2022/05/21(土)20:19
犯罪に問われないのは治安上問題 ~ 山口県阿武町誤送金事件
田口容疑者逮捕を機に、顔写真や住まいの写真が出たり、以前からギャンブル狂いだったなど、一斉に報道され始めました。
「犯罪に問われないのは治安上問題」 山口誤給付で若狭勝弁護士
毎日新聞 2022/05/19 山口県阿武町が新型コロナウイルス対策の臨時特別給付金4630万円(463世帯分)を誤給付した問題で、振り込まれた無職、田口翔容疑者(24)=同町=が18日、電子計算機使用詐欺容疑で同県警に逮捕された。今後の捜査の見通しはどうなるのか、元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士に聞いた。【聞き手・中里顕】
――電子計算機使用詐欺容疑での逮捕をどうみるか。
◆山口県警は逮捕にあたり、検察庁とは適用する罪名を含めて相当詰めていると思う。誤って入金された現金を引き出せるかについて、最高裁は民事では権限があるとしたが、刑事では詐欺罪に問えるという判例がある。今回も基本的なベースは最高裁の刑事での判例に基づくと思うので、起訴の可能性は極めて高い。検察庁が立件に向け、法務省刑事局に問い合わせている可能性もある。
――本人は代理人弁護士に「少しずつでも返金する」と説明していた。
◆いったん(誤入金された給付金を)動かしてしまっていたら、後で「返す」と言っても犯罪は既に成立している。弁償しても罪を犯した行為は消えない。
――急転直下の逮捕劇で、県警の強い意志が感じられるという見方もある。
◆今回の事件はこれだけ国民が知り、注目している。税金が振り込まれ、それを分かっていながら使い込んでも何ら犯罪に問われないというのは治安上、良くない。他のケースでも、みんな使い放題になってしまう。口座に残金が残っている段階で町の担当者と面会しており、給付金を返す機会はあった。にもかかわらずその機会を無視し、短期間でそのまま出金し続けたとされており、相当悪質だ。
――公判になった場合の見通しは。
◆最高裁まで争ったとしても、最終的には有罪になるだろう。
今朝のテレビ朝日モーニングショーにも出演していました。
久々です。
治安上問題とは、いかにも検察出身らしいですね。
それにしても、今回の事件はいろいろな問題を掘り起こしましたね。
ひとつは、誤送金です。
今回が初めてではなくて、これまでも世田谷区など全国で10件ほどあったそうです。
世帯人数を間違えたり、全員に2回振り込んだなどですが、どれも返金されたので事件にはなりませんでした。
仕事にミスはつきものですが、今回は上司がチェックせず、必要ない書類だからと居直るところが、何ともひどいです。
この点も町からの説明がなく、苦情電話が殺到しているそうです。
町長は「耐えるしかない」と話しているそうですが、記者会見で説明したらと思います。
そうしないのは何か隠していると思われのでしょうね。
誤給付の町に朝から晩まで苦情殺到、代表電話つながりにくく…町長「耐えなくては」 (msn.com)聞けば40人ほどの役場で、出納係はふたり、これに今回ミスった新人という陣容だったようです。
これなら、簡単に横領できそうですね。
似たような経験は、企業でもありそうです。
私も海外事務所の責任者をしていましたが、お金を横領しようと思えば簡単にできる体制でした。
そこは、前任者の説明によれば本社に何かあった時対応できるようにと、必要を大きく上回る預金がふたつの銀行にプールされていました。
それから、帳簿には未収金が計上されていましたね。
本当に回収できないのか、それとも・・・。
私が着任したら交際費が半分に減らされましたが、それでも十分すぎるくらいでした。
今朝もテレビで、ネットカジノで2000万円損した人が出ていました。
経験者は語るですね。
今回の件で、カジノの恐ろしさが再認識されたのはよかったと思いますが、
その筋の圧力かテレビ局の忖度で、カジノ問題にふれない番組も見かけます。
茨城の工場で働いていた時は、国道沿いにパチンコやパチスロ店が多かったです。
駐車場に車がずらりです。
それだけ需要があるという事ですね。
年下の同僚がはまっていました。
ひとり者で帰宅しても何もないというのもあるのでしょうが、毎日2~3時間入り浸っていたようです。
年金老人ならまだしも、働き盛りの30代40代がこれではダメですね。
他にも、ギャンブルで夜逃げした社員というのもいました。
町会議員もやっていた人物でしたが。
それにしても、今回の件で阿武町はすっかり有名になりましたね。
たいした産業もないのに町村合併に応じなかった町だそうです。
いっそ、これを機にカジノでも誘致したらどうでしょう。
町名もそれらしいものに変えてみたらと思います。
リトルラスベガス、リトルマカオ、いやア○町・・・。
最後に、この青年の生涯賃金は多くても3億円くらいでしょうか。
改心して真面目に働けば返済可能でしょう。
その前にギャンブル依存を治すことですね。
PS:
弁護士に関する記事です。
急転直下で返済の意図を伝えた田口容疑者の弁護士にも違和感がある、という。「顔出しナシ、所属事務所の名前も出さないで会見を行うなんて、あり得ないですよ」 彼は若い弁護士で、山口県の小さな弁護士事務所に所属しているという。国民の敵になることを恐れたのかもしれないが……。「彼は私選の弁護士であり、あえて好んで田口容疑者の事件を引き受けたわけですよ。おそらく刑事訴訟でも私選弁護人として引き受けるのでしょうが、だったら堂々と顔を見せて、名乗ってやるべき。あんな状態で何を言っても、信用されないですよ」 容疑者の弁護士の会見では、シャツを出しただらしない格好や、オロオロとした受け答えしかできない口調だけが際立った。「私なら、田口容疑者の弁護は引き受けずにまずは自首しろと勧めましたね。容疑者も弁護士もいったい、何を考えているのか……」《阿武町・誤送金》田口翔容疑者が「全額返済」に切りかえた理由と“シャツ出し”弁護士の違和感 (msn.com)