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カテゴリ:映画
いやぁ・・・これよりもスターウォーズEP3の感想を書けよといわれそうですが、日記にうだうだと書いたので、いまさらな感じになってます。(笑)そのかわり、昨日お友達と観てきたアイランドの感想を。
アイランド(The Island)2005米/ワーナー136分 監督 マイケル・ベイ 脚本 キャスピアン・トレッドウェル=オーウェン キャスト ユアン・マクレガー スカーレット・ヨハンソン ショーン・ビーン ジャイモン・フンスーン マイケル・クラーク・ダンカン スティーブ・ブシェミ ストーリィ 寝食をすべて管理され統制された場所で、自分の生活に疑問を持った主人公のリンカーン6エコー(ユアン・マクレガー)。そこは汚染から隔離された人間が、健康を維持管理され、行動と思想の統制を受けながら共同体としての単純労働をして日々をすごし、ひたすら、抽選で楽園アイランドへ招待がされるのをみんなで待ち望んでいる。施設の管理側の支配者的存在のドクター役にショーンビーン、施設のバックヤードで働く気の良いエンジニアで主人公と友人関係になるブシェミ、傭兵隊長にジャイモン。連れて逃げ出す恋人をヨハンソンは可憐だけど強い。 主人公は好奇心が強く物怖じしない性格から、知り合いになったバックヤードでのエンジニアとの秘密の交流をするうちに、自分が信じ込まされてる世界がうそ偽りであることに気づく。やがて見てはいけないものを見てしまい、その結果、好意を抱いている女性を連れて脱出をはかる。激しい追撃戦ののち、たどり着いた先には自分と同じ顔・声・同じ遺伝子を持つもう一人の自分、トム・リンカーンが居た。 監督は「アルマゲドン」「パールハーバー」のマイケル・ベイということで、過去の作品のリストをみて納得できる、ぐるぐると固定しない渦巻きカメラアングルにド派手爆発ガシャバコヅッカーンぶっ壊し満載のアクションシーン、とにかく動く動く、そして壊す壊す、途中のチークタイムを何回か挟んでも、ジェットコースターに約2時間半乗った感じは否めない。酔った。疲れた。ジェットコースター大好きだし、この手の映画も好きだけど・・・ そもそもコンスタンティンでも思ったが、最近のデジタル音声の尖り具合は耳に痛い。追跡シーンで画面横から唐突に別のものが突っ込んでくる破壊シーンは悪趣味で気分が悪くなる。コンスタンティンでの車が人をはねるシーンと同じ演出、全体に車や器物の破壊シーンでの画面の動き具合は、認識能力の限界狙いなのか、CGゲームをやってない生活スタイルの人間には耐えられないかもしれない。映画館でびくりして席から飛び上がること数回、私も年寄りになったと実感。 さて、本筋に入る前に映画的興味で感じた事。(ややネタバレ有り) まず、カメラワークでかなりいろいろなSFX映画を意識、指輪にマトリクスにコンスタンティンかな。カット割りのコンテのアプローチはりマトリクスのパクリが目立つ。ヘリがビルをぶっ壊すシーンのカメラアングル、何かがビルに飛び込むシーン、落下物シーン、高速道路でのバイクとトラックとバンのカーチェイス、逃げるキャラクターの映し方。まるまるです。 監督さん自分の持ち味を残しつつ現代的なカメラワークにこだわったあまり自分らしさを見失う寸止め状態のように思う。映画のテーマを見るものに訴えるのに、この演出は不要だし必然性がない破壊は娯楽性とは別物だと思う。残念だが製作者の意図は私に伝わらなかった。派手なぶっ壊しイコールカッコ良いという認識の年齢層がターゲットじゃないはずだよ監督さん。いったいどの年齢層の客を狙っているの? あと、この監督の特徴かなと思わせるのは人物描写、顔のローアングルアップ多様と切迫状況画面切り替えし緊迫感の演出部分はこれでもかこれでもかと繰り返される・・・どうしてこんなに、役者の顔のドアップがすきなんだろうか・・・ユアンのの顔のしわの数も大仏ほくろも全部確認できるシーンが結構多く、おかげでスカーレット・ヨハンソンが相当に美形なのも確認できたけど。 バットマンビギンズで感じたカメラワークの不安定さは感じなかったが、基本的は似たりよったりの寄りの演出が多かった。バットマンにはどろくささ、スケール感というか奥行き不足を感じたが、このマイケル・ベイの映像は十分に世界の大きさ広さスケール感は感じた。ヘリコプターカメラでのまわしまくりのぐるぐるアングルは、綺麗だ(スパイゲームのときに使ったシーンほど印象深くはないが)、驚かせるシーンなので、必要なのかもしれなけど、まわすスピードが速すぎて、だめだ吐きそうって感じになった。 ということでアクションシーンの過剰演出には不満があるが、キャストはすごく良かった。なんでしょうかこのメンバーは、といいたくなるぐらい、今尖ってる面子で構成されていて、みんな役が立ってて凄いと思う。 すこし前のユアンなら負けだったかもしれないが、さすがにスターウォーズをこなした自信からか、主人公として誰にも負けてない演技で、最高にかっこいいアクション映画の代表作になったと思う。