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カテゴリ:BL
初期のころはただ通り一遍に作品を聞いていた。
この時期には、気がつかなっかった細かい、役者さんの演技の機微が、 最近たまに、唐突に気がつくようになってきた。 やっと少しだけ、作品を鑑賞する部分でのコツがわかったのかもしれない。 スレイバーズ・ラヴァ 華藤えれなさんの作品 このドラマCDの前編を聞いて、続きが聞きたくて悶絶していたので、思わず原作を発見し購入。 この作家さんは、文章がすばらしい。美しく流れるような情景描写、使用する漢字での語感を楽しみ、発音での韻を楽しみ、そして意味を楽しみながら登場人物の心の動き、ストーリィの展開を楽しめる。 BL小説は初心者なので、青の奇跡シリーズとけだものシリーズとマ王(これBL?)しかまともに読んではいないが、この華籐さんの作品の詩的な文章に接して、初めて女流文学の美しさすばらしさを堪能した気分になった。 CDを聞いて、気になっていたのは、あの森川=冴木の泣き笑いシーン。 原作でどう表現されてるのかなって、それを役者さんがどう解釈して、あの演技になったのかな? そこがすごく気になっていた。 そして、原作を読んで、この人たちの連係プレイに感激した。 このシーン(割れたのは花瓶だったのね、 説明がなかったからコーヒーカップかなにかかなって思ってた) 文章では、数行かけて、情景の説明と、冴木の状態の説明、 慟哭とも笑いとも取れる声という表現。 一読して、これ、このシーン、音声で表現するの、難しいだろうなって思った。 役者にとってもチャレンジングなシーンだったと思う。 状況に泣きながらも、そんな自分をあざけり笑う冴木、 聞いていて本当に心臓がどきりとする演技。 この作品、主役を演じる二人ともが、お互いの真意を隠しながらも、お互いの予想外の反応に苦しみ、探り合い、挙句に双方の理解を退け反発し逃避する。 セックスという本能的なつながりの部分での動物的関係での安心感だけをむさぼり、理性や知性と感情でのつながりを拒絶する、複雑で悲しくゆがんだ関係を、 櫻井さんも森川さんも繊細かつ大胆な演技で、うまく表現していた。 主演の二人の、声の抑揚と台詞の緩急だけによる感情の機微のチラリズムは、 BLカップルのまさぐりシーンの中でも最上級。 原作を読んで、役者さんがどれだけしっかりと原作もしくは台本を読み深く把握し、役を作り込んできたかがわかり、さらに感激した。 それにしても、後編も面白い展開になりそう、アクションもあるし。 ただ原作のエピソードだけだと、ちょっと前半に比べて盛り上がりが少ないかもしれない、どうせなら、その後のエピソードも新規に書き下ろして、次へつないでほしい気がする。 ドラマCD聴いて、気に入った作品の原作を読んで、そしてもう一度ドラマCDを聴く このサイクルが私には、先入観ができずちょうどいい感じかもしれない。 昼休みで書いたので、中途半端な文章です、後日書き直すかな・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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