森蔵日記@舞台オタクのシンプルライフ

2015/06/28(日)21:12

熊川哲也 Kバレエカンパニー 『海賊』 in シネマ 6/28

本日、Kバレエカンパニー『海賊』inシネマを観て参りました。 シネマ歌舞伎があるように、バレエにだって映画版があっていいじゃないか!ってなわけで(かどうかは知りませんが)、興味はあっても実際に観に行くとなるとなかなか敷居の高い(チケット代も高い)バレエを、近場の映画館で、しかも2,500円というリーズナブルなお値段で堪能することができるこの企画。ありがたやありがたや。早速その恩恵にあずかりに映画館へGO! 感想。 とっても面白かったです!(^^) どういうストーリーなのか一切知らずバレエ知識もゼロの100%素人の私ですが、各場面が始まる前に画面に大まかな設定やストーリーが出るので、全く問題なく楽しめました! ちなみに踊りのテクニック的なことは全然わからないので、楽しみ方は我流です。 心の中で登場人物の動きに合わせてアフレコしたり(すみません)、ツッコミ入れたり(だってツッコミたくなるポイントが沢山あるんですもの)、ただただダンサーの美しさにうっとりしたり(バレエダンサーさんって本当に皆さん身体が綺麗!)。 登場人物の中で個人的にすごく気に入ったのが、池本祥真さんが踊ったアリ。 海賊の一人で、海賊の首領コンラッドの忠臣という役どころらしいのですが、忠臣というよりはむしろ「忠犬」。←注:決してバカにしているわけではありません。念のため。 若々しくてエネルギーに満ちたアリ。首領コンラッドを心の底から敬愛していて、彼のためなら命さえ惜しくない。その真っ直ぐさが、なんだか忠犬ハチ公みたいに見えるのですよ。柴犬。凛としていて誠実。健気すぎて泣けてくる。これは池本さんだからなのかしら。それともそういう役なのかな? 踊りのキレも抜群で、どちらかというと小柄な方だと思うのですが、舞台上ですごく輝く人でした。 それからもう一人、目を奪われたのが、姉グルナーラを演じた浅川紫織さん。 コンラッドは妹のメドーラに一目ぼれして彼女を助け出すために奮闘するわけですが、 私なら絶対に姉の方に惚れるね! もともとお美しい方ではあるのですが、なんていうんだろう、お顔の表情に加えて、腕と手の表現力が半端なくて。腕の使い方が柔らかいとかいうレベルじゃなく、腕や手、指が「語っている」感じ。う~ん、上手く表現できません。。。 演劇の匂いに近いというか。。。 とにかく、彼女が画面に出てくるのが待ち遠しかったです。 最後にもう一人、敵役ながらすごくイイ味だしていたのが奴隷商人ランケデムの伊坂文月さん。(←これで「ふづき」と読むようで、素敵なお名前ですね^^) 役が濃い!(笑)  カンパニーの中で一番芝居っ気があるというか、「役者」な感じの方でした。(←もちろん踊りもカッコよくて素敵でしたよ!) グルナーラ・メドーラ姉妹を売りとばす酷いヤツなんですが、したたかさと頭の良さを感じさせ、悪人なりの哲学を持っていそうな、ちょっと駒田さんのテナルディエを連想させる役作りでした。最期のあっけなさもツボでした(笑) 他にも、中盤ソロ合戦でのフェッテ(?)バトルは大盛り上がりだし(『CATS』のミストフェリーズが100匹いるくらいの密度!)、海賊ビルバントの見かけ倒しっぷりに心の中でツッコミまくったり(メドーラにまでやられるってどんだけ弱いんだよ。笑)、よく海賊モノでは宝箱にネックレスや指輪・ブレスレットなどの宝石がびっしり詰め込まれているけれど実際は絡み合っちゃうしそもそも貴重品なんだから絶対にあんな入れ方はしないよな、と宝箱のステレオタイプな描かれ方をふと不思議に思ったり、とにもかくにも見どころ満載。 舞台は生が一番なのは分かっていますが、ダンサーの細かな表情や動きまでよく見えるのは映像ならではの良さでもあるので、生の舞台とは違う芸術・エンターテイメントとして、今後もこういう作品を上演していっていただきたい。ファンのすそ野を広げることにもなると思うし。熊川さん、ぜひ、お願いします! そうそう、いろいろな映画を観るお客さんが入場する中、『海賊』鑑賞者にはオリジナルクリアファイルが配られていました。中にキャスト表も入っていますのでしっかりGETして下さいね(^^) 上演期間が7/10までと短めなので、ご興味ある方は見逃さないようにね~。 (注:熊川哲也さんご自身は今回の舞台には出演していません。←念のため) アマゾン ★熊川哲也 海賊 [DVD]★ ★ドン・キホーテ [DVD]★ ★熊川哲也 Kバレエカンパニー シンデレラ [DVD]★

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