7月のMOMAT #4
ハイライトのラスト3作品です。古賀春江 「海」 1929年作品は何度か観ていますが、このキャプションは初めてです。「練り上げられた画面構成に注目」だそうです。日本の初期のシュルレアリスムの代表的な画家で、「はるえ」ですが男性です。本名は、古賀亀雄です。グロリア・スワンソン (Gloria Swanson, 1899年3月27日 - 1983年4月4日)は、米国の映画女優でサイレント時代に活躍した人ですが、1950年に「サンセット大通り」でゴールデングローブ賞を受賞しています。週に100万ドル稼ぎ、100万ドル使うスターと呼ばれたり、6回も結婚し、おまけにケネディ大統領の父親であるジョセフ・P・ケネディと不倫の関係にあったことを、50年後に出版した自伝で明かしたりと、お盛んですね。靉光 「眼のある風景」 1938年日本のシュールレアリスムの一つの到達点と呼ばれた絵でキャプションはありません。とても不気味な不思議な感じのする絵です。絵から見られているような、錯覚に陥ります。暗闇の中から凝視する眼は、観る者に緊張感を与えます。両脇には得体の知れない塊が異様な存在感を持って蹲っています。何が描かれているのか分からないのにリアルです。「美の巨人たち」からです。http://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/data/060610/ 「N駅近く」 1940年1941年(昭和16年)4月、軍部による美術への干渉に抗議して、美術雑誌「みづゑ」437号に「生きてゐる画家」という文章を発表した作家です。以前砧公園の世田谷美術館で何枚か観ましたが、特徴のない淡々とした絵でした。この絵は初めて見ました。MOMAT所蔵でよく見るのは、「Y市の橋」 1943年です。第2室へ続きます。