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そういちの平庵∞ceeport∞

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☆そういち☆

☆そういち☆

2008年07月29日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
「 磯城島の大和の国は言霊の助くる国ぞま幸くありこそ」などという和歌が万葉集にありました。

結婚式などで「別れる」とか「切れる」とかの忌み言葉を使わないなんて風習も言霊の信仰なんですね。

縁起が悪いという信仰です。

日本は言葉の魂の力によって幸せがもたらされる国「言霊の幸ふ国」とされます。



言霊信仰とは、声に出した言葉が現実の事象に対して何らかの影響を与えるという信仰のことであります。

良い言葉を発すると良いことが起こり、不吉な言葉を発すると凶事がおこるとされております。

本屋には「ツキを呼ぶ言葉」とかそんな類の本が沢山売られてますが、まあそんなようなことだと思います。



「昭和20年の敗戦以後、日本人は平和を求めるあまり、戦争や軍事に関する知識を研究せず、子供たちにも教えないというのが、正しい方法だと錯覚した。

 しかし戦争とは「病気」のようなものだから、その内容を詳しく知らない限り「治療法」はわからないはずなのである。それなのに日本人は戦争や軍事に「うとい」ことが、平和を達成する手段だと思い込んでしまったのである。

これは日本人特有の言霊信仰である。言霊については詳しく触れている紙数はないが、簡単に言えば「戦争絶対反対」と叫べば具体的に何もしなくても、平和は達成される。言葉には霊力がある、というのが言霊信仰である。現在の日本の状況はそうした信仰に身をゆだねて何も考えなかったツケが一気に回ってきたといえよう。」

「歴史「再発見」物語―意外な実相を読み解く」井沢元彦著



「自分の国は自分で守る」という『世界の常識』を口にすると、『平和の敵』とレッテルを貼られてしまう。『平和』を唱えていれば努力をしなくても『平和』が続くと信じられているこの国では、『有事に備えようとする者』は『戦争を望む者』とみなされるのだ。「日本は負けるかもしれない」と本当のことをいえなかった戦時中と、いったいどこが違うのか?

井沢元彦「言霊の国」解体新書 より


僕の好きな山本七平は、「はじめに言葉があった。言葉は神と共にあった。言葉は神であった。言葉ははじめは、 神と共にあった。全てのものはこれによって出来た。 ... そして命は人の光であった。」 ヨハネ福音書

日本では「以心伝心」で「真理は言外」であるのだから。従って、「はじめに言外あり、言外は言葉と共にあり、言葉は言外なりき」であり、これが日本教『ヨハネ福音書』の冒頭なのである。」

山本七平著「日本人とユダヤ人」

山本七平は、水と安全は無料という幸せな国日本と戦乱に明け暮れる大陸の歴史を比較しつつ自らの戦争体験などを数多く書いている。

彼によれば日米開戦時、山本五十六が「日米開戦すれば日本は負ける。」と客観的な事実を述べたという有名な逸話を持ち出し、それでも開戦したのは空気であったと書く。

井沢元彦によれば、言霊の問題だと書く。

日本が負けるなどといえば言霊信仰上本当に負けてしまうじゃないか、故にこの後日本で出世した人間は、ほとんど現実無視の神国日本は不滅だという論者のみになった。などと分析する。

これらの上で戦中は、「戦争呆け」という言葉も生まれた。

このことは、現代で日本で言うと

「もし憲法9条で日本の平和が保たれているならば、憲法に台風が来るなと書いておけ、さすれば台風が来ないであろう。」

などと口の悪い人が言ったのだが・・・・護憲論者もある意味で言霊信仰者に写るのだ。

現代まで続くユダヤ、イスラム、キリストという宗教の血塗られた歴史を見る限り憲法9条というお題目で平和を守れるとは思えない。

しかしながらこの国の著名な改憲論者の顔ぶれを眺めれば綺麗ごとを言いつつ軍需利権の拡大しか考えていないようなのだ。

言霊と憲法という限りにおいて、わが国では平和憲法が国を守ったという信者の言い分はまだまだ実効性は強いなというのが僕の印象であります。

欧米の近代的合理主義VS日本的呪術主義

これらは、B29の空爆を竹やりで迎え撃つという悲惨な状況まで行ったのですが、この国があの頃とどれほど変わったか?

などと考えれば、さほどの変化なく。

戦争ボケが平和ボケや欲ボケに変化しただけじゃないか?

結局呆けてるんじゃないか?

などと愚考します。

僕自身の考えを述べますと、薩長のでっち上げた明治憲法もアメリカの押し付けた現憲法も所詮は、長持ちしないだろうなと思います。

近代化の礎が産業革命と市民革命ならば、この国が本当の意味で近代化し自主独立するならこれからでしょうし、しかし・・・・一回でも中国に朝貢した国は中国領であるなどという状況と切った張ったの世界状況を眺める限り、この国は、しばらく属国の道を歩むのだろうな、というのが実感です。


世界の均衡が変化し米中という大国に挟まれこれから益々大変になるのだろうと思いつつもねじれにねじれた我が国の状況は、今後容易には立ち行かないだろうと愚考します。

現状では、すべては問題の先送りでしかないののでしょうし・・・

現実問題として日米同盟と平和憲法の威光は、今後、薄れて行く一方なのでしょうし・・・・様々な意味で戦後の日本人は、平和主義者というより実利主義者なのかと思います。

経済帝国主義者とも言えるかとも思います。

日本に対するアジアの目は、おそらく「昔軍隊で今札束」という帝国的な見方が圧倒的だと思います。

言霊に話を戻せば、戦前は、反戦主義者は、非国民でした。

戦後の戦争主義者は非国民でした。

これらの深層にあるのは、やはり言霊信仰だと思います。

現人神であった昭和天皇が率いる日本帝国は敗れマッカーサーと一緒に写真を撮った昭和天皇が新聞に載り、一億総懺悔だの、民主主義だの新憲法だのが紙上を賑わし60余年。

米ソ冷戦の防波堤の役目を果たしつつ経済復興を果たし、世界の工場としての日本の役割を果たしつつ今があります。

当時の多くの日本人にとっては、日本帝国上層部よりはアメリカ占領軍の方がマシだったのであろうとも思います。

その結果、自主防衛よりは、米軍の傘の下での自衛隊の維持。

自主独立よりは経済成長をという実利主義がこの60余年だったかと思います。

そして、冷戦も終わり、バブルもはじけ、世界の状況が変わりつつある中で・・・・・・この国の憲法が今後どうなって行くのか?

状況に沿って変わっていくのか?

はたまた・・・・平和憲法を金科玉条にしていくのか?

これらの鍵を握るのも言霊信仰なのかな?

などと思います。

言霊の幸ふ国で横行する「反日」という言葉。

右傾化のひとつのタームでしょうが・・・・

これらが結局、親米か親中に別れるだけのことかなどとも思います。

寄らば大樹の陰。

長いものには巻かれろ。

という言霊の国でもありますから・・・・・


まあ、そんなこんなの言霊と憲法ということなどを呆けた脳みそで考えてみた次第であります。



(-∧-)合掌・・・




井沢式「日本史入門」講座(1(和とケガレの巻))



「言霊の国」解体新書




日本人とユダヤ人





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Last updated  2008年07月29日 09時14分26秒
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