【ばんえい】<ばんえい記念特集>ばんえい記念とは?
来週3月25日は、ばんえい記念の日。 ばんえい記念とは、ばんえい競馬の中でも最高峰といわれるレース。 では、なぜ最高峰といえるのか? ばんえい競馬は馬にそりを牽引させて競う競馬。かつて馬は荷役・農耕に活躍していたが、とくに「荷物を運ぶ」ことに特化してレースにしたのが、いまのばんえい競馬の基礎となった草ばんばと言える。やがて草ばんばがレースとして体系化されるにつれ、200m走路に高さ1m20cmと1m70cmの2つの障害を備えるものにコースが整えられていった。 そうなると自然に、荷物=そりの重さがレースを格付けしていく。 普通のレースでは、そりの重さは500kg~600kgである。 特別・重賞レースでも750kgを超えるものは少ない。 ばんえい記念は、斤量1000kg、牝馬であっても980kgのそりを曳く。 この重さはどういう重さか。 ばんえい記念に出走したあと、馬がやる気をなくしてしまい、その後のレースができなくなることもあるという。 馬に極度のプレッシャーを与えるレースなのだ。 調教師も、出走登録にはためらうと言われる。よほどの覚悟が必要なのだ。 どの馬でも参加できるわけではなく、もしかするとそのレースが馬に引導を渡してしまうかもしれない。 最高峰の由縁は、その点にあると思う。 しかし、実はこのレースには、もう一つ最高峰といえるものがある。 1000kgのそりを曳く馬がレースをする。その歩みは確実なものだが、とても緩やかだ。 次から次へと、脚を繰り出して進むレースではない。一歩一歩踏みしめて、進んでいく。 観客は、馬に近い場所で、馬と一緒に歩きながら、声を出して進む。 障害を超えると歓声だけではない。拍手が起こる。 たった200m。しかし1着の馬がゴールするまで、約5分。 ずっと観客は馬たちを応援し、声を出し、拍手を送る。 なんと、馬券にはまったく関係ない一番最後の馬がゴールするまで、拍手や歓声が続くのだ。 みな力強さに圧倒され、そして自然に馬と歩みをともにし、応援する。 最高峰のレースとは、このような暖かい眼差しと声援に包まれているのだ。