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カテゴリ:日替わり日記
夕鶴の劇 小学校六年 原田義次 先生 ぜったい言うなよ これ ほんまやで おれな 種田典子が大好きになったんや あの夕鶴の劇の練習の時 おれが「よひょう」で 種田が「つう」になったやろ そのとき 先生は 「原田 もっと ひっつけ ひっつけ」 言うたね おれな もじもじしてたけど 種田の手 ぎゅうっとにぎったったんや そんなら 種田もな おれの手 きつうにぎり返してきよった ほんなら おれな もうポワーンとしてきて セリフ みんな忘れてしもうた 「こらっ 原田 セリフ忘れたらあっけー」 そのとき 先生 きつう怒ったね けどな おれ あの時 種田の手を きつうにぎった時 何が何やら わからんようになった 顔も 手も おれ からだ中 まっかになってしもうた それからのおれ もう 授業中も 種田のことばかり 気になるねん 種田も おれのかおみて まっ赤になりよる 先生 人間て その人を好きになってしもうたら 頭の中が そのことばかりで 心が 燃えてきよる 勉強も 種田のこと思うてがんばっている 先生 このこと ぜったい だれにもいうなよ 先生 ほんまやで ほんまやで 皆さんの少年・少女時代はいかがでした。 もしかしたら、原田であったり、種田であったりしたのでは…。 励ましのクリックを お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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