大阪発 あなたの街へ ぽんすけの一人旅

2010/02/04(木)09:30

「ビネンホフ」でぽんすけの無知が炸裂

ベネルクスの旅日記(58)

ある観光地を訪れる際、あらかじめよく下調べをしてから行くべきか? それとも下調べをしないで行くべきなのか? この問題はいつも付きまとってくるわけです。インターネットが普及し、いろんな観光地の写真が手に入る時代になり、あらかじめこれらの写真を見てしまうと、現地で味わう感動が半減するのではないかと思うのです。現地でホンモノを見て、やっぱ写真と同じだね・・・では、面白くない。いっそう、何も調べずに行くべきなのかもしれないです。そういう意味では、旅行の計画に携わらないぽんカノは、ラッキーなのかもしれません。 しかし、本当に何も調べずに行くと、今日のブログのようになってしまうのです。          デン・ハーグで、いやオランダの中でも屈指の美術館と言えば、マウリッツハイス美術館。そこは「え?これがあの?」と言うほど小さな美術館でした。しかし、フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」をはじめとして、世界的に名の知られた絵画がたくさん所蔵されています。規模がやたらと大きくて無駄な作品がたくさん展示してある美術館とは異なり、この美術館は小規模だけど最高傑作だけを選りすぐり展示しているので評価が高いのだと思います。              マウリッツハイス美術館           真珠の耳飾りの少女(フェルメール) 美術館の隣には、まるでお城のような建物が建っていて、ホテルでもらった地図には「ビネンホフ(Binnenhof)」と記載されていました。これは一体なんだろうとしばらく立ち止まって見ていました。すると、中から観光客らしき人が出てきたので、ぽんすけも入ってみることにしました。最初は躊躇していたぽんカノも、後ろから付いてきました。 ブログをご覧のみなさん、以下の写真から、これらが一体何の建物なのか想像してみてください。           ビネンホフ(Binnenhof): 遠くでパトカーが警備にあたっている 実は、デン・ハーグについてはあまり下調べをしないで来てしまいました。なので、「ビネンホフ(Binnenhof)」と地図に書かれていても、これが一体何なのか分かりません。そういえば、ベルリンにハッケシャー・ホーフ(Hackescher Hof)というのがあり、そこはかつてのアパートだったところ。すると、ここも人が生活するためのアパートなのかなぁと2人で考え込んだりしていました。      この芸術性のある建物は一体・・・?             教会のような建物は・・・? 2人そろって高い位置にある窓を下から覗き込んでみるけど、どのようやら人が暮らしている気配はありません。となると、学校かな?というように、いろいろと推測してしまうのです。しばらく歩くと、教会のようなずっしりした重厚な建物が姿を現しました。教会も敷地内にあるなんて何てリッチなんだろう・・・なんて思ったり。     手を洗うふりをするぽんすけ              小さな窓のある外壁 ぽんカノが、「もしかしたら、あの教会に入れるかもしれないよ。」と言うので、教会の方へ足を進めて重い扉を開こうとしました。しかし、鍵が掛かっていて、中には入れませんでした。不思議なのは、この敷地内に警察の車両が停まっていて、どのようやら監視しているのです。ま、綺麗な建物だから、落書きされないようにパトロールしてるんだろうと、2人そろって意見が一致。しばらく美しい敷地内を1週して、ここを去りました。           オシャレなデザイン                  凍りついた池を歩く白鳥           旅から帰ってきて、ブログを書くために「ビネンホフ」をネット検索してみました。その検索結果を見て、ビックリたまげました。ここが単なるアパートだなんて、とんでもない思い違いだったのです。実は、ここには総理府などの中央官庁が入っていて、いわゆる政治の主要機関がここに集結しているのです。誰だ、アパートだなんて言った奴は? はい、ワシらです。そして、あの教会みたいな建物ですが、もちろん教会ではございません。これは何かと言うと、現役の「国会議事堂」だったのです! ちなみに、このユニークな外観を持つ国会議事堂は、13世紀に建てられたフロリス伯の館で、「騎士の館(Ridderzaal)」と呼ばれています。                凍りついたホフ池から眺めたビネンホフ(ちょっと逆光) ここがアパート、あそこが教会だなんていろいろと想像してみたけど、お恥ずかしいことにどれもこれも大ハズレ。オランダは少し特殊な国で、首都はアムステルダムだけど、政治の主要機関や国際機関、王宮などは、首都から列車で50分ほどの距離にあるデン・ハーグに存在しているのです。                 まるでお城のような風格を持つビネンホフ それにしてもビックリですね。あの時、国会議事堂とは知らずに扉を開けようとしてしまって。 万が一扉が開いていたら、間違いなく中に進入していたでしょう。そして、不法侵入罪で警察に捕まって、あの写真と共に新聞に載ることになったかも・・・一般人が国会議事堂にタッチできるとは、余程治安が良いのと、政治に不満を持っている国民が少ないからだと思います。日本は間違ってもオランダのように一般人が国会議事堂にアクセスできるようにしてはいけません。なぜなら、不透明な政治、税金の無駄遣いなど決して健全な政治が行われていないから。日本の議事堂を一般公開したら、一夜にして落書きらだけになってしまうかもしれません。

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