張が出てきました。　　　・強姦目的ではなく、優しくしてもらいいたいという甘えの気持ちで抱きついた　　　・（娘は）泣き止ますために首に蝶々結びしただけ　　　・水道屋の格好をしたのはコスプレの趣味であり、計画的な犯行ではない。　　　・死後に姦淫したことは、被告が死者を生き返らせようと思ってやったこと。　　　・（検察は）被告人を極悪非道の殺人者に仕立て上げ、死刑にしようとしている。そして、昨日、今日と差し戻し審の被告人質問の内容がニュースで流れました。　　　・乱暴しようという思いは全くなかった　　　・中学一年の時に亡くなった実母をイメージし、甘えたいという衝動が起こり、　　　　抱きついた　　　・性的なものは期待していなかった 　　　・激しく抵抗されパニックになり、首を右手で押さえている状態になっていた　　　　のでびっくりした　　　・（娘の遺体を押し入れに入れた理由について）、何でも願いをかなえてくれる　　　　場所だと思っていた。ドラえもんがなんとかしてくれると思った 　　　・（女性の死亡後、強姦したことについて）、生き返ってほしい思いでの行為で、　　　　復活の儀式だった他にも検察側主張に対し、『事実無根』『記憶にない』などと被告人本人が語気を強めて答えたそうです。・・・殺人事件の被告が言う『殺すつもりはなかった』とかいうのって、こう言うと刑が軽減されるからなのでしょうか？以前、『殺された側の論理』という本を読みました。この事件の被害者の夫であり父である男性も出てきます。自らをマスコミに晒して活動する姿には、その深い悲しみと怒りを感じずにはいられませんでした。もし、自分がその立場だったら・・・ ちょっとだけ。ほんのちょっとだけ想像力を働かせるだけでいいと思います。人を殺してもこういう主張をすれば赦される、刑が軽減される、というのでは恐ろしい社会になってしまう気がします。はたして日本の司法にもその想像力があるのかどうか。こちらも今後注目していきたいと思います。この夏、この事件に関連する映画が公開されるそうです。『天国からのラブレター』　ＨＰ

  2007.06.27

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  食の安全って・・・

  このところ話題の『牛肉偽装事件』。あまりに破廉恥な内容なので、新聞を読んでて気分が悪くなりました。次々と暴かれる悪行の数々・・・今後も調査が進むにつれて、さらに芋づる式に愚行が暴かれることでしょう。なんともやりきれない話です。ワンマン社長が起こした一企業だけの問題とも思えないのが怖いです。このニュースを聞いて、次はウチかと戦々恐々としているところもあるのでは！？非常に不安なのであります。日本の食は一体いつからこんなに危険になってしまったのでしょうか。それとも昔からそうだったのでしょうか。単に表に出てこなかっただけ？まあ、今後も注視していきたい事件なのであります。で、早速昨日こんな本が売れておりました。『おいしいハンバーガーのこわい話』　エリック・シュローサー著これは、ファーストフードはどうやって作られ、中には何が入っているのか、という疑問に分かりやすく答えてくれる本です。おそらく本書を購入されたお客様も、この事件に関心があった方だと思います。正直、ごくフツーの食生活をしている限りにおいては、細部にまで注意した食事というのはもはや不可能なのかも知れません。しかし、より大きな危険性を孕んでいるものに対しては、事前に知っておくことで適切に対処することも出来るのではないかと思いました。他にも食品業界の舞台裏について書かれた本をいくつかご紹介します。この問題に興味のある方はぜひどうぞ。 　　　　

