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今日はコドモの通う日本人学校の卒業式。
小中学校合同なので、小学6年生・中学3年生を送り出す。 卒業生の父兄は、両親はもちろん、日本人学校に通わない兄弟姉妹も足を運ぶ。 小さな学校に、いろんな気持ちの入り混じった空気が流れている。 父親達の駐在期間が平均3年間。 この学校に通っていても卒業証書を受け取る子どもはごくわずか。 たまたまこの時期に在学した子ども達が卒業生になるのだが、 心の中では今年1年間で転校していった何人もの同級生たちと一緒に卒業しているのだろう。 小学部の子ども達が「世界にひとつだけの花」を合唱している。 堂々と、のびのびと。SMAPよりずっといいぞ。 でも「中学生の歌のほうが超カッコいい」とか何とか言って、 コドモは中学部の歌う「さくら」(ナオタロ-のね)を真似してよく歌ってたっけ。 コドモは日本にいた頃、どういうきっかけかは教えてくれないが 「自分は歌がヘタ」と思い込み、人前で歌うことを頑なに拒否していた。 多分、声域(少し声が低い)上、小学1~2年生の男女一緒の合唱音域がキツかったのだろう。 「ママも絶対にオンチ、って言うもん。絶対に歌わないからね」 そうか、誰かにオンチだって言われたんだ。 歌の練習が宿題に出ると、私の前でも歌うのを嫌がった。 友達とカラオケに行っても、絶対にマイクの近くには行かない。 でも、モスクワに来て、堂々と歌えるようになった。 ロシア語で習った「チェブラーシカ」の歌も、「ハモりがカッコイイ」と自画自賛な二部合唱も、 何度も何度も、本当によく聴かされた。 特別上手いわけでもないが、オンチでもない。 その程度のことだったのに、コドモは一生「オンチ」の烙印を自分で押し続けるところだった。 そんなことを思い出しながら、子ども達の歌声を聴いていた。 中学生は3学年あわせても十数人しかいない。 でも、こんなに美しくて力強い2部合唱ができるんだ。 ナオタローのファルセットの「さくら」は聴きすぎて食傷気味だったが、 ストレートに歌うと、こんなにいい曲なんだな、と。 私たちの時代は「贈る言葉」とか思い切りベタな歌だったな。 でも当時は卒業式で歌謡曲を歌うこと自体、画期的だったんだけど。 「こんなきれいな合唱聴かせないでよー」 涙腺がゆるんじゃうー、と言いながら、同じく所用で来ていた在校生のお母さんと裏方作業にいそしんだ。 多分、うちのコドモが卒業証書を受け取るまでモスクワに駐在することはないだろう。 うちのコドモだけではない。 今いるクラスメートたちも、おそらく全員が卒業を待たずに帰国または次の赴任地に行くはずだ。 卒業生と同じく、今年度で帰任される美術担当の先生が描いてくださった、 卒業生ひとりひとりの顔のデッサン画が式場に飾られていた。 すましていたり、くしゃくしゃになって笑っていたり、 その子どもらしい表情を的確にとらえた絵が並んでいた。 生徒ひとりひとりとしっかり向き合っていないと見逃しそうないい顔。 こんな学校を卒業できる生徒は、シアワセだなーと思った。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
私は長い事現地にいたので、卒業式を迎えることが出来ました。
残るのも離れるのも・・・本当に辛いですよね。 なんか、昔を思い出して胸がアツくなりました。 それにしても、サクラを唄うのですね・・・・ アタシの世代(30歳)は。。。。。大地サンショウとかだったwww (2004年07月05日 22時35分06秒) |
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