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カテゴリ:映画
「君に読む物語」(The Notebook)
監督:ニック・カサヴェテス 脚本:ジェレミー・レヴィン 出演: ライアン・ゴズリング(内田夕夜) レイチェル・マクアダムス(坂本真綾) ジェイムス・ガーナー(勝部演之) ジーナ・ロウランズ(有田麻里) サム・シェパード(納谷六郎) ジェイムス・マースデン(森川智之)他 (2004年米、2005/2日本公開、2005/9/23DVD発売) 週末に日通のペリカン便の不在配達が来ていて、なにかしら・・・と思ったら、これでした。 早速観て、泣きました(笑)。 舞台となるアメリカの田舎が出てくるのですが、めちゃくちゃ綺麗で、自然を情景を写したカメラワークにまず感動。 お話は、老人ホームに認知症のため家族もわからない老女(ジーナ・ロウランズ、有田麻里)、身なりも綺麗で態度も優雅、セレブ出身なのは疑うべくも無い美しい女性。彼女の元をおとづれ、物語を読んで聞かせる老紳士ジェイムス・ガーナー(勝部演之)。この保護施設でのシーンと、物語の中のシーンが交互に描写され、だんだん最後に現在につながってゆくお話。読んで聞かせる物語は、ひと夏の激しい恋に落ちた若い男女、避暑のためにやってきたセレブの娘アリー(レイチェル・マクアダムス、坂本真綾)と地元の木工場で働く純朴な青年ノア(ライアン・ゴスリング、内田夕夜)は出会ってすぐにお互いに惹かれあい、やがてすぐに離れがたい恋人同士になってゆく。それを身分違いと諌め引き離すアリーの両親、二人は廃屋になった農場でもう少しで結ばれるところだったのだが、願いかなわず、アリーは無理やり都会に連れ戻される。ノアはアリーが忘れられず、毎日1年間365通の手紙を書いたが、返事はついに1通も来ず、失意のまま戦場へ赴き、そこで親友すら失ってしまう。 復員し、父(サム・シェパード、納谷六郎)の計らいで、彼の夢の実現のために廃農場を買い取る。そして自らの手で理想の家(アリーの希望の家)を建築するために全面修復を始めるが、アリーのことが忘れられず、塞いだ難しい人物になってしまう。 一方のアリー、母の策略にはまってノアの手紙のことを知らないまま、それなりに充実した楽しい大学生活を送り、ボランティアで看護活動をして軍病院で働く。そこで知り合った負傷軍人のハンサム青年ロン(森川智之)という、南部の資産家の出の青年と付き合い始める。ロンは精悍ではつらつとした優秀な若者で、やがて周囲に祝福されながら二人は婚約。 あと数日後には結婚式というとき、アリーは新聞記事の豪華で美しい農家の前に立つ記憶の中の面影を持つ男の写真を見つけてしまう。そして彼女が自分の気持ちを確かめるため、思い出の田舎へ車を飛ばし、7年の歳月を経て、二人は再び出会うのだった。 まあ、この先どうなるかは、やっぱり映画を観ていただかないとね(笑)。 どうやら、監督のお母さんがなんと、ジェームズガーナーにせがんで物語を読んで聞かせてもらう老女ジーナ・ロウランズその人らしい。とても存在感がある老人の二人。ジェームズガーナーもここまで年配になっても、それでもいい男なんだなって、それがわかるだけにすごいなって思いました。同様にジーナ・ロウランズも、かつては相当に美人だったことだろうと思わせる美人のおばあさん。そんなわけで、物語の終わりはなんだか涙が出てきてしまう筋書きになっているんですが、設定や配役を読んだだけでも、ちょっとジーンと来てしまいます。 でもですね・・・ストーリィの大半のシーンを構成する読んで聞かせる物語の中の主人公のヒロインのアリーがですね、あんまり綺麗じゃないというか、優雅なお嬢様の雰囲気がしなくて、上品な印象が無いただのアメリカにいるそこらのちょっと可愛いネエチャンって感じの女優さんなのが残念(ホラーもの出身?)、特にノアと二人きりでデートするシーンのビンビールの飲み方、かわいいという感じしないなぁ(ごめんなさい)。二コールキッドマンの若いころみたいな女性、ナタリーポートマンとかつれてこれないのか、予算がなかったんだろうな・・・・。声の担当は坂本さん、アミダラの演技よりはかなり役者にシンクロしていて、吹き替えやすい相手だったのかな?なかなかの感情移入ぶりでかなり良かった。一方のノア役のライアン、これまた、今一歩の存在感の薄さ。なんだろう、もう少し美形とか、もう少しワイルドとかどっちかへ向かえよって言いたくなる中途半端っぷり、はっきり言ってあんまり好みのタイプじゃなかった。残念。声の内田さん、もう信じられないぐらい若い、ぜんぜん違和感なし、高校生の時代から青年の時代まで、飄々と演じていてさすが、どうもイメージが平川大輔とダブル。平川君は内田さんに声質も演技傾向もかなり近い気がするんだけど、内田さんの方がこういうのそっとしたタイプの青年はうまいかもしれない。百戦錬磨の内田さんに一日の長ありかな?平川君はさらに精進しないと、今後も内田さん健在のうちは、相当にかぶりまくまくりで熾烈な役の取り合いになりそう。 森川さんの役は大学生になったアリーが出会う好青年のロン、お金持ちで優秀で戦後にはビジネスマンとしても優秀でエリートの典型のような若者。はじまって50分すぎぐらいから登場、最後までは絡みますが、トータルでも15分ぐらいの出番かな?アリーに出会ったとたん彼女に恋して、メロメロになって、彼女一筋という点では、ノアと一緒。アリーはそれだけ魅力的な美しい女性ということなんだけど(爆)。 ロンがアリーと一緒に居るときの情熱的ではつらつとして優しくて甘い感じと、仕事をしているときの、いかにも優秀な跡取りという感じは、さすがの板カマ演技。もうこれは、森川さん出番以外は寝ていてもできるんじゃない(笑)。アリーに愛を語るシーン、求婚シーンは、観てるこちらがめろめろ。私に言って言ってという感じの劇甘ハンサム台詞。これで肝心の役者さんが、チョット見はかなりハンサムなんだけど、真正面からまじまじとみてしまうと、いまいちなんだよなぁ・・・軍人の格好はすごく素敵だった(それはノア役のにも言えてる、男の人は軍服を着せると大体のは超カッコよくなる)けど、この役者さん、笑う表情が田舎くさいよーんジェイムス・マースデン君、あと一歩さらにハンサムだったら、もっと劇的で良かったのだけど・・・まあ、人がよさそうに見えるのでいいか・・・個人的には、激甘マスクのカー・スミス(当然ながら歯の浮くようなハンサムなんで、森川さんがよく声を担当してます)あたりにやってほしかったなぁ。そうなると、今度はアリー役の女性とつりあわないか(笑)。森川さんの出番そのものは少なかったのですが、役としては良い感じで、素敵な歯の浮くような甘い台詞もそこそこあったので、良かったです。 映画そのものの評価は、なかなか泣かせる良いお話ですと書きつつ、実は肝心のアリーのいかにもお金持ちのお嬢様な性格と言動には少し腹も立つ(詳しく書くとネタばれ)。まあ、演出やカメラワークがうまいし、設定も素敵なので、やっぱり最後は泣いたけど、それでも、私の場合は物語の中のヒロインアリーへの感情移入には到らずでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.10.20 11:59:02
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