  2007.06.27

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  日本人のしきたり　（飯倉晴武）

  ２００３年に発売された新書です。『日本人のしきたり』　飯倉晴武著発売から数年。今頃になってまた売れ出しているという珍しい新書です。ウチでも仕掛けたら一気に売れ始めました。内容は、タイトルそのまんま、日本の『しきたり』について書かれた本です。この前部下の出産の時、改めて気になって購入してました（笑）でも、本書はいわゆる『マナー本』とは多少趣が異なるので、出産祝いにはどうしろとか、金額はいくらが良い、などということは書いてありません。あくまで、日本人の長い歴史から生まれ出た年中行事やしきたりについて、その由来を解説するという形で紹介している本なのでした。正月行事、年中行事、結婚、懐妊・出産、祝い事、贈答、手紙、葬式、縁起、ことわざ・・・などなど、大きく分けて以上のようになっており、さらにそれぞれ細分化されて書かれています。例えば、第四章『懐妊・出産のしきたり』ですと、帯祝い、へその緒、お七夜、赤飯、お宮参り、お食い初め、初誕生祝い、という具合に区分されます。それぞれの項目は１ページない程度の分量ですので、その由来が簡潔にまとめられています。で、パラパラっと読んでて（最近ナナメ読みが多い　笑）愕然としました。わりかしこ～いうの知らないぞと（涙）ウチは今でも両親共に健在なので、何かあった際には聞けば大抵こういうことを知っています。ところが、私自身が良く知らにゃい・・・『へその緒』なんて今でもウチのタンスの奥にとってあると思うのですが（桐の小箱に入ってます）、その意味はほとんど知りませんでした。本書によると、なんでも昔から桐の箱に入れて表に子どもの姓名・年月日・両親名を書いて神棚へお供えしたらしいです。んでもって、子どもが成人するまでは守り神として大切に保存し、大人になったら男なら戦争などで出かける時、女ならばお嫁に行く時に本人に手渡したそうで。また、子どもが大病を患った時にはこれを煎じて飲ませると一命を取りとめると考えられていたということで。いやはや。大きな病気に罹ったことがないので煎じて飲む機会はありませなんだが、親がいなくなってしまったら、その意義まで失うところでした。母と子を繋いだ大切な絆だということは理解してましたが、なんだか一層ありがたみが増した気がしました。ま、脱線しましたが、とにかくこんな調子で日本に昔から伝わる伝統的なしきたりについて、簡潔にまとめられた新書なのであります。まあ、サクサク読める感じなので、重厚長大なものをお求めの方にはちょっと物足りないかも知れませんね。私のような『しきたり初心者』向けの本なのでありました。蛇足・・・先日ブログ仲間の皆様から出産祝いについて様々なご提案を頂きました。ありがとうございました。で、赤ちゃん服や紙オムツなぞを贈ろうかなと思ったのですが、パパに聞いたところ、奥さんは出産前にそれらのものを全て自分で縫って用意していたとのこと。たまげましたねえ。今時殊勝な。なので、モノはいらんと。結局ユキチさんが印刷された紙を贈ることにしました（笑）あ、新書フェチとして、何気に惹かれたタイトルの新書も一応載せておきます（笑） 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　『他人を見下す若者たち』　　　　『９９．９％は仮説』　　　　『その死に方は、迷惑です』

  2007.06.23

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  日本の戦時下ジョーク集　（早坂隆）

  気になる本のご紹介。 『日本の戦時下ジョーク集　上・下』　早坂隆著７月１２日に、中央公論新社から発売予定の新書です。著者はベストセラーとなったあの『世界の日本人ジョーク集』を書いた早坂隆氏です。今度は戦時中の日本からジョークの数々を拾い集め、当時の時代の雰囲気というものを考えてみようという試みなのでしょう。それも、今回は上巻（満州事変・日中戦争編）と下巻（太平洋戦争編）に分かれているということなので、かなり興味があるのであります。ジョークやユーモアの中にリアルな当時の庶民生活が窺えるのではないかと。笑えて泣ける。そんな本になりそうです。が、まだ情報が早いのか詳しいことが良くわかりません。なので、私が昔聞いたことがある戦時下のジョークでも・・・例えば、物資の不足を精神力で補おうとしたスローガンから。『欲しがりません勝つまでは』なんて有名ですよね。　　　『ぜいたくは敵だ』 　　　　　　　↓ 　　　『ぜいたくは素敵だ』　　　『足らぬ足らぬは工夫が足らぬ』　　　　　　　　　↓　　　『足らぬ足らぬは夫が足らぬ』貼られたポスターに深夜こっそりいたずらしてたのでしょうかね。なかなかのセンスです。また、日本軍内部で言われたジョーク。　　　『サンボウ』とは何か？　　　無謀・乱暴・共謀　の三つを合わせ持つ者のこと。最後にこんなのも・・・　　　２．２６事件後、総辞職した岡田啓介に代わって首相になった広田弘毅。　　　その名前から『ヒロッタ内閣』と陰で呼ばれました。　　　しかし、戦後Ａ級戦犯として文官で唯一の絞首刑となります。　　　その刑の執行直前、こう言ったそうです。　　　『マンザイをやろう』敢えて『バンザイ』と言わない彼らしい人生最後のジョークでした。蛇足・・・妙に印象に残っている戦時ジョークがあります。太平洋戦争開戦まもなくのアメリカ軍のウェーキ島守備隊が、破竹の進撃で迫る日本軍を尻目に司令部へ伝えた言葉。　　　司令部　『補給物資を送るぞ。何か欲しいものはないか？』　　　ウェーキ島守備隊　『日本兵をもっと送ってくれ！』この話を聞いたアメリカ国民は奮い立ったといいます。

