小学校英語をどう教えるか?
幼い子供たちに英語を教える この婆さんは中学や高校生に英語を教えることは得意と自分でも自負している。私から英語を学んだ生徒たちは英語学習が楽しく英語が好きになり得意科目?になっている生徒が多いと思っているが。しかし、幼い子たちに英語を教えた経験なく、歌ったり踊ったり身体全体で英語を覚えることの得意な幼児たちとはどうやっていいか分からずまごまごうろうろの婆さんなのである。 この1年間は、実験的に小学校の子供を対象とした英語レッスンを試行錯誤してきた。私は中学生を教え始めた15年ぐらい前から、松香フォニックス研究所のPhonics(外国の子どもに英語を教える時、母語としている幼い子に教える時にも使われていると言われている、文字と音の法則性を使って、文字のアルファベットや語・words学ぶ方法。)この教授法を使って、英語の発音を徹底してトレーニングすることを目標にしてやってきた。 しかし、幼い子たちにはこのやり方だけでは限界がある。もっと身近に言葉を感じて、知らぬ間に身についている英語であらねば。こんなあんなといろいろ悩みぶつがりながらやって来たこの1年。少しだけ光が見えてきた。その中の一つのレッスン、絵本を使った授業を紹介してみます。 Brown Bear, Brown Bear,What Do you See?By Bill Martin.Jr / Pictures by Eric Carle(この絵本の絵は日本の子供たちなら、繰り返し読んだことのある「はらぺこ あおむし」のエリック=カールの絵である) この絵本「何が見える?」という問いに、動物が次々に別の動物を紹介し、最後に子どもたちが「登場した動物がみんな見えるよ」と答える。 次のページに登場する動物の姿や鳴声に子供たちはわくわく、好奇心いっぱい動物の名前、色、鳴声などを英語で覚えます。動物の鳴声、英語の鳴声にみんな一斉にNoを連発。ブーイング。そんなふうに聞こえないよとぶつぶつ。この絵本を8回のレッスンでおこないました。絵本に登場する動物以外の動物をカードに描いて、色ぬりして色の語彙をどんどんふやしたり、カードを使って神経衰弱のゲームをして、動物の語彙をふやしたり、最後には、ひとりひとり本の中のお気に入りの動物を描いてみんなの前で、英語で4文ぐらいにして発表する。(絵本の文のままでもよい) グループで一番小さい2年生の女の子まひろちゃんの作品のびのびと楽しく描いています。 まひろちゃんの選んだページRed Bird, Red Bird, What do you see?I see a yellow duck looking at me. 英語の発音が素晴らしい3年生のまこちゃんの作品猫ちゃんもにこにこ。お友だちといっしょに楽しくお勉強。 まこちゃんが選んだお気に入りページPurple Cat, Purple Cat,What do you see ?I see a white dog looking at me.A cat says meow meow. 元気いっぱいサッカー少年けいやくんの作品Goldfish Goldfish, Goldfish,What do you see ?I see a teacher looking at me.A goldfish says guap...I don't know the goldfish sounds. (みんなが困ったね、おさかなさんの鳴き方に) 一番のお姉さん・まゆちゃんの作品まゆちゃんのおうちが飼っている犬マロンちゃん 5年生のまゆちゃんは、 もうこんなにも英語文が書けます。(nameのスペルがちょっと変だけど) まゆちゃんの選んだページWhite Dog, White Dog,What do you see ? I see a black sheep looking at me. My name is Mayu. I have a dog. I like a dog.The dog is very very pretty.His color is White and brown.His name is Maron.That's all. Thank you.(これは5年生のまゆの発表した英文。私と英語勉強始めて1年目) まあ、こんな具合で楽しくやっていますが、まだまだ言葉を幼い子たちとどう学んでいくべきか試行錯誤中。 この絵本の授業が終了した時同じ作・絵の続編をPanda Bear, Panda Bear,What Do you See?(Henry Holt and Company・New York) 読みました。さらに動物も多彩、語彙も一段とアップしていますが、皆、興味深々、口々に「面白かった」と言い、もっと続きはないかと催促するほどの人気ぶり。 続きはもう1冊あり、値段も円高のため、このシリーズ700~800円と安く、自分たちでそれぞれ自力で読むといいね。(読めるよ) この四月の新年度から、英語は小学校5年から必須科目となりますが、小学校ではどんな授業を展開するのでしょうか?中高生の英語を教える過程で、私自身が感じた問題点を幼い時の英語の学びのなかで解決できるような学び方を私自身も学びつつ作り出していかなければと思っています。 今年度から孫のことちゃんが1年生。ことちゃんのところでも、さらに1段と低年齢のグループをつくり、この冨士子婆さんも一緒に学び、ことちゃんの言葉を豊かに育てる実験を試みたいと思っている。