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テーマ:モータースポーツ(1597)
カテゴリ:国内モータースポーツ
AUTO SPORT誌No.1112号にトヨタの純レーシングハイブリッドカーの動きをレポートしています。 ハイブリッドカーのレース挑戦としては、昨年(2006年)の十勝24時間レースにレクサス450hで参戦をすでに果たしていますが、この時は約5%の燃費向上を果たしています。この時のマシンは、市販車をレース用に改造したもので、今年からは純レース用のハイブリッドシステムを開発して行くのだそうです。 エンジンの発生するエネルギーの一部を、減速時に一部回収して再加速時などに利用しようとするハイブリッドシステム。市販車では1997年にプリウスに搭載されて発売され、すでに市民権を得ています。しかし、現状のシステムは、低速域でのエネルギー回収は可能でも、高速域ではそのエネルギーをうまく回収できないのだとか。高速域からの減速では、一度に大きなエネルギーが発生するためにこれをうまく回収できないのだそうです。 レースは、まさに高速からの急減速と急加速の繰り返しですから、ハイブリッドシステムにはもっとも苦手なシーンの連続ですが、レースへの挑戦を通して、弱点を克服していこうとする挑戦となります。 そのためハイブリッドシステムも、市販車では光臨のみ装着されている回生システムも4輪に装着され、冷却システムも搭載。システムもより小型化されるとのことです。 これまで無駄に空気中に放出されていたエネルギーの一部を回生して、再利用しようとするハイブリッドシステム。エネルギーのリサイクルともいえるシステムですが、このような挑戦こそ、メーカーが取り組む課題としては理想的とも思えます。 基本エネルギーがガソリンであろうと、ディーゼルであろうと、また将来的に燃料電池になろうとも、走行エネルギーを回生するハイブリッドシステムは、有効なシステムだと思います。現在、このハイブリッド技術を実用化しているのはトヨタとホンダのみ。現実的にはトヨタが世界の中でも独走しています。ハイブリッドのトップメーカーであるからこその、さらなる挑戦には期待します。 「レースは走る実験室」と表現した名文句がありましたが、現在のレースは市販車とかけ離れた世界になってしまっています。しかし、これからの技術であるハイブリッドシステムをレースを通して培っていこうとするトヨタの挑戦。メーカーがレースに取り組むもう一つの姿を見せてくれていると思います。
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