核なき世界、ともに　国連事務総長、核禁条約を全面支持

ポルトガル出身のグテーレス氏は、国連トップとして初めて長崎の式典に参列。
核廃絶への強い決意を語った。
式典に先立つ記者会見でも「核禁条約を全面的に支持し、発効することを望む」と発言。
国連の立ち位置を被爆地で明確に示した。

式典では、核軍縮は「プロセスが失速し、ほぼ停止している」と懸念を表明し、
国連で昨年、核禁条約が採択されたことは核軍縮が進まない現状に対する
「多くの国の不満」の表れだと指摘。

「ここ長崎で、すべての国に対し核軍縮に全力で取り組み、
緊急の問題として目に見える進歩を遂げるよう呼びかけます」と訴え、
核保有国に対して「核軍縮をリードする特別の責任がある」と行動を促した。

グテーレス氏は被爆地や被爆者との「連帯」という言葉をたびたび用いた。
「広島と長崎の原爆を生き延びた被爆者の方々は、世界中で平和と軍縮の指導者になった」
とたたえ、「私たちはその声に耳を傾けなければならない」と呼びかけた。

「この長崎を核兵器による惨害で苦しんだ地球最後の場所にするよう決意しましょう」
との力強い口調であいさつを締めくくりました。

　■核禁条約、背を向ける首相を批判　被爆者代表ら

長崎市で９日午後、被爆者代表の要望を安倍晋三首相らが聞く会合があった。
長崎原爆被災者協議会の田中重光会長（７７）は首相に尋ねた。
「広島、長崎でのあいさつで、核兵器禁止条約に一言も触れていませんが、その真意を」。
返ってきたのは「いま求められているのは、異なる国々の橋渡し役」という言葉。
これまでの発言のコピーのように聞こえた。

田中さんは会合後、報道陣に「心がこもっていない」とし、
「被爆地に来て、条約に触れないというのは、私たちを無視しているのかと思う」と述べた。

長崎県被爆者手帳友愛会の中島正徳会長（８８）も
「条約に触れないということは、言いたくもないけれど、聞きたくもない、ということ」
と批判した。（田中瞳子、太田航）

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極めて残念――。
日本原水爆被害者団体協議会（日本被団協）代表委員の一人、田中熙巳（てるみ）さん
（８６）＝埼玉県新座市＝は平和祈念式典で被爆者代表として読み上げた
「平和への誓い」で、核兵器禁止条約に署名も批准もしないと公言する安倍晋三首相を批判した。

１３歳の時、爆心地から３・２キロの自宅で被爆。
父方と母方の両方の伯母たち５人が命を奪われた。
日本被団協は１９５６年８月に結成され、
「同じ苦しみを世界の誰にも味わわせてはならない」と訴えてきた。

近年は「核兵器廃絶国際キャンペーン」（ＩＣＡＮ）を始めとする
国や世代を越えた市民運動とも連帯。
核廃絶を求める「ヒバクシャ国際署名」を広げた。
核禁条約はようやく昨年、国連で採択された。

田中さんはこの日、被爆者運動の先人に思いをはせ、条約の早期発効へ力を尽くす、
と改めて誓った。
（佐々木亮）


会合の模様を昨夜テレビ朝日で見ましたが、
質問には正面から答えずはぐらかしていました。

被爆者の代表と目を合わせることもありません。

目が泳いでいました。

意味のない言葉の羅列で、体裁を繕ったということでしょう。

昔日本の外交は国連中心主義なんて言っていましたが、
今は米国いやトランプ追従主義のようです。


続きます。