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シルバーナの船室 (ペンギンの○○です!)

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2004.11.30
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トトロの時に、違和感を感じたのはお父さんのキャラ。良い味は出ていたが、どうしても一人だけ別の世界の住人のようだった。よくよく思い返せば、糸井重里だった。台詞はやさしいお父さんらしくて、声にしゃべり方も素朴な良い雰囲気だったのだけれど、どうしても一人だけ画面から浮いた印象だった。そしてどうしてもそれが鼻をついた。
それに比べ、紅の豚は実に心地よかった、もちろん浮いてる人が居たが、メインの方々が、とても素晴らしい演技で、とことん楽しめた。
もののけ姫も、だめだった、プロと素人の両極端の演技の錯綜に終始翻弄されつづけ、ジェットコースターに乗っているかのように物語に引き込まれたりはじき出されたりの繰り返しであった。
とにかく、全体のテンションをそろえてほしいのだ。
たとえば、イノセンス、これは純粋に筋を追える。とにかくこの作品は理解するのがむつかしい話だし、精緻で濃密かつ複雑な映像表現だけに、台詞でもののけのようなジェットコースター気分を味あわされていたらたまらなかったと思う。声優さんたちのリアルな外画のような演技のおかげで、本来の筋の展開を追うという事に全神経を集中でき、観ていて本当に心地良かった。
大塚さんと山寺さんの演技の激突も堪能できた。
アップルシードは微妙だった、デュナンだけがなんとも中途半端、はっきり言って感情表現が不十分だった、演技が下手ではなかったが、やはり違和感があった。というか、私が求めてる演技と違ったからというべきかもしれない。

ストーリィが良ければ、有る程度カバーできる。ギャグであれば、許容できる部分も多い。

ここは個人のページなので、あえて批判を書いてみる。
世間で、宮崎駿アニメのアテレコについていろいろ議論があるようだが、私もこの議論に加わりたい。
ビジネスの世界には本音と建て前があるので、一つの面だけを観て判断を下すことはできない。
関係者じゃないので、真実は不明であるが、事実をすこし追ってみる。
初期のナウシカはほとんど全員がプロ声優であったと思う、そして、純粋にストーリィを追えた、キャラにあふれんばかりの魅力があった。
すなわち、最初からプロの声優が嫌いなわけじゃない。
ポンポコだってそうだ、あれはメインの長老狸を吹き替えてる声優さん達の演技力あって初めて成立している話だ。
いつの頃からか、タレント起用がどんどんエスカレートしている、メインキャラクターのタレント起用は何かのビジネスモデルなのか?
タレントという方々は、プロの俳優ではない人を指すと私は解釈している。
もともと、俳優=声優である方々もいるわけで、純粋に声の仕事だけを生業にしている声優とメインはTVドラマ・舞台や映画であるが声の仕事もする俳優との区別は完全にはつけにくいと思う。プロの役者さんというカテゴリにくくる事とする。
一方で、演技をメインの仕事としない、TVで露出が多い人々をタレントと呼びたい。彼らは歌手であったり、お笑いだったりするが、決して職業欄に書くときの肩書きが俳優ではないと考える。
たとえ、あれだけ沢山のTVドラマに出でているキムタクであっても、彼は俳優ではない、彼は歌手だ。彼はつねにどの役でもキムタクを演じているのであって、決して自分ではない何者かに化けている事は一度もないのだから、かわいそうだがまだまだ役者とは言えない。もちろん、かっこいいし大好きだが(特にパイロットとアイスホッケー選手やったドラマは良かった)
タレントの起用は常にジブリ作品を大々的なマスコミの話題となり、当たる作品となっている。すなわち、ジブリ(鈴木さんたち?)が出した成功ビジネスモデルがメインでのタレント起用であって、それ以外の理由(あざとい演技のプロ声優が嫌い発言など)は後付で加えられた方便であるという考え方ができる。現にジブリともっとも近い関係をもつピクサーの作品もほとんどすべて同じビジネスモデルにのっとった戦略が採られている。
キムタクなどスマップのビジネス的価値は年間1000億円規模のマーケットを形成しているとの事(日経系のビジネス雑誌に、実際に試算した統計数字が掲載されたのを読んだ事がある)、たとえ演技の中身がどんなレベルの仕上がりになっていようとも、キムタクが一人出演すれば、200億円級のビジネス展開が成立するのである。(歌、アルバム、シングル、関連グッズ、出演ドラマ他のソフトなどなど・・・
キムタクにすれば沢山の仕事の一つがアニメの吹き替えかもしれないが、ジブリにしたら死活問題なわけで、絶対に成功させるためには、私と同じ意見をもつかもしれない古いアニメファンの批判なんて、マーケットの規模から考えれば蚊に刺された程度以下の痛みでしかないだろう。
ジブリにとっては、今後も会社を支えるために必要な成功のための、おいしいビジネスモデルであったわけだ。
それにしても、観てないのでキムタクを批判するわけには行かない、願わくば、ハウルの役が、キムタクそのもののイメージであってほしい、そうであれば違和感すくなくストーリィを楽しめる。
べつに彼らの成功をどうこう言うつもりはない。ただ、それでも、私は物語そのものに全神経が集中できるような。そんなアテレコを望む次第である。

あのキャラの絵だけみると正当派の2枚目声優があてれば、キャラの魅力は倍増するように見えるが・・・





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Last updated  2004.12.01 02:02:15
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