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August 23, 2014
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カテゴリ:美術
中学生の頃、英語の先生から授業中に「好きな画家は?」と聞かれ、絶句したことがあります。
本当はエッシャーの名を挙げたかったのですが、いわゆる美術の時間で習う「絵画」とは何か根本的に違う気がしていたので、エッシャーが「画家」かどうか、自信を持てなかったからです。

今ならはっきり答えられます。
好きな画家はエッシャーです」と。

エッシャーの描く絵は、いわゆる「騙し絵」的な作品から、肖像画、風景画に至るまで、どれも理性的で精緻、そして何より不思議な魅力に溢れています。

「エッシャー100選」展が、明石市立文化博物館で開かれていると聞き、行ってきました。

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導入は、イタリア時代の風景画から。

この頃の作品は、「精緻でリアルな風景画」の印象が強いですが、それでも、細かいところまで見る目に、後の作品の片鱗を感じることが出来ます。

今回見た中では、ヴァチカンの広場を描いた作品が印象的でした。

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そして、ここから彼の作品は、平面の正則分割、極大極小表現、立体図形の絵画等を経て、不可能立体の絵画へと進んでいくのです。

有名な「昼と夜」(左に行くと昼間に黒鳥が、右に行くと夜空に白鳥が飛んでいるように見える作品)、「空と水」(下に行くに従って鳥が魚に変わっていく作品)などが平面の正則分割の作品。

これの集大成とも言えるのが「メタモルフォーゼ」。
この作品は何度見ても飽きることがありません。

有名な「ベルベデーレ(物見の塔)」では、空間のねじれをそれと感じさせずにさらりと描き、「」や「上昇と下降」では永久機関とも言うべき無限に続く水の流れ、人の流れを描いて見せます。

エッシャー「空と水」 エッシャー「物見の塔」 エッシャー「滝」
「空と水」 「物見の塔」 「滝」
(図版は展覧会チラシより引用)


やはり、エッシャーの作品は、何度見ても面白い。

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私の好きな作品は、「3つの世界」という池の鯉を描いた作品。

この作品では、池に写る立木、池に浮かぶ木葉、池の下にいる鯉が同時に違和感なく描かれています。

一見、普通の絵画のように見えます。
いや、騙し絵を期待していると、ただの絵画です。

しかし、実際は全然違う次元にある「3つの世界」を2次元世界にさらりと落とし込んでしまっている「違和感のなさ」こそが、エッシャーの凄さであり、真骨頂。

不思議な造形に慣れてきた時に提示されると、「どこが騙し絵なの?」となります。
そこまで含めて、この作品は見事に鑑賞者を「騙す」企みに満ちていると言えます。

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さて、これらのコレクション、ハウステンボス所蔵です。
何年も前、Bunkamuraで観た時も、天保山のエッシャー展でも、ハウステンボスから来ていました。

ハウステンボス内には「エッシャー館」があり、3D映像でも作品を楽しむことが出来ます。
(ハウステンボス内「ミステリアスエッシャー」)

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また、エッシャーの父が建設にかかわった関係から、福井県坂井市三国町の「みくに龍翔館」では展望室内に「トリックアート・ワールド」があり、1993-2001年にかけて行われた「みくにトリックアートコンペ」の入賞作品を見ることが出来るそうです。

福田繁雄さんの著書で、いくつか作品が紹介されていますが、これもまた超絶技巧の作品ばかり。
世の中に天才ってたくさんいらっしゃるんだなぁ、と思わされます。

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さらには、兵庫県立美術館さんでも2014.10/15-12/28の日程で「だまし絵II」が開かれます。これも楽しみ。

(巡回:2014.08/09-10/15@Bunkamura ザ・ミュージアム ・ 2015.01/10-03/22@名古屋市美術館

どれもいつか時間を作って足をのばしたいものです。

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『明石市制95周年記念 夏休み特別展
 エッシャー100選 だまし絵の奇才が創る無限の世界』

  @明石市立文化博物館
   http://www.akashibunpaku.com/

[会期]2014.07/19~08/31
[休館]会期中無休
[料金]一般 1,000円/大高生 700円/中学生以下  無料

作者:M.C.エッシャー(公式サイト:http://www.mcescher.com/






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Last updated  August 24, 2014 03:33:41 AM
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mrtk@jp@ Re[1]:本と共に~「ぼくらはそれでも肉を食う」(06/19) >そらねこさん コメントありがとうござ…
そらねこ@ Re:本と共に~「ぼくらはそれでも肉を食う」(06/19) はじめまして。本の題名につられてお邪魔…
浅葱斑@ 心のハレっていいですよね? こんにちは。 誕生日の暦から今の自分、未…
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