2009/05/28(木)15:21
らくだ亭堪能
小学館主催の「らくだ亭」という寄席があったので行ってきました。
発端は、「最近落語がブームで柳家さん喬師匠の独演会がサッパリ取れない」と、担当編集コグレさんにボヤいたところ、
「丁度、サライ(小学館の雑誌)で企画している寄席に師匠が出るので聞いてみましょう。」
と言ってくれたことだった。
そうしたら、本当に席を取ってくれたのである。
コグレさんは私がふと言ったことをいつもメモを取っていて、次に会った時に本当に「これ、こないだ言ってたアレです。」と、ブツを差し出すのである。
当の私が「そういえば言ったよね・・・・」と思う程度のものでも、である。
これは相当珍しいのである。
大体、編集さんに何か頼んでも大概忘れられるので(きっとすごい漫画家さんにはそうでないと思います。編集さんも忙しいわけで。)、私は伝えた事実を忘れるようにしている位だ。
覚えていると編集さんが忘れると腹が立つけど、
忘れていると編集さんが覚えていてくれた時にすごい嬉しいわけだ!
これは業界の片隅漫画家なりに身に付けた処世術と言えよう。
ところが、コグレさんは大概覚えていて、ダメならダメで「あれ、聞いたけどダメでした。すみません。」
とか言うので、初めは感動していたのだが、あまりにいつも覚えていてくれるので段々怖くなってきた。
ストーカーじゃないよね???
別に私に惚れていそうなそぶりも無い。(微塵も)
そのナゾを解く一端がこの間ちょっとわかったのだが、今日のテーマに全然関係ない話なので別の機会に書くとする。
(全くどうでもいい話をしてしまった)
そういうわけで~~
第20回らくだ亭 東西落語・華の特撰会
関東、関西の噺家さんをMIXして行われました。
メニューは
桂 宮冶 小噺~親子三人馬鹿
柳亭市楽 「真田小僧」
桂 都んぼ 「堪忍袋」
柳亭左龍 「甲府ぃ」
柳家喬太郎 「路地裏の伝説」
仲入り
桂 都丸 「青菜」
柳家さん喬 「船徳」
落語通の友人が、「上方落語は好きじゃない」と言っていたんだが、その違いがなんとなくはわかるけど、生で聴いたことが無く具体的にはわからなかったので、大変興味深く拝聴しました。
実際に聴くとその違いが良くわかって、すごく楽しかった~。
関西ノリはテンションが高く、内容も身振りも砕けた感じで客席をグイグイ引っ張っていく。
とっても楽に面白がれてしまう。
関東は、もう少し「芸」という感じがしました。
関西は「より娯楽」
関東は「より伝統芸」
という印象。
関西系が苦手なあの人は多分、落語に「至芸」を求めているんだな。
ふざけて人を笑わせるのは簡単。漫才とどう違うの?ってことのようだ。(ふざけて見えているだけで、ふざけてるのじゃないと思うが)
私としては、歌舞伎や漫画もそうだけど、娯楽があまりに文化、芸術に成り上がりすぎると絶対衰退していくので、娯楽の部分もあったほうがいいと思っている。
けど、ガチで技も感じたい。
よって、両方あって丁度いいバランスだと感じました。
そうそう、元々落語って大衆娯楽。
なのに、最近は席を取るのが大変で、取れて見に行くともう、一生懸命聴かなきゃー!!みたいな感じです。
いやいや、もっとリラックスして聴くもののような気がします。
もう20年くらい前になるか、私はプロレスが好きで。
特に日曜日、ふと暇だなと思うと後楽園の予定を週刊プロレスでチェックし、観たい試合があるとフラリと昼飯を買って観にいったりしていました。
席でのんびりと観戦しながらハンバーガーなどをほおばっていると、前座のしょっぱい試合も生暖かく見守れて、
最高の娯楽なんですなこれが!
落語もその手のものだったんじゃないでしょうか?
本当なら色々食べながら、時に居眠りなどしつつ、だらしなく観たい、、、、とちょっと思ったのでした。
でも噺家さんたちは沢山入った方がいいよね・・・・・。
トリのさん喬師匠は沢山賞を取っているのですが、私は、=模範的スタンダードな芸風 と捕らえています。
さん喬師匠を聞き、他の噺家さんを聞くと、その個性が良くわかるんです。
初心者にお勧めの噺家さんです。