「どうぞ!」
昼休みに歯医者。70歳前後のおばあちゃんが、タッチの差で歯医者さんの玄関の扉を開けた。何と、そのおばあちゃんは、私の為に扉を開けたまま待っていてくれた。「いや~っ、すみません。」私は恐縮して、早足で歯医者さんの玄関に駆け込む。サンダル履きの私は、おばあちゃんより先にスリッパ置場の前に。が、スリッパはひとつしかない。。。『歯科医院に先に到着したのは、おばあちゃんだ。』だから、私がスリッパを使うわけにはいかない。裸足で受付に向かおうとすると、おばあちゃんは、「どうぞ!」と私にスリッパを手渡そうとする。私:「いえっ、どうぞ!」おばあちゃん:「どうぞ!」何度か譲り合う2人に気がついた、受付のおばちゃんが、恐縮しながら奥からスリッパを持ってきてくれた。無事2人ともスリッパを履いて、受付へ。私の方が、先に受付に到着したが、『歯科医院に先に到着したのは、おばあちゃんだ。』おばあちゃんの到着を待つ。私:「(お先に)どうぞ!」おばあちゃん:「どうも。。。」待合室で待つこと数分。先に診察室に呼ばれたのは、おばあちゃんであった。おばあちゃんは、わざわざ私の前に来て、丁寧に「お先に失礼します」とごあいさつ。突然のことで、特に言葉は返せなかった。