乾花
昔、愛する人に花をもらった。それがあまりにも愛しくて、満開の薔薇を、わざとドライフラワーにした。今は伸び伸びと生きていてもいずれ枯花になってしまう。ならばこの美しいままの姿を永遠のものとしてしまいたい。単純にそう思った。きっと、そのときの愛にも特別な想いがあったのだろう。―乾花と枯花―乾花は、美しい時の色もカタチもそのまま受け継いで存在する。しかし枯花は、失ってしまう。花が持つ遺伝子のすべてを。しかしいずれも本来の花の姿ではない。まるで赤い血の通っていない人間のよう。人も同じだと思うの。自らが語ることや夢・目標が偽りならば、或いはそれに1%の曇りでもあったならば、どんなに美しい姿カタチをしていたとしても、いずれ本性があばかれる。その通りになんて生きられやしない。まるで美しい色と形だけを受け継ぐドライフラワーのように。Present I seem to be the dried flower. * . ..美しい色とカタチをした乾花は ,豊富な知識を所有した ,大人の花だった。その後 ,些細な衝撃によりコワレタ。外美は偽りでしかなかった。Outside beauty was only falsehood.