日曜美術館「熱烈!傑作ダンギ マティス」 上
今朝の日美は、色彩の魔術師 アンリ・マティス(Henri Matisse, 1869年12月31日 - 1954年11月3日)を取り上げていました。日曜美術館「熱烈!傑作ダンギ マティス」その芸術家を心から愛するゲストが、魅力を読み解く「傑作ダンギ」。今回は今年生誕150年を迎える色彩の魔術師、アンリ・マティスについて3人のゲストが熱く語り合う。鮮やかな色彩と伸びやかな線で愛される20世紀を代表する画家、アンリ・マティス。マティスの赤色の奥深さにひかれる、俳優の津田寛治さん。アーティストの日比野克彦さんは、新たな表現に次々と挑戦する画家の姿勢に、若い頃から勇気を得たという。専門家の天野知香さんは好きな作品として晩年描いた究極の作品を紹介する。3人のゲストが愛する作品を語り合う中で、マティスの色彩のひみつや作品にかけた情熱が見えてくる。【ゲスト】アーティスト・東京藝術大学教授…日比野克彦,お茶の水女子大学教授…天野知香,津田寛治,【出演】柚木沙弥郎,【司会】小野正嗣,高橋美鈴私が最初に見たマチスの作品です。1909年の作品で、ニューヨーク近代美術館で見ました。260x390cmの大きな絵です。会社の近くにあったので、NYで最初に訪れた美術館です。おおらかな感じで、手前の手が離れているのは、鑑賞者もダンスの輪にどうぞという意味とか。番組では、エルミタージュ所蔵の、ダンス(2)(1910年)を取り上げていました。こちらもエルミタージュで、フォービズム時代の最高傑作と言われる赤いハーモニー(1908年)です。赤い部屋という別名もあります。本来激しい色の赤が、窓の緑と調和して穏やかな雰囲気をかもし出している不思議な作品です。最初は緑の部屋で、次が青、最後にマティスの好きな赤になったそうです。ゲストの日比野さんによれば、この赤がなかなか出せないのだとか。学生の頃で、本物ではなくて画集を見ながらトライしたそうです。番組では、第一次世界大戦時の暗い絵も紹介していました。風景を描いた後、黒で塗りつぶしていました。それすら、現代アート風でエッチがきいていると、津田さんが評していたのが印象的でした。時代の空気が、知らないうちに画家に影響を与えています。続きます。