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シルバーナの船室 (ペンギンの○○です!)

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2004.10.29
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カテゴリ:吹き替え
私の吹き替え映画観

個人的には映画は原語を楽しむ主義である。
もともと映画を見るという行為は、根幹である脚本ストーリィと、それを演じる役者の演技と、物語を見せる効果演出(美術)を複合で楽しむものではあるが、その中でも一番大切なのはやはり演じ手の演技であるのは真理であると思っているから、映画は原語で楽しむのが一番であると思う気持ちに変わりはない。
しかし、その映画を楽しむ別の切り口的なエンターティメントの一形態として、日本語吹き替え版がある。
日本人である性から逃げられるわけでもないので、原語で筋書きを100%理解できるほどには英語に堪能ではない。
どうしても字幕の助けを借りて台詞のニュアンスも理解し映画を楽しむのが原則である。
それでも、おおよその台詞の中身がわかれば、あとは役者本人の息使いや台詞回し、音の抑揚などを聞くうちに、英語であっても台詞のうまい下手がわかるレベルまでは耳が出来たと思う。
だから、一部の翻訳家が超訳のような訳を披露するのを売りにしているせいで、彼女の翻訳字幕を見てしまうと、結構な頻度で字幕のうそや同意できないニュアンスに、軽いフラストレーションを感じる。そんなとき、純粋にストーリィをフラストレーションなく堪能できるのが吹き替え版である、この面白さは、嵌ってみるとよくわかる。
最近の吹き替え版マイブームの火付け役になったのが、吹き替え声優にお気に入りが出来たせいである。

キアヌの男っぽい朴訥感が特徴のしゃべり(彼は顔つきの印象よりも、さらに低くてのどにかかった声と素朴なしゃべり方をする役が多い)。ブラッド・ピットは、本当に童顔の顔だちに似つかわしくない骨太感のある漢の声とすこししゃがれたしゃべりが多いが、悪役やるときの饒舌さはすさまじく眼をみはる。若手で演技派だと思えるのはコリンファレル。彼のしゃべりには新世代の息吹がある。
アダム・サンドラーは歌がうまいだろうなというのが声からも感じられる、まるで声優のような良い響きをもつ声質。あるときは流暢にまたあるときはわざとまどろっこしいもたつき感を演出するコメディアン調の喋りである。完璧な2枚目顔からは想像もできない、2枚目から2枚目半までを自由自在に演じ分けるブレンダン・フレイザーも、低いトーンながらも高い周波数が混ざった美しいバリトンの持ち主で、そのすばらしい骨格と筋肉を共鳴器官とした良い響きのビブラートを含む魅力的な声質である。本人の饒舌さもあいまって、聴くとリズミカルな台詞まわしで、出演作にはいろいろ文句もあるが、実は結構気に入ってしまった俳優の一人である。それと、ブレンダンとアダムの二人は、歌に覚えがあるのであろう(本人は本業にしたかった節がある)、ちょろちょろ役の中で歌を歌うシーンが出てくる、そんな時、実に綺麗に格好良く歌いこなす、時には器用にウマ下手風であっても、とても張りのある良いのどを披露してくれる。
これら曲者だが、まだまだ若さ爆発でハリウッドの人気の一翼を背負っている売れっ子俳優を、近年かなりの頻度で吹き替えているのが、声優の森川智之(もりかわとしゆき)である。
彼もまた、その骨格と筋肉の共鳴器官を利用しているとしか言い様がない澄んだトーンを持つ美しい共鳴の響きがあるハイバリトン~バリトン声である。
録音の状況、出す声のピッチ(高さ)トーン、緩急、張りの有無で声の響きを自在に変える。
さけびや息遣い、歌、すべてを自在にこなし、しかも日本語を演じ手本人のブレスに合わせてしゃべりきる技術は、居並ぶベテランのそれと引けをとらず、吹き替え界でも高い技術レベルにある。
彼の声はしゃがれ感がまったくなく、よどみもない。
彼は、役柄に応じて声の高さを微妙に調整し、恐ろしく美しい良い響きのバリトンから、特徴や印象をかなり弱めた平凡なトーン、聞く女性の大半がうっとりしてしまうような甘く切ない憂いのあるトーンまで、基本となる2枚目声を変幻自在に使い分ける。叫びには張りがあり、腰がある。つぶやく声にさえ、安定感と残響感があり、台詞の後半に来るトーンにビブラートがかぶさる。上記の役者の声を吹き替えるときに、その良い声質の特徴と役者としての台詞回しの妙を捉えることができる。

