歩楽環素style

2007/02/16(金)12:36

カラダも暖めてくれるよ、美術館

洛中歩楽散歩(80)

冬らしい朝、このカンジ楽しんどかないと、しまいには「初雪と冬を楽しむシベリアツアー」なんかに参加しないと味わえなくなるかも。底冷えはいったい何処へ。 今年、居間が二重ガラスのサッシ「省エネ三つ星」になったので、冬の風物詩、結露さえも少なくなった。おかげさま、ありがたや。来年はもっと力を発揮してほしい。 版画家のマツモトヨーコさんがブロクに国立新美術館周辺のコトを書かれていたが、このところ東からは豊富なアートの話題がよく聞こえてくる。バブルが膨らんでいるといわれるマル金都市のアート情報は地方都市からみればウラヤマシイかぎり。 でも自分がどれだけ味わえるかというと、僕なんか、たくさん見すぎるとすぐにメモリフルエラーを起こしちゃうから、あれもこれも、あっちもこっちもじゃなく、魅力的な何枚かとの出会いを求めてる。それから、作品を鑑賞しながら美術館にいる自分を楽しんじゃってるってカンジも好きだったりして、まーそんなカンジの美術ファンだから、新幹線代工面してってコトより、東京に仕事作ってそのついでに、行くぞ六本木ー。 さて、京都にも美術館は沢山ある。寒いときに美術館を上手に利用すると、町歩きや観光で冷えた身体を回復させることができる。冬のお寺は寒いから、連続で行くと暖冬といいましても冷えびえ。 “拝観料”はちょっと高いけど、メトロボリタン美術館の20ドルよりは安いし、ゆっくりできる。岡崎エリアの国立近代美術館はミュージアムショップやカフェのあるロビーを無料開放している。ここはお勧め。観光に疲れたらちょっと一息って、もちろんメインは作品鑑賞、僕も特別展や常設展の模様替えを楽しみにしている。 最近の日経新聞の「年に何回ぐらい美術館に行く?」調査に45%の人が「行ってない」と答えている。1-5回行く、と答えた人が50%。なるほど、11回以上行くと答えた人はわずかに1%。美術館は日本の半分の人に楽しまれている存在なんだ。いかない主な理由は(これは選択肢のものだと思うけど・・・)「忙しくて時間がない」。 美術館での時間は直接何かの役にたったりはしないし、お金も生みださないし、作品を消費できる訳でもない。わざわざやってくるには時間確保の優先順位は低くて当然。企業は儲かっても個人にまわってこない、労働者がこき使われている現状のなかで、じゃーなんで美術館はどんどん新築されるの。びっくりガラス張りの建物、カフェや高級レストラン。これからさらに進む格差社会のなかで求められる「上質」への現物提供? 不思議だ。 石田徹也遺作集 (大型本) 石田 徹也 (著) 価格:¥ 3,150 (税込)

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