000000 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

― 虚 室 生 白 ―

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X
全て | | | | | | | | | | | | |
June 29, 2008
XML
テーマ:感じたこと(2896)
カテゴリ:

少し前に美しいと感じていたものが、

今は何とも思わなくなることがある。


その時、

懸命に愛したこと、無我夢中だった事象、

自分のすべてを賭けてまで守り続けたことが、

ある日突然どうでもいいことになったりする。


人ってある意味、とても身勝手で、

結局のところ、利己的なのかもね。


それをなんらの言葉を並べて、

正当化しようとするのだけど、

自分の心はとても正直だから、

そんな自分をも守らなくちゃいけなくて。


*


過去の自分が納得してやってきたことが、

現在の自分にとっては不要になったり、

どーでもいいことになったり。


でもそれって、

自然のなりゆきだと思うんだ。


そして明らかに言えることは、

その時は、その瞬間にすべてを置いていたってこと。

そんな自分がいたからこそ、今の自分がある。


*


すべての結果は、

自分自身が、その瞬間を生きたから。


いまアホくさく思えることだって、

その時を生きた自分にとっては、とても大きなことで。

懸命に生きたからこそ、壁にぶちあたったり、

泣き叫んだり、悩み苦しんだり、喜んだり、

たくさんの感動を胸に抱き続けていく。


そして、何かを得るんだ。


c o n s e q u e n c e ..


私は昨年の夏、人生最大の方向転換をした。

それを機に、人は何かを貫こうとしたならば、

何かを犠牲にしなければならないことが分かった。

何かを得るためには、何かを捨てなければならない。

(人によっては捨てる必要のないことだってあるけどね)


例えば私の場合、それが築き上げてきた仕事や名誉だった。

でも、今から思えば何故あんなにもガムシャラだったのか、

どうしてあんなにも上司や会社や世間の評価を求めていたのか、

冷静に、穏やかな気持ちで眺めてしまう自分がいる。


今はとても謙虚で、静かな自分が、自分らしいと思える。

見えなかった、見ようとしなかった大切なものが、見えるから。

地位や名誉なんかいらないの。


*


でもね、人ってとても弱い生き物だから、

それがいけないことで、捨てなければならないと分かっていても、

故意に捨てられなかったり、引きずってしまったりすることがある。


それが自分の中から無くなれば、

楽に進める、もっと幸せになれるって、

心の中では分かっているくせに、

どうしても放つ決断ができなかったり。


それはきっと、その 「毒」 が必要なんだろうね。

そのトキを生きる自分にとって、必要だから捨てられない。

執着しているつもりじゃなくても、どこかで求めてしまう。

よ わ む し 。


*


この6月の間に、私は3つのことを事実上、捨てた。

捨てたというか、やめた、遮断した。


それらは皆、これまでの自分にとっては結構重要なことであり、

必要だと思っていたことで、故意に捨てることはできなかった。

でも、自然の成り行きと言うか、ある日突然いらなくなった。

正確な原因は分からないけれど、穏やかな心で素直に不要と思えた。


そして私の心はとても柔らかい気持ちになり、

ときに訪れる灰色がかった霧の姿も消えた。


でもね、私は素直に感謝している。

これまで向き合ってきたその不要なものと自分との

ギラギラした営み、突き刺さるものがあったからこそ、

今の心が得られたんだと。


*


生まれた時にもらった、白い画用紙―

人生という 「絵」 を完成させるために、

どんな線、どんな色を描いていくかは、

自分がなぞった経験こそが、それらをさらに引き立たせる。


でも、

描いてしまった線や色を消す、消しゴムは、

存在しない。


それでも人は、何かに迷い、苦しみながらも、

また新たな線や色を描き続けて、生きてゆく。

自分という、人生の画用紙に。


*


I n f a t e i s h a n d s ..





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  June 29, 2008 03:43:12 PM
[白] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.
X