2012/12/30(日)17:44
コピーパワーの時代は遠くなったけど、煮詰められた言葉はこれからも大切だ。
最近、Facebookでお友達になった方のプロフィールに宣伝会議コピーライター養成講座修了、とあった。
当時を懐かしく思い出した。
と、年末の棚卸、藤島克彦(大阪宣伝会議電波専門コース担当であった)先生の原稿が出てきた。
引用
「今年の一月ある人に会った。20年前のCM業界で高名なディレクターであった人である。当時の氏は流行の現象にアンテナを張り、CMにトップファッションを、ヒットナンバーを取りこみ一世を風靡していた。
世の急速な移り変わり、同型CM作家の台頭により、マンネリのそしりを受け転業した。今は会員制レジャークラブの支配人をしていると云う。
最近のCMを見ていると、20年前の型に戻って来ている。いちはやくブームに乗る、波乗りサーファー型。パターンをひっくり返す、ヤンキー型。
やたらCMのテクノロジーが先行するハイテク型。
いずれにしてもファッション派のCM作家に片寄っている気がする。
人の心の奥深く入り込んで行く説教強盗型、人の気持ちをくんで、静かに待つ女学生型がみつからない。
人間の真心型人種が少しは残って欲しいのである。
さあさこの教室は人情道場ですぞ。心の通うCM作りをお教えしますぞ。手とり足とりじゃ。」
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沁みる言葉を向けられて、教室に迎えられたうちの何人かは、今も広告の業界で活躍している。
御巣鷹山周辺の林道がまだオフロード天国だった時代のものです
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コピーライターの時代だった80年代。クリエイティブのチカラも付加価値が高かった。
年は流れ、ツブヤキが地球を包んでいる。
「心の通うCM作りをお教えしますぞ」
筆蹟と共に、藤島さんの声が記憶に蘇る
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2012年、ありがとうございました。
いい年をお迎えください。