えひもせす

2009/08/12(水)23:40

イニシエーション・ラブ

読んでみた本(270)

イニシエーション・ラブ  最近、新書を離れて幅広く読むようにしている。 最近のミステリーとか純?文学にはうといので、 もっぱら書店に行って、店員のおすすめとか、 ○○大賞受賞とか、○○部突破とか、 そんな宣伝文句を頼りに選んでいる。  もともと乱読傾向にあるので、 手当たり次第に読んでいくうちに、 自分の好みなり嗜好がわかってきて、 いずれ特定のジャンルとか、特定の作家に 絞られて、またそればかり読むようになる。 しばらくすると飽きてきて…そんな繰り返し。 となるのは目に見えている。  でも今は、初期段階。 読むものどれもこれも面白い。 …と言いたいのだが、 実はそうでもない。  伊坂幸太郎の「終末のフール」を読んだ。 …なぜ評価されるのかわからない。 「重力ピエロ」がいまいちだったので、 今度こそと期待したのだが… …そのうちコメントします。  乾くるみの「イニシエーション・ラブ」を読んだ。 書店のポップに 「一度読むと純愛小説。二度目に読むとミステリー小説」 と書いてあって、最後の2行でまったく違った物語に 変貌するそうだ。  痛快ではないか。  思い出すのは映画「シックスセンス」 主人公は実は○○でいた。というオチでした。 そう聞いて、もう一度観て、 あーあの違和感はこういうことだったんだと 納得した覚えがある。  その記憶があったから、 愛した彼女は実は双子だったとか、 妹だったとか、未成年だったとか、 奇をてらって動物だったとか、 …騙されないよ、僕は。  と気合を入れて読んだのだけれども、 そして、最後の二行に到達したとき、 …え  何が起こっているのか理解できない、 まるで小学生。そしてじわじわと伝わってくる恐ろしさ。 裏切ったのは彼ではなかったんだ…。  女の子のしたたかさといったら。  あとがきを読み、 ネットで書評を読み、 あーちょっとだけ感じた違和感は本物だったんだと 自分に言い訳をする。  そして再読。 完全に術中にはまりました。 参りました。  途中で気づくポイントはいくつもあるのにね。  でも、やっぱりある種の女の子はしたたかだ。 女性でないとここまで書けないよ、 と思いつつ、検索していると… …乾くるみって  男性なんだって。  

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