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Anima-Town

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第21話 葬送

人間は脳の容量の70%を使っていないと言われている
人間の持つ不思議な力はこの部分に秘められると言われている。
その使用されることのない脳の70%はこう呼ばれる・・・
『NIGHT HEAD』・・・・・・・



第21話「葬送」


【STORY】

三雲玄吾は霧原直人の「チャンスをやろう」と自らの首もとにナイフを翳す。
「ちょっと力を使って押せば俺を殺す事ができる」そう言いながら不敵な笑みを浮かばせる。その挑発に誘発されそうになる直人を直也は、引きとめる。
そして、三雲は早紀枝の事から手を引く様にと話はじめるのだった。
ARKは早紀枝の力を吸収したあげく、とんでもない事に利用としているらしいのだった。そして、それを邪魔するのは不適切だと三雲が語る。
その話の中で、直也は悟った「あなただ・・・あなたがやったんだ」
そう5人の女子高生を自殺に追いやった張本人は、早紀枝ではなく、三雲の仕業だったのだ。
「あれは、早紀枝の力を増幅する為に必要だった。都築も同じだ」
「おまえ達は、俺には勝てない。だから早紀枝には関わるな」
三雲の力とは、相手の意識を増幅させ、精神をコントロールできる力。今、まさにその力を二人に見せつける。お茶を持ってきた女子社員の心を弄ぶ三雲。その行為を見てるだけしか出来ない直人と直也。そして高笑いを上げながら二人のもとを去って行った。

その頃、早紀枝の両親はARKと契約を結んでいた。今までの周囲の目に疲れてしまい苦肉の策とARKに預ける事を決めたのだった。料亭で坂口は両親に契約書にサインをさせ「わたしたちのお話を理解して頂いて大変うれしく思います。お嬢さんは、ARKが大切にお預かりします」と優しく諭す坂口。両親は安心した様に坂口に「よろしくお願いします」と頭を下げた。

その夜、直人は夢を見た。都会が大水に襲われ、その水は勢いよく龍の姿になる。自分自身もその大水にのまれ何とかして脱出を試みる。自然と全能力を吐き出し大水はあっという間に蒸発する。しかし、気が付いた時には・・・街は崩壊していた・・・。
夢にうなされ飛び起きた直人。その姿を心配する直也。
直也は、「今日の夜、早紀枝さんが連れて行かれる」と告げる。
「俺たちが早紀枝を助けて何処へ連れて行けばいいんだ」戸惑う直人。
「早紀枝さんは、妹と一緒にいるのが良いんだ・・・」
車を走らせ、直人と直也は早紀枝の家へ向う
しかし、すでに早紀枝はARKに引き渡された後だった。ARKの車の前に回り込み阻止しようとするのだが、早紀枝の両親に引き止められ、坂口もまた二人にこの取引が合法だという事を諭し、連れ去ってしまった。

早紀枝が気が付いたのは、奥原の部屋だった。奥原は早紀枝に言う。
「苦しみには理由がある。苦しみには、やがて大きなエネルギーに生まれ変わるんだ。だから与えられた苦しみにもちゃんと理由がある。それはとても喜びだけでは得られないエネルギーなんだ」
今までの早紀枝の苦しみを知っているかのように諭す奥原。
「おまえは、やがて世界に影響を与えるほどの大きなエネルギーを持っているんだ」戸惑う早紀枝。そんな早紀枝を見た奥原は、坂口に電話をかける。
「まだ早紀枝は覚醒されていない」と伝える。坂口は、都築の今の姿のビデオを見せるかと問うのだが、「それ以上のものを用意しないと覚醒されない。何か違うもので早紀枝の力を覚醒させなければ・・・」そして奥原はこう続けた
「あの二人の破滅・・・これで終わりにするしかない・・・」と

早紀枝をARKに連れて行かれ、三雲の事を話合う直人と直也。
そんな二人に三雲の攻撃が始まった。
それは、1台のトレーラーの暴走から始まった。暴走するトレーラーが二人に衝突しようとして直人が力で押えた。しかし、トレーラーのタンクが爆発してしまう。直也の無事を確認し、三雲が逃げる姿を目撃した直人は追いかける。
そして、路地に入り開けた場所は、あるショッピング広場の一角。しかし、直人以外時間が止まった様に物や人が止まっている。三雲は「俺はここだよ」と挑発を仕掛ける。直人は力を使い応戦するものの三雲を掴まえる事ができない。それよりも周りの物を破壊していってしまう。破壊すればする程、止まっていた時間も少しずつ動き出す。ずるずると三雲の罠にはまっていく直人。そして三雲は、挑発を止めない。直人は我を忘れ三雲を追いかける。「兄さん!やめて!!」直也は止めようとするのだが、もうすでに遅い。「あいつを殺してやる!!」
三雲を吹き飛ばす程の力を放出させてしまう直人。「三雲を殺った」そう呟く直人。
しかし、三雲の顔がどんどんと直也の顔に・・・三雲だと思って殺したのは・・・直也?
「直也~~!!」泣き叫ぶ直人。そして自分の力の暴発・・・自分の罪に嘆き、とうとう自分を破壊してしまう直人・・・。

「兄さん!!戻ってきて!!兄さん!!」何度も直人の体を揺り動かす直也。そう直人は、三雲によって精神破壊させられてしまったのだ。
「これでひとりだ・・・かわいそうに・・・」三雲は直也に言った。三雲を見つめる直也。
「俺に怒りを感じないのか?」
「かわいそうなのは、あなたの方だ」直也は静かに言う。
「こんな事でしか自分の存在を示す事ができないんだ」
直也は直人を再び揺り動かすのだった。しかし、反応がない直人。三雲は、二人を見つめ後を去っていく。

不敵に笑う奥原。
「どうかしたんですか?」不思議に思う早紀枝。
「霧が晴れた。未来の一部の濃い霧が晴れたんだよ・・・」
そして静かに早紀枝に近付く奥原。
「おまえに良い知らせを伝えることができる・・・」
奥原の「良い話」とは・・・?




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