  2007.06.20

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• 雑誌立ち読みフリークに朗報～

  昨今のネット事情は凄いです。既にご存知の方も多いとは思いますが、雑誌の中身を立ち読み出来るサイトがあります。もちろんロハ（死語？　笑）です。むろん全ての雑誌、全ての記事が読めるわけではないのですが、一部にしろ自宅で立ち読み出来ちゃうわけで、これは凄いことになりそうです。実際に雑誌のページをめくる感覚で操作出来たり、文字を拡大したりはお手のモノ。割と使い勝手も良いようです。そんなサイトを一部ご紹介・・・（下記をクリックするとそれぞれのサイトへ飛びます）ｍａｇａｂｏｎ デジＸマガｚａｓｓｉ．Ｎｅｔ大きく見ると、現在雑誌の売上は年々減少の一途を辿っております。ネットやケータイ、フリーペーパーに押されて苦戦を強いられていますね。そんな中で、出版社が一縷の望みをかけてこういうサービスを本格化させはじめたということですね。座して死を待つより、死中に活を求むるの戦略ですね。どのみちデジタルには敵わなくなってきてますから。今後、どんどん広まっていくことでしょう。これをキッカケにして、実物を確認しようと本屋さんに足を運ばれる方が増えてくれれば・・・と思います。どんなに良い雑誌、良い本を並べていても、お客様が本屋さんに足を運んでくれなければ全く意味がないわけですから・・・（ま、ネット販売を実施しているところは問題ないのかも知れませんが）・・・さあ、ここでチェックしたら本屋さんへＧＯ！ですよ～（笑）

  2007.06.19

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  中村佑介のジャケイラスト

  お気に入りのＣＤや本のジャケ絵をいくつかご紹介。【アジアンカンフージェネレーション】　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【ゲントウキ】　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【夜は短し歩けよ乙女】森見登美彦　　　　【ピーターパン・エンドロール】日日日　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【晴れ、ときどき殺人】赤川次郎　　　　　　【悪妻に捧げるレクイエム】赤川次郎　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　他にも多数あると思うので、お店で探してみて下さい～氏の画集は発売されていないようです。あれば買っちゃうんですがね～中村佑介作品集　ＨＰ　↑画像が観れます

  2007.06.18

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  いっしょにスーパー　（けらえいこ）

  昨日はお休みでした。 家で部屋のお掃除してました。お掃除と言ってもほとんど本やＤＶＤなど散らばってるのを単に整理してただけなのですが。毎回そうなるように、今回も度々インターバルを取りながらの作業となったので、イマイチ進みませんでした。で、その中断の原因の一つが、この本を発見してしまったこと。『いっしょにスーパー』　けらえいこ著 けらえいこと言えば、『あたしンち』の作者ですね。『あたしンち』はほのぼのファミリーマンガでアニメ化もされており、今や『サザエさん』に匹敵するほどの国民的マンガだと思います。『あたしンち』　ＨＰ＊音量注意で、『あたしンち』の前には、『セキララシリーズ』という作品群があります。 ほのぼのとした私生活を『セキララ』に綴ったエッセイマンガのシリーズで、これが非常に面白いんですね～私も一時期結婚生活を送っていたことがあるので（笑）、『あるある～』的な部分が多く、当時は元奥さんと良く読んでおりました。ま、今でもこういうほのぼの系は好きなんですけどね。特に笑えたのが、『いっしょにスーパー』と『７年目のセキララ結婚生活』。　新婚時の恥じらいもどこへやら。数年も一緒に生活をしているともはや『他人』ではなくなりますよね（笑）子どももいないし、そろそろ倦怠期を迎えようかというお年頃なのですが、未だにラブラブなんすよ～という感じで、ある意味オノロケ全開～な仕上がりになっております。夫婦一緒にスーパーへお買い物に行く話の他にも、日常生活の中でのささいな話がテンコ盛り。この作者にかかると『日常』も面白くなってしまうんですね～『あたしンち』の原形ここにあり、という感じでしょうか。 そういや私は最近スーパーでは買い物してないなあ～と思ったら、独り身になってからはコンビニ専門になってましたね。皆さんのところはどうでしょうか？　私は当時は良く付き合わされましたがねえ～でも、なぜか最後はケンカになっちゃうんですよね（笑）（余計なモノ買うなとか、時間が長いとか、荷物はどっちが持つとか・・・笑）絵柄・構成は『あたしンち』とほぼ同じですね。見事なラブラブっぷり～（ウチも最初の半年くらいはこうだったのだが・・・）

