414414 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

MORITA in Cyberland

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Profile

mrtk@jp

mrtk@jp

Category

Archives

November , 2024
October , 2024
September , 2024
August , 2024
July , 2024
August 11, 2009
XML
カテゴリ:映画
ドイツの首都ベルリン、その中心にベルリン動物園はあります。

動物園


1844年に開園し、面積は35ha以上(上野動物園の倍以上)、
 哺乳類 約200種、鳥類 約400種、爬虫類 約80種、
 両生類 約50種、魚類 約400種、無脊椎動物 約300種、
合計 約1400種以上(上野動物園が約500種)、約14000匹・頭の動物を飼育する、
まさにドイツを代表する、世界でも最大級の動物園。

パンダ ペンギン! カバ


(このblogで公開したベルリン動物園訪問記はこちら

==========
2007年、このベルリン動物園で、大きな話題を呼んだのが、ホッキョクグマのクヌートです。

クヌートは、母熊に育児放棄され、同時に生まれた兄弟は、4週間で命を落とします。
飼育員のトーマス・デルフライン氏によって人工飼育されたホッキョクグマ、クヌートは、
一般公開されるや否や、ベルリン動物園のアイドルとなります。

クヌートのおかげで、ベルリン動物園の来場者数は倍増。
クヌートは「Vanity Fair」誌の表紙を飾り、ドイツの環境大使にも任命されます。



しかし、一方で、「人工飼育は是か非か」「安楽死させるべきでは」という意見も出て、
更なる反響を呼びました。これに対し、動物園側は、安楽死を否定。

クヌートは、人間たちに様々な問題を想起させながら、成長を続けました。

==========
この映画は、そのクヌートの成長、飼育したトーマス氏の関わりを軸に、
さらに別の熊達の物語を挿入して語られるドキュメンタリーです。

----------
北極。

冬眠していた巣穴から出てきた、母熊と、ホッキョクグマの3兄弟。
彼女らは、餌を得るために、海を目指します。

過酷な旅路に失われる小さな命。
オスの熊は、繁殖のために、子熊の命を狙います。
見つからない獲物。何カ月にも及ぶ母熊の絶食。

地球の平均気温の上昇により失われる氷原は、熊達から狩りの機会を奪い、
彼女たちを絶滅の危機へと追いやっています。


----------
ロシア・ベラルーシ。

人間の手によって母熊の命を奪われた、2頭のヒグマの兄弟。

狩りも、泳ぎも、食べるものさえも、教えてもらう暇もなく、母熊を奪われた兄弟は、
オオカミに命を狙われ、好奇心から人間に近付き、沼に飛び込み、エサを探し、
本能に従い、経験から学びながら、何とか生き延びていこうとします。


----------
ベルリン。

24時間泊まり込みで世話を続ける飼育員トーマス
哺乳瓶から卒業し、遊び、いたずらをし、泳ぎを覚え、日々成長していくクヌート

しかし、クヌートは、餌の心配をしなくてよくとも、
母の愛も、北極の大地も知らない、ということを、ふと思います。


==========
一方に、人間によって救われた命があり、人間によって奪われた命があり、
自然によって奪われた命があり、たくましく過酷な自然を生きる命があり、
過酷な自然をさらにおかしくしていく人間の愚行があります。

----------
環境問題において、可愛いから守る、というのは、
本来あるべき姿ではないのかもしれません。

しかし、その可愛らしさが、我々に、考えるきっかけを与えてくれるのは確かです。


----------
我々の生きる未来は、我々にとって住みやすいものなのか。
ホッキョクグマにとってさえ過酷な未来に、我々は生きることができるのか。

我々は、多様な動物相によって成り立った地球という星に住む、一種族にすぎないのです。
我々に出来ること、始めなければならないこと、考えなければならないこと。


愛くるしさの先にある、問題の入口に我々を導いてくれる、そんな映画でした。

==========
『クヌート』
 - "Knut und seine Freunde"
2008年 ドイツ 92分

http://www.cinemacafe.net/official/knut-movie/

監督:マイケル・ジョンソン
出演:クヌート / トーマス・デルフライン / ホッキョクグマ家族 / ヒグマ兄弟



映画の最後に、クヌートを育てた飼育員トーマス氏が、
心臓梗塞で、2008年の9月に44歳で亡くなられていたことを知りました。
写真でも、常にクヌートと一緒にいる、優しそうな、髭のおじさん。
それはさすがに知りませんでした。
改めて、ご冥福をお祈り申し上げます。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  August 12, 2009 03:19:02 AM
コメント(0) | コメントを書く


Calendar

Comments

RonaldBus@ Transforming your landscape with gorgeous blue stone slabs. Understanding the Benefits of Choosing …
mrtk@jp@ Re[1]:本と共に~「ぼくらはそれでも肉を食う」(06/19) >そらねこさん コメントありがとうござ…
そらねこ@ Re:本と共に~「ぼくらはそれでも肉を食う」(06/19) はじめまして。本の題名につられてお邪魔…
浅葱斑@ 心のハレっていいですよね? こんにちは。 誕生日の暦から今の自分、未…
I read your post and wished I'd wrtietn it@ I read your post and I read your post and wished I'd wr…

Favorite Blog

ロシア生活2004-2012 koshka0467さん
 eco-blog 環境エン… 拓也@エコブログさん
Chobi's Garden chobi-rinさん
紺洲堂の文化的生活 紺洲堂主人さん
mypo MihO in Berlinさん

© Rakuten Group, Inc.
X