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昨日に続き、雪が降ったり止んだりの一日。モーゼルは比較的温暖なので、雪が積もっても深くなることはなく、大抵は数日で消える。天気予報では大雪注意報を出していたので、明日も雪景色だろう。
大晦日といえば新年と同時に打ち上げる花火がつきものだが、その販売に解禁日があることはあまり知るられていない。明日29日がその日で、スーパーやデパートなどに花火コーナーが設けられる。新年を待たずにあちこちで爆竹がはぜるのだが、物騒なほど大きな爆発音のものもあり、ちょっと剣呑だ。 さて、生産年レポート第4弾、今日はフランケン。ファルツとは対照的に、雨が多かったようです。 4. フランケン 乾燥した寒い冬で予想外の雪に見舞われたもの、葡萄樹が凍るほどの寒さもなく過ぎ、4~5月にかけて平年よりも一週間ほど早い成長を示した。4月はフランケンにおいては雨が多く、5月も雨がちで畑仕事を延期しなければならない日が続いた。 降雨と高温は葡萄の急速な成長を促し、6月半ばに始まった開花は順調にすすんだものの、ミュラートゥルガウ、バッフスで花流れがあったが、これは却って果粒をまばらになって好結果をもたらした。逆に開花が早期に終わったブルグンダー系の品種は実の付きが良すぎ、ぎっしりと詰まった果粒が圧迫しあって果皮が破裂するものも7月上旬から見られた。こうした房は秋に内部から腐敗することが多い。 開花後も温暖な天候と充分な降雨に恵まれ、7月始めには非常に順調に結実がすすんだ。冷涼で乾燥気味の8月も早いテンポで成長はすすみ、例年より1週間ほど早くミュラートゥルガウは8月5日、ジルヴァーナーは8月20に成熟がはじまった。順調な天候に加えて6,7月の夜の低温と農薬散布などの対策により、ペロノスポラ、オイディウムなど例年悩まされる黴や病気・害虫の発生はほとんど見られなかった。しかし今年は従来それほど悩まされることのなかったハエ、蜂、鳥、ネズミなどが葡萄を傷める例が増えた。損傷を被った葡萄は黴や病気が蔓延するきっかけとなる。 早い成熟と損傷による腐敗や、9月の高温と2週目週末の豪雨により、果皮が破裂して地面に落ちる葡萄があったため、収穫開始は一部で予定より1~2週間繰り上げて始まった。一方で健全な房を確保するとともに、一方で出来るだけ完熟させることを考慮しつつ、厳密なセレクションを行うことが高品質なワイン造りに求められた。収穫作業はミュラートゥルガウは9月24日、ジルヴァーナーは10月4日、リースリングは10月10日から始まり、大半は10月15日までに、晩熟品種もその一週間後には終了。9月末から10月半ばまで好天が続いたため、豪雨の被害は幸い予想したほど深刻ではなく、平均糖度は88エクスレだが、なかでもジルヴァーナーは健全なまま熟して100エクスレに達するものもあり、非常によい年となった。 参考資料:Das Deutsche Weinmagazin 24/ 19. November 2005 剪定作業がまだ終わっていない畑。剪定後には、枝が2本だけ残る。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005/12/29 06:46:01 AM
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