もうすこし洋画吹き替えをあれこれ
外画(洋画)の吹き替えには、台詞で元の役者の感情や現場の状況を表現(再現)するという演技力にプラスして、元の役者の演技にシンクロさせた息継ぎをも含めてのすべて口パクに日本語の台詞を違和感なくあわせこむという高度な技術(テクニック)と、その熟練が必要とされる。この役者として声優としての職人技を難なくこなした上で、さらに映画(ドラマ)を見る人の心を演技そのものに惹き込み、感動させ、喜怒哀楽を実演している役者とシンクロさせる、それが吹き替え声優に求められる演技である。
演じ手として、高い芸術性までもが要求される声優は、演技ができるとか声が良いだけの役者さんでは勤まらない。
一般に声優というのは、その役者としての演技力より、口を合わせるという技能の方が優れているように思われがちであるが、実際には体を動かして演じる役者以上の台詞演技力がなければ、聴いている視聴者には一瞬でその上手い下手がばれる。
だからこそ、五体を含めた総合の演技力で優れている役者さんが、この仕事はたやすくこなすのではないかと勘違いされ(起用には、他の意図もあるが)人気タレントを半端に起用すると、まったくもって素人の大根芝居に聞こえてしまうので、視聴者は絶えがたい苦痛を強いられることになる。特にベテラン声優に混ざって一人でもそういう大根が居ると特に浮き上がってしまって聞き苦しいし、映画そのものの魅力まで失われてしまうのである。
現実問題としては、景気低迷からくる予算削減(縮小)、切迫した期限などの数々の制約条件の存在が吹き替え市場を一時冷え込ませた。しかし、DVD全盛になったここ数年、状況は急変している。DVDの高密度記録の能力のおかげで、音声トラックが常時複数収録可能となり、最近リリースされる海外映画や海外ドラマのほとんどが、必ず日本語吹き替え版を同時収録するようになった。
また、熾烈な海外旅行のサービス競争を繰り広げる航空業界での、機内エンターティメントの需要が増え、最新映画の機内限定吹き替え上映は増加の傾向にある。
また、シネマコンプレックス形式の複数館上映映画館が激増し、同時にハリウッド大作映画バブル状態が依然継続中であり、追加するに新規に若者の観客を取り戻そうとして、注目映画では初演ロードショー段階から日本語吹き替え版を同時上映するケースが確実に増えている。
このような状況で、吹き替え版製作が着実に増えているのだが、すべての要件・要求を満足させようとすると、どうしても低予算でかつすばやく確実な仕事が必須となり、そのためによけいに洋画吹き替え現場が少数精鋭の職人者集団で構成される傾向に拍車がかかる。新人声優での冒険が苦しくなるのである。むしろタレントを起用して話題を呼ぶほうが全体の広告的な収益をあわせると、無難な作戦となってしまう場合もある。とくに映画の内容そのものが危うい場合にそうなるケースが多い。
この傾向はある程度仕方がないことであるかも知れないが、問題であるという認識や指摘は消えてはくれない。
しかもTVオンエアーにおいてはスポンサーや製作サイドの期待も含めて必ず成功が必須条件とされる。
主人公や主要なキャストに、人気と話題性のみ狙って、上手くも無い吹き替え素人の人気俳優やお笑いタレントを器用する場合は、視聴者にも、ある意味寛大さを持ってへたくそを受け入れて文句を言わないでほしい、というマスコミの風潮があるが、あくまでも話題の大作などにおける宣伝効果だけが狙いの例外で、純粋に映画を楽しみたいと思っている視聴者は、プロ中のプロの声優の妙演を常に強く希望している、放映作品の総合的な仕上がりに対するジャッジもかなりきびしい。
主演を演じる声優さんは、声優登録3000人以上と言われる業界内であっても、本当にひと握りの数十人にしかこなせていないのが実情である。とくに、ベテランハリウッド俳優とその固定のベテラン有名声優さん達を除けば、必然的に上手くそつなくこなし聴くものに違和感を感じさせない、特定の中堅声優さんたちが持ち役を増やしながら、あれもこれとかけもちし出ずっぱり状態になっている。
特に男性声優で引っ張りだこ状態なのは、山路和弘、平田広明、山寺宏一、井上倫宏、小山力也、宮本充、咲野俊介、藤原啓治、森川智之などが上げられようか。
彼らのうち、咲野と森川を除けば全員40歳台の人気声優さんたちで、山寺と森川を除けば、みんな劇団系の人達である。これら中堅主役級グループのなかでも、現在37歳台の森川は外画吹き替え声優としては依然若手に部類する。彼が本格的に外画主役に採用され始めたのは30歳になるかならないかであったから、当時は本当に若手ペーペー扱いの抜擢であったに違いない。森川のキャリアの特徴は吹き替えに起用され始めた初期の頃から、出演作品での主役もしくは主役級が多いという点である。最近では、確実にハリウッド大作系の主役の数を増やしている。彼のファンサイトで確認できる吹き替え外画本数はDVD・TVあわせて240本ほど、その75%以上が確実に主役もしくは主役級である。
そんなわけで、とても頼もしい役者さんのファンになってしまったものである。
私は、この逸材の今後に当分眼が離せないだろう。





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Last updated  2004.11.08 13:25:00
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