日々草

2010/06/07(月)10:16

サンパウロに咲く花:クワレズメイラ

Danjoseの南米紀行(19)

サンパウロに咲く花(その3) クワレズメイラ (Quaresmeira)   ノボタン科(Malastomataceae)にぞくする3分の2の種類が 亜熱帯、熱帯地域に分布している。 その種類は4500種にもなるという。 ブラジルの大西洋沿岸の好樹林帯地域にのみ繁茂して その花が満開の時期には、 森を街を壮大で華やかな景観にする ブラジルのノボタン クワレズメイラ   明るい灼熱の太陽と 激しい降雨 光りと水を一杯浴びて 華やかにな紫やピンクの饗宴となる5月の街 ブラジル最大の都市 サンパウロ    世界中の大企業や金融機関が集中し、 南アメリカの経済・流通の心臓部とも言うべき パウリスタ大通り、 その街の近代的な高層ビル群と競うように高く聳える クワレズメイラの街路樹 50mぐらいの高さに伸びて 天に向かって華やぐ クワレズメイラ   濃いみどり色をしたビロードのような葉っぱ。 平行に走る縦縞の葉脈。その柔らかなみどりの中から湧き上がるように咲く 淡い紫色の花(集散花序)  アップするとこんな花 この花蘂の豪華さ 鎌状に曲がったおしべ 葯の濃い紫は 淡い紫色の花びらのアクセントとなり 熱帯の花らしいダイナミックさを かもしだしている       クワレズメイラの豪華な紫やピンクに 染まる街 サンパウロの秋    大樹が茂る公園のなかのクワレズメイラ このような木立にもなる 若木からの剪定により樹形を低木に保つことも出来る。 サンパウロの街の中心地にある「東洋人街」 リベルダージ(Liberdade)に咲く クワレズメイラ   (画面右側の街路樹はクワレズメイラ。紫色の花をつけている)  元々は「日本人街」と呼ばれていたこの界隈。 この街の入り口には鳥居や大阪橋があり すずらんの形をした街灯が立ち並ぶ通り。 故郷への郷愁を誘ったであろう 懐かしい日本の風景。 (日本の田舎の町の中心部には、必ずと言っていいほど すずらん通りというのがあり、こんな街灯がついていた。) 日系移民たちが多く暮らしていたこの界隈は 今では、中国人、韓国人が多く移民して、 日本人の人口は減少傾向にあるという。 2004年には名前も「東洋人街」に変更された。 この街の通りの街路樹のクワレズメイラも 紫色の花をつけていた。    クワレズメイラと同じ仲間であるが別種の花 「クワレズマの花」とか「5月の花」とかという呼び名をもっている花。 (キリストの復活祭の前「四旬節」のころに咲く花というぐらいの意味か。) その花の色が 白からピンク、ピンクから紫へと 変わる花  マナカ デ セハ (manaca de serra)    色が変化していく以外は クワレズメイラとほぼ同じ花 花を咲かせる時期が11月から2月ごろと サンパウロの夏に咲く花である    この花も市民たちは クワレズメイラの名で親しんでいる クワレズメイラ(Quaresmeira) 学名:Tibouchina granulosa ノボタン科(Melastomataceae)、Tibouchina属 熱帯、亜熱帯の好雨林地に生える。ブラジル原産。 ブラジル大西洋沿岸傾斜地に分布。 リオデジャネイロ、サンパウロ、フロリダの一部にも分布。常緑で低木から高木まであり、剪定により柔軟に姿を変える。(3m~60m)花は年中咲くが、特に満開は5月から1月である。 花の色は紫とピンクの2色。英名:Purple Glory Tree    紫とピンクの競演する クワレズメイラ満開の頃のサンパウロの街  ビルの林立する街路樹も 鮮やかに華やぐ                (Danjoseの撮影した4月始めは、満開に少し早かったので、 上の2枚はウキペデアからの写真を借 用した)   同じTibouchinaに属して別種類の花。 Manaca de serra 学名:Tibouchina mutabilis。 花期11月から2月。2次遷移のみで発生し、、そこで優先種となる。 別名:Cuipeuna、Jacatirao、flor de maio(5月の花)、 Flor de quaresma(4旬節の花)などサンパウロの市民がクワレズメイラという名で親しんでいる花は、調べる中で、上記のような2種類のTibouchina属に属する別種の花があることが分かりました。 結局、サンパウロの街は、花期からみれば この花のどちらかが年中咲いていることになるのでは。 色が変化していく方のTibouchinaは 「5月の花」とか「4旬節の花」という別名があり、 こちらが「4旬節」に文字通り咲く花。 紫とピンクの2色の花を咲かせるクワレズメイラは、 「4旬節に咲く花:flor de quaresma」もどきという意味のようですが 正確なことはわかりません。(間違っておれば教えて下さい)  Mr.Danjoseによればquaresmaは「4旬節」という意味。 quaresmeiraの「meira」はもどきぐらいの意味とのことです。(ポルトガル語) Tibouchina属の「Tibouchina」 は、発音「tibu:kain」で意味は Guianaという国のことばで、「これらのshrubs」のことだそうです。 日本にはこれに類似する花はないので、花の名前から イメージしにくい熱帯地方の花たちです。 でも、灼熱の太陽のもと、この花たちが満々と咲き競うさまは きっと壮観ですね。いのちの爆発です。 

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