  2007.06.16

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  素数ゼミの謎　（吉村仁）

  今日は朝からの出勤だったので、いつもより早く帰ってこれました。で、外回りしてる途中、ラジオから気になるニュースが。家に帰ってから調べると、　ａｓａｈｉ．Comで詳しく載っていました。引用　　　１７年ゼミ、競合少なく数増える　今夏７０億匹？　米国　　　１７年ごとに大発生する米国の「１７年ゼミ」の羽化が、イリノイ州など　　　米中部でピークを迎えている。今年の予想発生数は世界の総人口を上回る　　　７０億匹。米国では「うるさい」「庭木が傷む」「掃除が大変」など悪役　　　と見なされがちな１７年ゼミ。しかし、その正確な体内時計には「進化の　　　不思議」が詰まっている。たまに、昆虫などの大量発生のニュースを耳にしますが、これも相当凄いことになりそうです。７０億とは！！　なんだか良く分からんが、とにかく凄～い数だ。（笑）で、気になったのが、このセミ。なんでも素数ゼミと呼ばれているらしい。『素数』とは？　広辞苑によると・・・　　　【素数】　　　一およびその数自身のほかに約数を有しない正の整数。　無限に存在する。つまり、１とその数以外では割り切れない数のこと。２、３、５、７、１１、１３、１７、１９、２３・・・と果てしなくあるようです。今回大量発生の素数ゼミは、１７年ごとに羽化するということなので、それまでの１７年間をず～っと地中で過すわけですね。なんと気の長いことよ。人間でいえばもう高校生ですよ（笑）１７年も生きてるということは、並の昆虫以上のご長寿でもあるのですね。子どもの頃、夏になると田舎で良くセミ採りをやりました。普通のセミは数年間かけて成虫になり地上に飛び立つが、はかなく命を終える。なんだか可哀そうな生き物だなと思ったりもしましたが、そう考えると、うるさい鳴き声もたったひと夏を一生懸命に生きてる証なんだな、と妙に感心したりもしました。でも、それらが一気に大量に羽化する、という様はどういうことなのでしょう。それも、キッチリ１７年ごとに羽化するなんて。それが素数というところが、人知を超えたアヤシイ何かを感じずにはおられにゃい。そこには進化の歴史や秘密が秘められているのでは・・・そこで、２年前に発売されたこの本を思い出しました。『素数ゼミの謎』　吉村仁著発売当時はあまり気にしてませんでしたが、今や興味津々（笑）中学生くらいでも読めるように分かりやすく解説してる本とのことでした。これはちょっと読んでみたくなりましたね。たまにこういうサイエンス入門みたいな本を読むのも良いかも。とりあえず、文藝春秋さん。大量重版お願いします（笑）『１７年ゼミ』　映像↑こちらで映像が観れます

  2007.06.14

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  客室乗務員は見た！　（伊集院憲弘）

  昨日購入した本です。『客室乗務員は見た！』　伊集院憲弘著新潮文庫の新刊です～『家政婦は見た！』みたいなその感じに、いたく覗き見根性を刺激されました（笑）どうも私にとって文庫は『別腹』らしく、ついつい購入してしまいます。読む時間も置き場所もないのですが、まあ、それはそれで・・・とりあえず半分くらい読んだのですが、結構面白いですねえ。実際にＪＡＬで客室乗務員を長らく勤めていた著者が、自身の体験や収集した話を元に構成。高度１万メートル上空で繰り広げられたお客様と乗務員の悲喜こもごもの話を紹介しています。私は販売業をしているので、つい乗務員側での視点で見てしまいがちですが、それを差し引いても航空会社の大変さが良く分かりますね。『ファーストクラス』の方々のワガママやルール違反。お酒も入るので乗務員への暴力もしばしば。一万メートル上空の機内で乗務員が土下座されられることもあるとは。いやはや。なんだか結構笑えない部分も多いです。でも、本書は単に『困ったお客』の羅列に終始しているのではなく、その場合にはどう対処すれば良いのかを自身の経験を元に書いているので、私としては勉強になる部分が多いです。（この方はかなりスマートに解決されてますね～　カッコイイ！）それにしても『困ったお客』たちは、飛行機に乗るとつい王侯貴族にでもなったつもりになるのかしらん。それとも密閉された空間が人を変えるのか。もっとも、そういうお方は地上にいる時もそうなのかも知れませんが・・・ま、今では法律が改正されて、そういう困ったちゃんに対しては厳罰化の方向みたいですから少し安心といったところなのでしょうか。私は翼が生えた乗り物は今まで一度も乗ったことがないのですが、実際に機上の人になったことのある人ならば、あるある～と『あるあるコール』が起こること間違いなしかと思いますね。そういや、『書店員は見た！』的なことが過去にありました。雑誌を買われるお客様が、平積みしてある雑誌の一番下のものを引っこ抜いて買おうとされてるのを目撃。一番上は人が立ち読みしたものなので、一番キレイな部分を買おうとされたのでしょう。分かります。うんうん。でもね。積んであるものを崩したら、直してくれると有難かったりするんですがね～　　　『それがアンタらの仕事でしょ！』 過去に若いオネーサンに怒鳴られたスタッフがいました。はい。ごもっともです。そもそもヨレヨレの本を一番上にしてる方が悪い。なので、手が空いた時、一番上と一番下を入れ替えているのはここだけのナイショにしといて下さいね（笑）（常にキレイな本が一番上に来るようにした方が良いのです）まあ、この著者のように、日々お客様へのサービス向上のための努力を惜しんではいけませんねぇ。