とにかく、オビ=ワンよりも体を絞ったのが素敵さを増していた、もともとこの人は肉体派じゃなくてぽよーんほわーんとしている印象があったけど、スターウォーズで筋肉質にはなって驚いたのだが、2と3ではオビ=ワンの年齢的な部分も出す必要から胴回りは嵩上げこそすれ、スレンダーボディである必要は無かった。でも、今回は栄養も何もかもすべてコントロールされた世界の住人なので、ぽよーんふわーんであってはならないという設定から(そして映画雑誌を読めばわかるが、2005年6月から彼はロンドンでのミュージカルでかなり激しく歌い踊る主人公を張っていて、相当にトレーニングを積んで13キロも往時より体を絞り込んできてる)あごの線がトレインスポッティングのころのやせっぽっちに近い印象でハンサム。 監督さんが大好きなんだろうなって思うブシェミさん、アルマゲドンの壊れっぷりが印象深いけど、私にはどうもブレンダンフレイザーとアダムサンドラーと3人でロックバンドを組んでいて、自分たちの曲をオンエアーしてもらうためにラジオステーションを乗っ取る大昔のおばか映画をなぜか思い出してみていた、そんなおにいちゃんがおじさんになったって感じの役どころ。まあ、あいかわらずブシェミな演技で、この人はこれで良いんです、ちょっと良い人なんだけど反体制みたいな感じで、今回はかなり良い人。 ジャイモン・フンスーめちゃくちゃカッコいい。そしてなぜか、彼の登場シーンはスローモーション処理が多い、なにか監督さんの思い入れでしょうか?(笑)スローモーションが似合う男と言わせてもらおう、コンスタンティンとはまた違った味の役。善か悪かは見てのお楽しみ。 ショーンビーン、今回はラスボスです、ナショナルトレジャーでも思ったけど、なんだかしわくちゃになってきたね、スレンダーっぽいけど結構絞まっててカッコいい中年になってきたけど、声も渋くて今後もこういうラスボス系のイメージが定着するのかな、崩れないタイプの人はもの足りないが、リーアムニーソンだと善人に見えるので、ショーンは悪人として最後まで行くところが、ちょうどおいしいポジションなのかもしれない。 パンフを買ったけど手元にないので、役者名を忘れたが、グリーンマイルのあの大男さんがちょっとだけど派手な出演。 それと、リンカーンの友人で数字マニア変なおじさん役に、スタートレックヴォイジャーでお調子者のおしゃべりタラクシア人のニーディックスをやってた俳優さん、ほとんど似たキャラで御出演、この人もこのキャラが売りなのですね。ヴォイジャーでは長島雄一さんが吹き替えしてたが、実に長島さんが英語をしゃべってるのかと思うほどに地声も似てる、日本語吹き替え版では是非長島雄一さんをキャスティングしてください、ワーナーさん(笑) あともう一人、リンカーンにやたらと絡む偏屈な男役の人、どこかで見たんだけど・・・何にでてたっけ?すごく良く見る脇専科。 スカーレット・ヨハンソン、この人声がハスキーで結構迫力がある、あまり女性的ではなく、キャーキャーもぎゃあぎゃあも叫ばない、むしろ状況を見ながら、「私を助けなさい」「走れ!」「行け」って感じの低いハスキヴォイスの叫びと演技が聴けて、なかなか良かった。(日本語訳ではあたりさわりなくなってるけど)吹き替え版をどう演出するのか楽しみだ。少年役系の声優さんがいいかもしれない。この手の映画で女がうるさくないというか超音波で叫ばない設定というのは珍しい。それにしてもヨハンソン、登場する男は100%全員めろめろになってるが、設定負けしないボーイッシュで中性的な美形。 ユアンの100万ドルの笑顔は悩殺もの。 屈託なく笑うシーンが数回出てくるのだが、スターウォーズでずっと眉間に皺を寄せていたので、このかわいい笑顔はビックフィッシュ以来、猟人日記でみたアンニュイではつかみ所の無い媚びるような笑顔ではなく、なんにも考えてないです全開状態の屈託のない満面の笑みに、爆死。その上、2役のうちの片側はへたれときた。もう、気取った演技も、セレブな態度も、へたれなわめきも、全部最高に可愛いで片がつく。役者としては中堅どころだが、まだまだ若さも感じた。この人、ますます役者として魅力的になった。声がもう自動的に森川智之で聞こえるところが、自分の脳内の汚染度を裏付けるが、地声もしゃべりもすごく素敵なユアン。私生活ではバイクで世界放浪したりと、やんちゃで反骨精神もあるし、ミュージカルで主演を張るほどに歌もうまいし(ムーランルージュで実力は証明済み、この映画でのニコールキッドマンには吹き替え疑惑あり)あとは、ベたべたのギャグ物にでて汚れてみせてくれないかしら。 なんだか映画の評価になってないかもしれない、これから見に行く方には申し訳ないです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.07.28 11:59:28
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