テーマ:サッカーあれこれ(20134)
カテゴリ:レッズ
スポニチです。
J1第12節最終日は7日、埼玉スタジアムなどで2試合を行い、浦和の日本代表MF小野伸二(26)がジーコ監督(53)の目の前で2ゴールを決めた。W杯中断前最後のリーグ戦となる鹿島戦にトップ下で出場した小野は前半3分に右足ボレーで先制ゴール、後半1分には技ありループ弾を決め、自身Jリーグ初の1試合2得点。日本代表でポジションを争う鹿島のMF小笠原との“直接対決”に快勝。8日から大阪で始まる日本代表合宿を前に完全復活を印象付けた。 小野は、相手DFの死角から現れた。前半3分、右サイドのポンテからのクロスはゴール前に構えるワシントンに向かった。誰もがそう思った瞬間、背後から飛び出してきた小野が右足で叩きつけた。虚を突かれたDF2人の間を抜くハーフボレー弾。ヒーローは舌を出し、右人さし指を立てながら今季最多5万6982人の観衆をあおった。 ゴールショーは続いた。「1点目が決まって吹っ切れた。2度(横浜、福岡戦)も(上に)ふかして外していた位置でしたからね」。後半1分。今度はショートコーナーが起点。余裕の生まれた小野は前に出て来たGKの位置を確認、右足アウトサイドでシュート回転をかけた。「狙った」という技ありのループ弾。フェイエノールト時代の03年9月28日のズボーレ戦以来約2年半ぶりの1試合2発だった。 スタンドにいるジーコ監督を振り向かせたい。その一心だった。日本代表で奪われたレギュラーの座。再奪取の近道は小笠原との直接対決に勝つことだった。ゴールを決めただけではない。パサーとしても勝った。出したパス総数は小笠原の19本を大きく上回る29本。成功したパスは小笠原が14本、小野は25本でパス成功率でもライバルをしのいだ。ラストパスも小笠原の0に対し4本。小野はトップ下、ボランチの小笠原とは単純に比較できないが、直接対決は完勝したと言っていい。 相手MFに右かかとを蹴られ、後半41分に交代。だが、これは粋な演出だった。「プレーできないほどではなかった。でも、きょうの彼には観客全員の拍手を浴びるステージが必要だったんだ」とブッフバルト監督。小野はカーテンコールの中を笑顔で引き揚げた。 浦和で最後の雄姿になるかもしれない。浦和復帰直後から口にしてきた欧州復帰の夢。既に代理人が移籍を目指し動いている。だからこそこのまま終われなかった。千葉戦に完敗した翌4日には同僚7人らを誘い、鉄板焼き店での決起集会を企画した。アルコールには口も付けなかったが「肉が効きましたよ」と話していたという。その言葉通り効果は抜群だった。 8日には日本代表合宿が始まる。「代表モードに切り替えます。9日のブルガリア戦も出ろと言われれば出ますよ」。強烈な置き土産を残し、小野はドイツに向かう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006.05.08 07:19:59
コメント(0) | コメントを書く |
|