  2007.06.11

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• 犬と私の１０の約束　（川口晴）

  昨日出版社の新刊案内をチェックしていて気になった本です。 『犬と私の１０の約束』　川口晴著 【予約】 犬と私の10の約束文藝春秋より７月刊行予定の単行本です。これは、来年春公開予定の映画『犬と私の１０の約束』の原作本です。映画は、過去『クイール』、『子ぎつねヘレン』と続いた松竹の動物シリーズ第３弾にあたるようです。で、ペット好きの方は既にご存じかと思いますが、数年前に話題となった、『犬の十戒』が元になっています。ペット（この場合は犬）を飼うにあたっての飼い主の心得とでもいうものが、１０の約束事として最初は英語詩の形でネット上に現れました。それがペット愛好家の間で瞬く間に広がりを見せ、ついには映画化と相成ったわけであります。こちらで『犬の十戒』が読めます↑音量注意私は犬を飼ったことはありませんが、以前猫を飼っていたことがあるので、（名前はｎｙａｇｏちゃん　♀）この詩を読んで結構泣けました。もっともっと可愛がってあげれば良かったなと。私は果たして良き飼い主であったか反省させられました。でも、今はもうｎｙａｇｏちゃんはいません（涙）・・・なぜなら、別れた奥さんが連れて行ってしまったからなんですね～もう私の顔を見ても誰だか分らないでしょうな～せめて写真の１枚くらいは残して欲しかった・・・＊あ、例によって画像と本文は関係ありません（笑）

