1374371 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

そういちの平庵∞ceeport∞

そういちの平庵∞ceeport∞

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Freepage List

「一九八四年」 ジョージ・オーウェル


こころ


ふうちゃん


波止場の哲人


ボブディラン


ウォルト・ホイットマン


開高健


ピアノマン


源氏物語


時代を読む


地球という星で共存する為に


バングラディッシュ



聖書


降りる生き方



ことわざ


思い出


BOZ SCAGGS


DEPOT


昭和


僕とじいちゃん


男と女


ジル・ドゥルーズ 


今を生き現実を生き自分を生きる


星野 富弘


私は知っています


イザヤ書


フランシスコ・デ・ゴヤ


文明



ノーマン・グランツ


神様のプレゼント


主権在米


事件とニュース


ひきこもり民族自殺国家日本


働く


荊冠の叫び


精神医学と僕と作業所 


灰谷健次郎


シオニズム


ゲシュタルトの祈り


「信念」(スキーマ)


統計からみた自殺


人間


自分の問題


一休禅師


良寛


奇人変人・ミスター長嶋しげを


特殊漫画家・山田花子 


男はつらいよ


オウム真理教と雅音ちゃん


精神病


大量破壊兵器


フリークス


ユダヤ人


日本


デフレの原因


叫びと呟き


たぬきち


弱肉強食


Achilles Last Stand


底を歩いて


アダムとイヴの国籍


壊れた心じゃ生きられない


僕が生まれた町


木根川橋


ベル


もんじゃ焼き


2人の従兄弟


浦河


墨田区 八広 木根川橋 


とみた ふじや


日本には「世間」はあっても「社会」はない


コントミン


そういちさんのお値段


宇都宮病院事件


精神科医 石川信義


ライシャワー大使刺傷事件


原民喜詩碑


 「サシ」


ミシェル・フーコー


精神医学


殺人を犯した精神障害者


星の王子さま


老子


仏像のこころ 梅原猛


ばあちゃん


あの世


逃亡失踪症


戦争


イラクと石油


よしさん 


知は愛、愛は知


ビル・ゲイツ商法


業田良家という天才


野口 誠一


つげ忠男と血液銀行


ねじ式


遺書


ルビー・リッジ事件


天才フランク・ヘネンロッター


ルイアームストロングとフェレット


神風の国


BILLYJOEL


WITH THE BEATLES


ぼくちゃんとたぬきち


般若の面


ホドロフスキー


ブラザー・サン シスター・ムーン


病者の祈り他


ガイアナ人民寺院


狂人日記


金子光晴


酒鬼薔薇聖斗


ミミズのうた


懐かしい人


アジュール権


高校時代


イマジンとジョンレノン


あしあと


セイリング


神谷美恵子


テロリストの悲しき心


マザー・テレサ


自己評価


訃報


愛こそはすべて


業界の裏話


なだいなだ


敗戦記念日


ノーマライゼーション


大阪で生まれた女


天災は人災じゃねえのか?


高校時代・・・惇一


もっと自分を愛してごらん


虹の彼方に 


ヨハネの黙示録とチェルノブイリ


四国、松山、坊ちゃんだんご、浦河


世界の自殺者は年間100万人


のほほん工房


人の悲しみのような性


アルコール依存症


愛という名の希望


ブルース・スプリングスティーン


ストーンズ


詩人ケン


狂気について


方丈記


一遍上人


死刑と社会と自然


はないちもんめ


川柳&狂歌


カルト


日本人の魂


精神保健医療福祉施策


共依存


ジョージ・ワインバーグ


山之口貘


願い


高田渡


イエスキリスト


賀川豊彦


ジャンヴァニエ


Free Space

設定されていません。

Profile

☆そういち☆

☆そういち☆

2008年09月12日
XML
カテゴリ:カテゴリ未分類
「張真晟」チャン・ジンソンの詩集『わたしの娘を百ウォンで売ります』のなかにこんな詩があった。


 配給所

全国的に配給所が店仕舞いした初日
  
政府は約束したもうじき配給をくれるだろうと

その日はきっと来るだろうぼくらは自分たちのひもじさよりも
  
米のない国のことが心配で家財を売って献納した空きっ腹を抱えて出勤した

ひと月またひと月待っても配給所は店を開けなかった

餓死する人たちも増えたけれどぼくらは政府を信じたのでぼくらの不幸を信じなかった

こうして流れていった四年間ぼくらはそんなことも知らなかった
  
三百万人が飢え死にした事実さえも


脱北者で詩人のチャン・ジンソン(仮名)は、金日成総合大学を卒業し、北朝鮮の労働党で宣伝作家として活動していた。チャン・ジンソンは1990年代中盤に北朝鮮を襲った大規模な飢饉(ききん)を詩で記録した。一九九五年から一九九八年の間に、すぐ近くの北朝鮮で三〇〇万人の人民が餓死したと言われている。



『わたしの娘を百ウォンで売ります』


女は憔悴していた
――わたしの娘100ウォンで売ります
書かれた紙を 首にかけ
おさな児を わきに
市場に たつ その女

女は 唖者であった
売られる 娘児と
売る 女を ながめては
人々の 投げかける 呪詛に
地べた みつめる その女

女は 涙も 枯れていた
母が 死病に かかっていると
わめき 泣き叫ぶ 娘児は
その母の裾 にぎりしめ
女は ただ くちびる
震わせるばかり

女は 感謝も 知らなかった
あんたの 娘ではなく
母性愛を 買うと
ひとりの軍人 100ウォン差し出すに
その金 もって どこへやら
駆け出した その女

女は母であった
娘売った 100ウォンで
小麦粉パン かかえ
慌て 駆け戻り
別離れ行く 娘児の
口へ 押し入れる

――赦しておくれ!
慟哭する その女


人道支援という名で各国より救済米という形で送られてきても、物乞いする人々には目もくれず、先軍を叫ぶ所に支給され、そのコメを食べて力を得た先軍…独裁者の命だけを救っている。人道主義の裏切り、赤十字の傲慢ぶりが分かる。と詩人は語る。

食べ物も無く鍋釜まで徴用された戦時中の日本のような状態が半世紀以上続く北朝鮮という国家。

こういった状況は、「救済米というな」という詩で綴られる。


世界の 国々よ
この国に 米なるものを 送り
救済米と 言うなかれ
その 赤き 赤十字は
我らが 血で 血塗られたり


その米で 兵士を 増大し
砲身を つくり
残れば その米で
閲兵式 武力示威
食べたる 力を 誇示する 先軍

これに なお 力つけさせる
援助だ 支援なのだ
独裁者なるを 救済するだけの
人道主義への 背信
赤十字社の 欺瞞

どうか 世界の 諸国家よ
送る 米の あるなら
いっそ 我らの 頭上から
無一物の 我らの 頭上から
ああ 砲撃して おくれ!



脱北詩人「張真晟」(チャンジンソン)は、「わたしの作家」と北朝鮮の金正日から呼ばれるほど、一世を風靡した若い北朝鮮の詩人だった。

最も貧しい国に最も富裕な王がいるということを知ったとき、彼は脱北を決意する。

2004年に北朝鮮と中国の国境を流れる豆満江を渡る。幅数メートルしかない河を渡りながら、腹が立ってしかたがなかったという。

こんな近くに自由があるのに、われわれはこんなにもしんどく生きていると、恨めしかったと、詩人は回想している。


(-∧-)合掌・・・


わたしの娘を一〇〇ウォンで売ります







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2008年09月12日 13時33分14秒
コメント(0) | コメントを書く



© Rakuten Group, Inc.
X