逆もまた真なり。

2006/09/29(金)10:17

【欧州CL】9.12 スポルティングcp対インテル・ミラノ【観戦記5】

’06 チャンピオンズリーグ(7)

5回目となるチャンピオンズリーグ観戦記、今日はこの夏の移籍市場で最も強力な補強をかましたと見えるインテルと、進境著しいポルトガルはスーペルリーガからスポルティングCPの一戦です。ユーベとミランの不正による処分により、昨シーズンたなぼた式にスクデットを手にしたインテル(そのインテルにも不正疑惑が出てますが)。今シーズンはその地位を不動の物にすべく、主にユーベから大量に選手を補強。セリエ随一の、いや欧州随一の布陣を作り上げました。これまでインテルというと、ビッグネームを獲得しながらもチームにフィットしない、結果がなかなか残らないといった「補強ベタ」的な側面があったと思うのですが、今シーズンの補強はヴェロンらチームの不平分子を取り除き、各ポジションをピンポイントに、しかも強力に補ってきました。強力なアクロバチック・ストライカーのイブラヒモビッチを始め、グロッソ、マイコンの両サイドバック、中盤の底にはパトリック・ビエイラ。ダクールにマクスウェル、そしてFWのスーパーサブにはクレスポを。ミランにそのうち一人でいいからクレよと言いたくなるほど、垂涎の補強だったわけです。その甲斐あってか、9月末まででセリエでは無敗で首位をひた走るインテル。順調な滑り出しを見せるなかで、CLへの希望も膨らみだした初戦。リーグは1試合しか消化しておらず、まだまだ仕上がり途上ながら、いったいどんなチームになっているのだろうと楽しみにしていたのですが、敵地で見たインテルは去年のそれとなんらかわらない、補強はしたもののチームとして機能しているとは思えない脆弱な姿でした。スポルティングがかなり良いチームだったというのは、もちろんあります。クリスチアーノ・ロナウドに次ぐ新星として注目されているナニ。モスクワとの2戦目でも自らゴールを決めてチームにアウエーでの貴重な勝ち点1をもたらしたようですが、ポルトガルらしい細やかなテクニックとひらめきは、将来の活躍を予見させるものでした。彼とCロナが両サイドで翼を拡げるポルトガル代表の姿を、早く見てみたいものです。そのポルトガルらしいテクニカルなサッカーを、ホームで活き活きと展開するスポルティングに比べ、インテルのサッカーはあまりにも鈍重なものでした。トップにいるのは、誰もがヨダレをダラダラ流すアドリアーノとイブラ。しかし両者の間には全く関係性が確立されておらず、両FWが単発でドカンというシュートはあったものの、印象に残ったのは両者1本づつのシュートのみ。まあゲーム脳で見るとどう見ても良好な関係性を築けるとは思えない二人ですが、リアルでもその通りになっていました。ほとんど司令塔のポジションにいるルイス・フィーゴが円熟のプレーで突破口を開こうとするのですが、審判の曖昧さもあってなかなか攻撃が繋がってこないインテル。マイコン、グロッソという高い攻撃力を誇る両サイドバックを抱えながら、まったく効果的な攻撃を構築することができませんでした。そうこうしているうちに、カネイラの芸術的ドライブシュートを劣化が激しいトルドが防ぎきれず、失点。そのまま敗戦と相成りました。ま~インテル全く変わってないなという印象しかないですね。2戦目もバイエルンにホームで屈辱の完封負けを喫していたようですが、この分ではグループリーグ突破もおぼつかない状態に見えました。マドリー、チェルシーの時も感じたけれど、ホント、サッカーってのは補強すればいい物ではないなと思いますね。チェルシーにはまだ希望の色が濃く見えるけれど、マドリーとインテルには同じ匂いを感じました。こりゃあ、ミランにもスクデットのチャンスが・・・ないかなぁw

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