  2007.06.07

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  出身県でわかる人の性格　（岩中祥史）

  新潮文庫の新刊です。はい。タイトルに惹かれて買っちゃいました。『出身県でわかる人の性格』　岩中祥史著 以前から気にはなっていたんです。この『県民性本』ってヤツ。ちっぽけな島国なのに、そこに住んでいる人たちを比較してみると、それぞれの地域によって明らかに特色があると。いやあ～　面白い！　一気に読んじゃいました。うんうんそうかも。なんて頷くことが多かったですね～でも、相当に耳が痛いっつ～か、グサリと短刀突き刺されれた感じというか、その評価は甘くはないですね。辛口です。日本全国４７都道府県別に各数ページを使い、グッサグッサ刺しまくってます（笑）本書は特にそれぞれの県民性を、『歴史』と『自然環境』の視点からアプローチして、そこへＮＨＫ放送文化研究所が行った『全国県民意識調査』（いつの間にやってたのやら）なるもののデータを加え、さらに著者特有の独断と偏見で味付けをした、大変に塩っ辛い内容となっております。 また、たびたび『人国記』『新人国記』という旧６０余国の人情、風俗、気質について書かれたものが引用されているのですが、前者は既に戦国武将の武田信玄が読んでいた、というくらいですから、ずっと昔からこの『県民性』というか『地域性』は興味を惹くテーマであったのでしょう。信玄の『人は城、人は石垣、人は堀』は有名ですが、天下を窺うほどの人物であれば、全国の人情を把握しておく必要があったのでしょうね。で、本書ではどんな分析をしてるのか、ちょっと見出しから・・・とりあえずは私の住む『栃木県』。　　　本心を見せず淡々とクール　　　『おとなしく目立たず』が信条　　　最大の特徴が『栃木弁』という存在の薄さ　　　『人は人、自分は自分』の無関心主義　　　人口あたりのパチンコ設置台数が全国でトップ　　　宇都宮の餃子も佐野のラーメンも地味な食べ物　　　宇都宮市は人口４４万人余の都市とは思えないほど活気に乏しい　　　栃木県人はおもしろみに欠ける・・・・・・なんか見出し読んだだけで無口になっちゃいました（笑）それが既に敵の術中にハマってしまったということなのか・・・でも、ぶっちゃけ、そんな感じです。　良く見てるわ。悔しいけど（笑）で、悔しいので近隣の県も紹介しちゃうぞ～っと。（怒っちゃいや～ん）『福島県』　　　情に厚く正義感が強い　　　思い込んだら頑固一徹　　　いまだに長州を許さない　　　流行おくれのものを着ても気にならない人が日本一多い　　　↑（ホントか？　ホントなのか？）『茨城県』　　　無愛想で理屈っぽい　　　むかし水戸っぽ、いま首都圏の『極北』　　　住宅一戸あたりの敷地面積が第一位　　　敬語が未発達でぶっきらぼう　　　↑（だから～　ホントなのか？）『群馬県』 　　　クルマ好きで知られる上州人（人口当たりの保有自動車数がトップ）　　　新しいもの好きで義理人情に厚い　　　女性は働き者で男性は気前がいい　　　運転も荒く気性も荒いま、もちろんここに住んでる人全部がそうなわけないですが、県単位の『イメージ』で語ると、確かにそうなるのかも。決めつけはいかんですが、本書にも書いてある通り、しょせん『地理』は『科学』には分類されないものらしいですから、実験出来ないし、検証も出来ません。肌で感じ取れる何かをイメージしたお遊び本があってもいいじゃないか、というくらいで考えれば良いのかなと。でも、その土地の歴史に基づいた視点での話は、非常に興味深いものがありましたね。明治の廃藩置県によって、無理やり異なる地方がくっつけられてしまい、未だに尾を引いているとか、東京近郊の埼玉、千葉が東京に憧れるあまりに郷土愛が少ないのとは対照的に、かえって東京人（江戸っ子とはまた別）の方が、東京に愛着を感じている、なんて指摘は思わず考えさせられましたね。 とまあ、雑学本としてや、旅のお供として読む分には結構面白いのですが、これを実際の人間関係にマトモに当て嵌めてしまうと、アイタタタな感じになってしまうかもで要注意です（笑）本屋で見つけたら、とりあえず自分の出身地だけは確認しておきましょう（笑）蛇足・・・風土が人に与える影響について論じた本にこんなのもあります。『風土』　和辻哲郎満州事変の年（１９３１年）に刊行された本ですが、比較文化論の名著として、未だに光彩を放つ本だと思います。

