― 虚 室 生 白 ―

抽象的な知識の記憶が

ワタシを触発し

破壊しようとする



それは 悉くシリアスな

社会的ソシアルで

宇宙的コスミックで

道徳モラルを超越した

なにものかで



自分の心が消滅した

或いは最初から存在しなかった世界を

想い描くことは可能なのか







いま ワタシの中に

無がある



ならば

無をなくすることは

可能なのか



言葉にならない

言葉なるもののすきまに

在るであろうなにかが

見えない



静かなこころで

ゆったりと佇む

丁寧に時を刻む

しかし時の中には

必ずなにかが

在 る



虚無のなか

在るであろうなにものかを

感じなくとも

い え

感じることなく

虚無であるならば

むしろ



その中からしか生まれてこない

なにものかを

生みだすことが

できるような気がする


*


The nihilistic view of the world.