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シルバーナの船室 (ペンギンの○○です!)

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2004.11.10
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カテゴリ:BL
BL話なので、イヤな方は読まないでください


やおいなんて、私の知る限り25年以上昔からあったし、きっと、もっともっと昔から連綿とあったに違いない。
おそらく、女性の背徳的な楽しみの一つに、BLという世界は大昔からあったのではないかと思う。
失礼ながら、普通の典型的な考え方の男性には一生理解できない世界かもしれない。男性にもいろいろ居るとは思うが・・・
それは生理の違いが初期の理解の壁になるように思う。
男性にとって、男女の関係には必ず到達目標としてのセックスがあり、女性との性的関係には本能や生理的欲求が基本的なトリガーでありベースになっている。関係に至るまでのプロセスが楽しいのではなく、ゴールで得られる報酬を夢みてるのである。
すなわち大脳皮質での反応は2の次で、まず延髄で行動している可能性がある。
一方で、女性はまず大脳皮質の刺激を起点とする。
すなわち、恋愛というプロセスがあり、だんだんと関係が成立してゆくのだ。
脳での状況理解を先に必要とするわけだから、ある意味確信犯でもある。”つい”とか”思わず”とかいう話ではない訳である。
ではなぜ、男性同士(BL)の関係なのか。
理由の1つに、BL世界には嫉妬が不要である事だ。
恋愛シミュレーションとして空想するのに好適な、素敵男性(攻め)の相手(受け)が女性である場合、その女性に自己を投影するという想像力をうまく働かせられればよいが、その女性キャラが自己投影できないぐらいに優秀だだったり、美人だったり、逆にむかつくようないやな性格だったりすると、そのキャラクターに嫉妬や怒りの心理が先に芽生えてしまう可能性がある。そうなると、もうその先はまったく楽しめる状況にはならなくなる。女性に同感共感できるのは、とても絶妙なキャラクター設定を必要とするし、あっち立てればこっち立たずの状況が発生しやすい。
むしろ受けが、嫉妬を抱く必要性がなく、ぎゃくに恋愛対象になりうるいい男性である場合、その恋愛関係において、固定的な自己の投影を行う必要なく、どちらへも思いを投影して遊べるわけである。
このどっちにも思いを投影できる、という点から、理由2が派生する。
理由2のもう一つの側面として、現実世界の男女関係では決して逆転できない関係、攻守の関係を、BLの世界では自由に逆転できる可能性をもっているという事が、そもそも女性にとって面白いのではないだろうか?
恋愛関係が、通常のプロセスではうまくいかない、微妙で波瀾万丈な状況の上に成り立っているという事も、スリル感が味わえる理由の一つだろう。
特に、攻守の関係は、そこへ至る状況や、恋愛している当事者の心理状態によってポジションチェンジもルール上有りであり、これが、脳内変換の過程で攻守の両方に自由自在に自己を投影するという、恋愛シミュレーションにもつながる。
現実世界で自分が絶対置かれ得ない状況である事から、全く絵空事として、気安く面白がれるのかもしれない。
女性より男性の方がジェットコースターを怖がるし嫌いな人が多い、それは日常主体的に生きていることが多い男性が、自分の統制下にない乗り物に、自分の意図しない状況で振り回される事を不快に思うからで、本当に怖いのは自分の制御下におけない状況あり、楽しめないのである。運転が怪しい奥さんの車に乗るのとジェットコースターは彼らにとって同等のものなのである。
一方の女性は、日常では受け身的な状況も時としては是とする長年の歴史から、振り回されたりする事に耐性が強く、意図せずに遭遇する不測の事態に対しても、それを受け止める包容力がある、そしてそういった状況をスリルとして楽しめるのではないだろうか。
現実の社会の男女の関係では、決して攻めの状況になりきれない女性が、BLの世界では、攻める側のプロセスを楽しめると同時に、素敵な男性からの愛を受けるという状況も共有できる、それをスリルに感じるのではないかと思う。
だからBLはホモを題材としているが、女性は男性が思うような形でのホモをホモとして認識したり意識してはいないのではないかと思う。
BLは、あくまでも主体的に自己を投影することが可能な恋愛シミュレーションとしての娯楽なのではないかと思う。






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Last updated  2004.11.11 00:10:40
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