  2007.06.02

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  ２１世紀少年　（浦沢直樹）

  ああ、５月は最終日も雨で締めくくられました。結局５月は店の売上も土砂降り状態。思えば昨年の５月は『ハリー・ポッター』のなんたらが発売されていたのと、興奮冷めやらぬ『ダ・ヴィンチ・コード』の文庫版（上・中・下３分冊。コノォ、商売上手なんだから～）が凄まじい勢いで売れていたお陰で『たいへんよくできました◎』な一か月でした。が、今年はそれに匹敵するものあろうはずもなく、ずるずると・・・少しでも売上に貢献出来ればと購入した本のなんと多かったことか・・・（『悪魔の右手』ちゃんにはこういう動機もあったわけね　笑）で、結局最終日もそんなこんなでまた購入してました。発売したてのコミック本です。『２１世紀少年　上』　浦沢直樹著この人は、長いストーリーを、あっちいったりこっちいったりしながらも先を読ませぬ展開で惹き付ける天才漫画家だと思うのですが、過去の作品では、『パイナップルＡＲＭＹ』や『ＭＡＳＴＥＲキートン』、『ＭＯＮＳＴＥＲ』なんか好きですね。 （実は『ＹＡＷＡＲＡ！』や『Ｈａｐｐｙ！』などのスポーツ系（？）　は読んでにゃいんです）で、以前は『２０世紀少年』も読んでました。昭和の時代に少年時代を過ごした身には、引っかかる単語が盛りだくさんな作品でした。原っぱの『秘密基地』で少年たちが考えた『よげんの書』。 この『よげんの書』が２０世紀の終わりに世界を滅亡へと追いやる・・・子ども時代に主人公と同じような事をしていた世代としては、中々に共感出来る部分があったりして面白かったのですが、 その内スピードの遅さと、脱線に次ぐ脱線に辟易してしまい、私は途中下車。以後そのまま放置しちゃってました。（鈍行はニガテ～）しばしその存在を忘れてましたが、昨日のことです。売上が悪いので、何か買おうかな～と物色してたらこの『２１世紀少年』が目に入ってしまいました。『ともだち』の催眠術にやられたか？　気付いたら既に購入してました（笑）『２０世紀少年』完読してないのにぃ。なので、とりあえず『２１世紀少年』読みましたが、イマイチ繋がりが良く分からず、また相変らずの開けても開けても人形が出続けるマトリョーシカ状態で、ちょっとやられました。ま、これは上巻とあるので、今度こそ最後の下巻が発売されてやっと決着がつくのでしょう。とりあえず期待しております！！ちなみに『２０世紀少年』公式ＨＰはコチラ ↑一部カラーページ読めちゃいますあ、そうそう。話は全く変わりますが、ついに『エヴァンゲリオン』のコミック最新巻、第１１巻が発売されることになりました。６月１９日発売予定です。ご予約はお早めにお近くの本屋さんで！！【予約】 新世紀エヴァンゲリオン（11）↑・・・と言いつつこんなん貼ってるし（笑）また余計な話かも知れませんが、コミックって、大抵の本屋ではビニールがかかってるじゃないですか。あれ『シュリンクパック』って言うんですが、内容を確認したい時は、店員さんに言って中を見せてもらうと良いですよ。（別に買う、買わないはその後決めれば良いです）そうすれば、同じものを２冊買ったりしないで済みますので。 ・・・追記。昨日、例のブログ仲間さんから連絡が入りました～ご連絡、どうもありがとうございました！お元気そうなので安心しました。再開時は連絡下さいねえ～お待ちしてま～す！

