先のモナコGPで、1-2フィニッシュを飾ったマクラーレンチーム。
しかし、その勝利に対して、チームオーダーだったのでは無いかと議論が起きていました。これは、アロンソを追うハミルトンに対して、予定よりも早いピットインを指示したことや、「そのままのポジションをキープ」するよう指示したと言うことが、チームオーダーであり、レースの行方を左右したのでは無いかという疑惑でした。
マクラーレンの1-2勝利に『チームオーダー疑惑』
この疑惑に対してFIAは審査をおこない、特に問題なかったと結論づけています。
FIA、「マクラーレンにチームオーダーなし」
レース後ピットとドライバーとの間の無線交信などもすべてチェックした結果、FIAは上記のような判断を示し、最終的に違法な行為は認められなかったと結論づけた。
今回の疑惑に対して、チームオーダー説を否定していたのは、ジャッキー・スチュワート。
スチュワート氏、チームオーダー説を否定
私はモナコGPでの戦いをすべて見ていたが、何も不正なことが行われたとは感じていない
一方で、マクラーレンチームを非難しているのが、デイモン・ヒルで、(ファンとの)契約違反だとしています。
それでもヒル氏、「マクラーレンは規則破った」
「首位争いをしている二人のドライバーに対し、お互いに競争をしないように指示があったとしたら、これはもう契約破棄としか言いようがない」
個人的には、今回の件をチームオーダーとは感じていません。
そもそもチームオーダー禁止とされたのは、2002年オーストリアGPで首位を走るルーベンス・バリチェロに対してチームオーダーが出され、フェラーリのエースのミハエル・シューマッハに最終ラップゴール直前で順位を譲ったことから決められたもの。
あのようなあからさまかつ身勝手なチームオーダーは当然禁止されるべきだとは思いますが、今回の件は、2台のマシンを出走させるチームとしては最良の結果を求めて当然とも思うからです。
かっては、同じチームに属するチームメイト同士でも「紳士協定」として、ある時点で首位に立ったものがそのままゴールする権利を有するとした「約束」が決められていました。これはチームとして最良の結果を求める為にも、そしてチームメイト同士の同士討ちをさけるためにも、ファンとしても納得のいくものだと思います。
今回のハミルトンも、アロンソに追いつくことはできても、実際にオーバーテイクするとなると、接触も覚悟の挑戦をしない限り無理だったでしょう。「抜けないモンテカルロ」は1992年のセナVSマンセルのバトルでも証明されてしまっていますし・・・
今回のレースに関しては、アロンソに勝つ権利があったと思いますし、チームがリスクの無い結果を求めるのは当然のこと。ドライバーズタイトルのみならず、コンストラクターズタイトルもかかっているわけですから。
もし絶対にチームーオーダーを禁止するのなら、コンストラクターズタイトルなど無くしてしまうか、1チーム1台のみのエントリーに限ってしまえば良いのです。そうすればチームオーダーを出す意味さえ無くなってしまうでしょうから。
今回のチームオーダー疑惑を受けて、バーニー・エクレストンはチームオーダーに対して厳罰を科すべきだと主張しています。
エクレストン氏、チームオーダーに厳罰主張
罰は最低限、獲得ポイントの剥奪。理想的なのはフォーミュラワンからの追放だね
追放はともかく、確かに罰金では大した抑止力にはならないでしょうね。タイトルという価値の前には、少々の罰金は意味を成さないでしょう。やはりポイントの剥奪が最も効果的でしょう。ただし、チームオーダーかどうかの見極めは難しいでしょうが。
ファンは、クリーンなドライバー同士の争いを期待しています。それをコントロールACM モナコ オフィシャル F1カー キーホルダーしようという動きは許されるべきでは無いと思いますが、モータースポーツはチームの争いという面も持っています。このあたりを理解しつつ、楽しんでいきたいものです。
モータースポーツの話題はBlogランキングへ
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
もっと見る
星の風来坊さん
>今晩は。
>
>取り合えずですが実況していたフジテレビの西岡アナウンサーの、ロンデニスは平等主義と言っていた言葉を信じたいですね。
-----
ウイリアムズとマクラーレンは伝統的にチームオーダーを好みませんから・・・・。
今回は、チームとしては最善の結果を求めて、同士討ちをさけた・・・と理解したいです。
(2007年06月02日 20時29分36秒)