メトロ(改修中)

モスクワ暮らし(旅行者もそうかな)で一番難儀なのは「移動手段」だと思います。少なくとも私はそうだった。
日本(東京)みたいに、すぐに地下鉄やバスに乗れて、急いでいるときはタクシー、ってなわけにはいきません。
これって、慣れるまでかなりストレスたまります。でも、今は悟りきってるけど。


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タクシー

よく流しで走っている「タクシー」と書かれた黄色い車には乗ったことがない。これはメーターがついていても意味なし、で、交渉が必要らしい。領収書も出ないらしいので(つまり、忘れ物やトラブった時に事後交渉する術がないのね)、ある意味白タクみたいなものかも。

で、いつも使っているのは、事前に予約して呼ぶタクシー。
私も日本人の多くが利用する某タクシー会社を利用している。
値段は昼間で1時間270ルーブル(約1080円)前後。時間が増えると割り引きしてくれたり、夜の割り増しもあるらしい。
遠くに行くならともかく、近場で利用するとホントに割高。でも、ここでの暮らしにタクシーは不可欠ないので仕方ない。
来た当時は英語もできる運転手さんをお願いしていた。でも、人によってはカタコトであまり意味なし。英語での予約も可能だ。


メトロ

治安面等々で問題あるメトロ。在留邦人の中でも、企業からメトロ利用を制限されているところも。
私も、どんなに近くで昼間だとしても、小さい子連れだったら利用しにくい(できない)と思う。傾斜のきついエスカレーター、乱雑に開閉するドア、人々の歩くペースが速い乗り換え駅…物理的にあまりにタイヘンすぎる。
でも、2~3分おきに来る本数の多さは、地上の大渋滞に泣かされることの多い市内での移動で助かることも。実際、大渋滞にハマり、コドモのお迎えに間に合いそうもなく自宅すぐ近くの駅までメトロを利用(そうすると目的地まで数分だったりする)した経験あり。

メトロに関しては、留学生の人たちの自衛策を学ぶといいと思う。
私が知っている限りの彼らは決して無謀ではなく、きちんと自衛して利用している。

料金は市内均一。たしか1回7ルーブル(28円)。
私は回数券(10回分50ルーブル・日本円200円、購入日から1ヶ月有効)を購入している。
たとえメトロの利用頻度は少なくても、そのたびにカッサ(会計窓口)に並ぶのが面倒。1ヶ月に10回分使い切れなくても、日本の初乗り170円に比べたら安いもの。
この安さが治安の悪さにつながるのかもしれないけど。

でも、いいところもある。
それは、駅構内の建築美術。
一つ一つの駅に個性があって、さながら美術館のよう。
その駅にちなんだ偉人の銅像や絵画、彫刻があったりもする。
日本人観光客の人たちが、「メトロ駅めぐり」のようなオプションで観光している光景を「アルバーツカヤ」駅で見たことがあるが、利用客の流れに逆らって写真撮ったり談笑しているのは、ちょっとヒンシュク。
ツアコンさんがそういう挙動こそ注意してあげないと、トラブルの元だと思う。

あとは、意外と清潔。ゴミがない。
これは東京の地下鉄構内のほうが汚いよ。
トイレはモスクワのメトロでは見たことがない。
というか、トイレを利用しようと思うこと自体がまずいかも。治安面でも衛生面でも。


アフトーブス

これはいわゆるフツーの「バス」。もちろん各駅停車。地図を見ると、市内にもたくさんのルートがあり、しかもかなり遠くまで出ているみたい。
渋滞にのまれても、車線変更のきかないトロリーに比べれば早く目的地に着きそうだ。
ただ、私の生活圏内ではあまり縁がなく、めったに使わない。

運賃は1回10ルーブル(40円)。乗ってから運転中の運転手を通じて購入(アブナいよなー)。
10回70ルーブルの回数券を大きなバス停近くの売店で売っている。
あと、車内にバスおばさんと呼んでいる係員が乗車していると、車内支払でも7ルーブルと安くなる。
さらに、途中キセルチェックマン(と勝手に命名)が乗り込んでくることがある。外国人は特に、キセルが見つかるとタイヘンなことになるらしい。
いくら多くのロシア人が堂々とキセルしてても(笑)、たった一駅でもうっかりしてでも(笑)絶対にキセルはするな、ときつく言われてる。


トロリーブス

道路上の線路を伝線にぶら下がって走る、都電のバス版みたいな乗り物。
構造上スピードは出ないし各駅停車。時間はかかるが、車窓を確認しながら乗れるので、目的地で降り過ごす心配はない。
100キロ超は当たり前、の運転の煩雑なタクシーや車に比べて安心だし、車窓も楽しめていい、という人も多い。
車だと乗り物酔いをする人は、トロリーなら大丈夫、と言っていた。
市内を縦横無尽に走っているので、熟知すれば便利。でも、結局は利用するのは一部の路線になっちゃうんだけどね。

運賃等々はアフトーブスに同じ。


トランバイ

まさに都電のようなチンチン電車。
ガイドブックには「郊外に走っている乗り物」と書かれているが、モロ中心部の我が家周辺でもトランバイは走っている。
アフトーブスよりさらにノロノロ運転なので、所要時間が全く読めない。
2駅分歩くのが面倒で、というときは便利かなあ。

運賃等々は上に同じ


マルシェルート(アフトライン)

ある一定区間を走っている、相乗りタクシーみたいな乗り物。
ワゴン車に15人前後詰め込まれて(もちろん座席あり)、ルート上の乗りたい場所で乗り、降りたいところで降りる。
運転手は元暴走族のように渋滞をぬって走るので、急いでいるときは便利。
難点は、降車ポイントを自己申告すること(ロシア語がしゃべれないとダメなのね)
自己申告しそびれると、目的地のずっと先まで行ってしまう。
これは経験あり。かなり寂しい気持ちになります。
それと、運転が乱暴なこと。万一のことを考えて(笑)、座る場所とかけっこう選んでます。

料金は1回10ルーブル。高額紙幣でのおつりだと、運転手にヒンシュクをかう。
また、運転手の後ろ側に座ると、乗客全員のお金の橋渡しをしなければならない。あの人は90ルーブルのおつりで、この50ルーブルには40ル-ブル…とロシア語で伝えなくちゃいけない。
それもともかく、追突事故とかあったら一番ムチ打ちになりそうな席。私はここへは乗らない。

とりあえず、ここまで更新しときます。


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