  2007.06.01

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  『でっちあげ』はでっちあげ！？

  昨日の記事の続きです。 『でっちあげ』を読んでいて思ったのですが、極端なまでに両者の証言が食い違う場合、何をもって正邪の判断をすれば良いのでしょうか？もし自分が裁判員になっていたとしたら、どちらの主張を良しとするのか。正直、非常に不謹慎な話で恐縮なのですが、そう考えながら読み進めると、下手なミステリよりも面白いと感じてしまいました。（一応付け加えておきますと、当事者へは何の悪意も持ち合わせておりません） 本書に出てくる被害者親子と教師の全く相反する証言の記述、一体どちらが正しくて、どちらがウソをついてるのか。『事実』はたった一つのはずなのに、それぞれの立場によって『真実』が異なるなんて・・・でも、往々にして『真実』というのは受け手側によって歪められることがありますね。例えば・・・第二次大戦後、ＢＣ級戦犯裁判で、ある日本兵が処刑されました。罪状は捕虜虐待。捕虜に、木の根っこを無理やり食べさせたという虐待。しかし実際は、あまりに痩せこけた捕虜を憐れんだその日本兵が、山でゴボウを取ってきて、栄養をつけさせようと食べさせただけのことでした。 立場が異なると、『事実』は一つなのに、『真実』は異なってしまう。この『殺人教師』事件にも、多分にこの要素が強いと感じました。しかし、この『捕虜虐待』の話自体、一部では『でっちあげ』と言われておりますし、本当の真実は、当事者にしか分からない、あるいは当事者本人でも、もしかすると分からないのかも知れません。・・・過去に私はこんな経験がありました。ある女性のお客様から本の注文を頂きました。で、その際に私はこう言いました。　　私　４日後に出版社を出ますので、それから１～２日後の入荷となります。お客様は了承し、帰られました。すると４日後にそのお客様から店に電話が入りました。　　客　今日、本が入ると聞いたのですが、入ってますよね？　　私　いや、４日後に出版社を出ますので、入荷は明日か明後日になると思います。　　客　それはおかしい。４日後に入荷すると聞いたので注文したんです。　　　　　それでは困ります。どうしてくれるのですか？私も困りました（笑）で、これはお客様が勘違いをされてるんだろうけども、えらい剣幕なので、その点を指摘すると火に油を注ぐ結果になりかねないなと秒速で考えました。（こういうケースでツッコミを入れると、大抵は『店員の態度が悪い。責任者を出せ』　になります　笑） なので、至急出版社へ連絡を入れ、出庫日を確認することにしました。で、経験上、こういう時に限って出版社が話し中ですぐ連絡が取れなかったり、出版社の方で出庫確認に手間取ったりして、無用にお客様を待たせてしまうケースがあることを知っていた私は、あえて、『すぐ折り返しお電話差し上げます』にはせず、３０分の猶予をもらいました。（『すぐ』なんて言って、数分以内に電話出来なかった場合、　大抵『この店員は嘘つきだ。不誠実だ。』になります　笑）で、今回はすぐ出版社に確認をしてもらえました。ラッキー。どうやら明日店着ということで。さらにラッキー。その間ほぼ５分程度。このくらいならお客様も許して下さるだろう。明日間違いなく入荷するわけだし。で、思ったよりも遙かに早く確認できたので、ちょっとウキウキして早速お客様へ電話しました。ところが・・・何度コールしても出ない。　　　え？さらに電話を切っては掛けし、コールし続ける。それでも何度コールしても出ない。　　　えええええ～～？？今５分前に電話を切ったばかりだし、こちらは３０分以内に電話すると言ってるのですから、お客様がいないわけはないぞと。でも、もしかすると何らかのトラブルで出れないのかな？とも思い、とにかく繋がるまで掛け続けました。もしも、このまま約束の３０分以内にお客様へ電話出来なかった場合、どうなるか分かったものではない。で、これはおかしいぞ、と思ったのは、１５分後に電話が話し中になったこと。　　　ははあ、なるほど。私は全てを理解しました。この人は、私が３０分と言ったのを逆手に取り、３０分以内には絶対電話に出ないつもりなのだなと。思った通りでした。 私は時計を見続けながら電話していたので間違いありません。ピッタシ３０分後に、このお客様は電話に出られました。　　私　最初に申しました通り、４日後に出版社を出るので、明日入荷します。と伝えました。するとこのお客様は、想定外のお返事。　　客　困りましたわねえ～　　　　ええ？？何で困るの？　何が困るの？　明日間違いなく入荷するのに。思わず『ええ？？』って言っちゃいました（笑）するとこのお客様は・・・　　客　この本、他の本屋で買ってしまったんです。どうしましょう。　　　・・・フハッ。 結局、このお客様は、ご自分では『キャンセル』とは言わず、あくまでこちらに言わせたいご様子。なので、キャンセルＯＫを伝えて一件落着にしました。この間私は他の仕事は一切出来ず、注文で取り寄せた本の行き場もなかったのですが、クレームにならないで済んだとホッと胸を撫で下ろしたということでございます・・・はい。で、何が言いたいかといいますと、これを読んで頂いて、本屋は大変だな～とか、そのお客はひどいな～とか、やっぱこの店員はアホだな～とか（笑）、そういうことを思ってもらいたくて書いたのではありません。これは、あくまで私が書いた私の立場の『真実』にすぎない、という点なんです。つとめて客観的に書いたつもりですが、もしかすると私の側の落ち度を書いていないかも知れません。また、口調も私の脳内で誇張してしまっている可能性もあります。ことほど左様に『事実』を客観的に書く、思い出す、ということは難しいのであります。もしかすると、そのお客様は間違っておらず、私の方が間違った伝え方をしていたのかも知れません（かなりあり得ないのですが）さらに、そのお客様が丁度３０分間電話に出られなかったのも、何らかの事情があったのかも知れません。つまり、私の側だけで物事を判断することは危険なのではないか、という問いかけをしたいと思ったからなのであります。（でも実話ですよ）さて、ここまで読んで頂けた皆様は、どうご判断されるでしょうか・・・？で、『でっちあげ』の本に戻りますが、本書と、本書を批判する記事を比較検討（といっても全ての批判記事を読んだわけではないですが）した場合、やや本書に書かれていることの方が、具体的かつ信頼出来得る内容だと判断したわけです。しかし、それでもこういうノンフィクションものを読む際の基本的なスタンスとしては、内容を批判する気持ちを忘れないこと。自分の頭で考えてみること。この２点は重要なことだと思います。（ネット上の様々な記事も同様）特に本書の場合は当事者の証言が全く食い違っているのですから・・・まるで『羅生門』や『戦火の勇気』みたいな感じでしょうか。まあ、真相は『藪の中』ということなのでしょうかねえ（笑）とりあえず『でっちあげ』については、実際に読み、さらに批判記事に目を通して各自判断するということでお願いいたします（笑）いづれハッキリする時が来ることと思いますので。 ・・・もちろん私のブログも批判を加えて頂いて結構ですし、間違いもあれば　　　ご指摘頂けると有難いと思っております。　　　『裸の王様』にだけはなりたくありませんので（笑）

  2007.05.30

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