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ウィリアム・モリスを追って

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2017.10.31
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カテゴリ:モリスの思想

最近、レッド・ツェッペリンが好きだという女性に出会いました。ツェッペリンの名前を聞くのは久しぶりだったし、私は、女性でツェッペリンが好きだという人に会うのは初めてでした。1970年代に全盛を誇ったハードロックの代表格でしたから、もちろん女性でも多くのファンがいたはずです。ですから、たまたま私の周りにいなかったというだけなのでしょうが、でもなにか、とても新鮮に響きました。

70年当時ジャズ喫茶に入り浸っていた私は、実は当時はツェッペリンが嫌いでした。ただうるさい、わめきちらすだけの騒音としか聞こえなかったのでしょう。されど、ハードロックこそはまさに私たち世代の音楽でした。新宿でも渋谷でも、街の中はいつでも通奏低音として、ツェッペリンのベースギターの音が、時代背景のようにしみ込んでいたのです。音楽とは不思議なもので、そうやって意識しなくとも、心の隅に沁みついていた音というのは、何かのきっかけで、ふと重要な意味を帯びて再び蘇ってくるということがあるのです。それから20年、30年が経過して、今ウィリアム・モリスのことを考えていく中で、なにかとても気になる存在となってきたのです。

ロックという音楽は、ある意味《反逆》なのです。そしてアメリカの反体制とイギリスの反体制の内容は、だいぶ異なります。イギリスは大変な階級社会であるし、気候風土からくる「重さ」もあるかもしれません。非常に閉鎖的・保守的な伝統を守り続けてきたように思います。そういう既成社会の「重さ」が、どこよりも大きく強いものだからこそ、ブリティッシュ・ロックの破壊力が大きくうなりをあげるのです。


モリスも、同じだったのではないでしょうか?

その保守的な伝統に対して、全身全霊で戦い続けた。モリスと向かい合っていると、ときに、もうこれくらいでいいんじゃないか、と感じることがあります。しかしモリスは執拗ですね。手を変え品を変え、新しい時代の美を生み出そうとあらゆる角度から、イギリスの固陋な伝統社会に風穴を開けようと、一心不乱に働き続け、そしてしまいには、社会そのものを変革しなければならないと信じて、社会主義運動に身を投じていったわけです。全身にみなぎるエネルギー。そのくそまじめさ。融通のなさ。その生き方自体が、まさに「ハードロック」が社会に突き付けた異議申し立てと同種のものだったのではないでしょうか?

レッド・ツエッペリンの音楽に、今私が感じるのは、そんなモリスの血なのかもしれません。モリスは、その美を多くの人たちに解放した。一部の人たちだけのものだった芸術を、一般大衆の生活の中に取り入れようとしました。それは革命だったのです。そして、インテリアが初めて大衆のものとなっていった。ビートルズも今では教科書に載るほど世界中で愛されている音楽かもしれませんが、結成当時の大人社会の反発はそうとう強かったのです。もっと強くもっと激しくなければ、我々はびくともしないぞ、という古いイギリス社会が隅々にまで行き渡っていました。革命が革命たりえるのも、それをしっかり受け止める大きな重い確固たる保守生活が社会の隅々に根付いていなければならないわけです。


ビートルズが、ローリングストーンズが、そしてレッドツエッぺリンが、社会から顰蹙を買ったように、モリスの生活革命も、最初から受け入れられたはずはないのです。モリスのアートアンドクラフツ運動と20世紀のブリテッシュロックと結びつけて考えるのは、いかにも「風が吹けば桶屋が儲かる」式のこじつけも甚だしいかもしれません。しかし、ハードロックが突き付けたのは、《反逆》であると同時に、来たるべき大衆時代の《新しい美》の創造だったはずです。ツエッぺリンファンの私としましては、今ユーチューブの「Migrant Song」や「Black Dog」などを聴きながら、大衆文化の開花のとば口を拓いてくれたモリス大先生に、敬意を表したいと思うのでありました。

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Last updated  2017.10.31 22:56:38
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ブブドン@ ありがとうございます。 夕焼け色さん、この日をご記憶に留めて下…
夕焼け色@ Re:4月20日(03/31) どうやって、写真をアップするのでしょう…
夕焼け色@ 4月20日 昨日は一日社長さまにお世話になった数々…
ブブドン@ Re:一年とは早いものです(04/21) 夕焼け色さん、コメントありがとうござい…
夕焼け色@ 一年とは早いものです はじめまして。 いつもモリス記事を読ませ…

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