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July 1, 2005
テーマ：旅のあれこれ(10092)
カテゴリ：旧(身内話)
英国には「If you look like your passport photo
you are too ill to travel」という 庶民の格言(!)があります。 つまり、パスポート写真や証明写真ってのは 写真映り最低～でフツーって事ですね.... でも、もし、写真うつりが異常に良かったら？？？？ そして、そんな現実とは全然違う うつりの良い写真をパスポートに使ったら 一体何が起こるのでしょう？？？？？ 今日の日記は...、 時々、写真うつりが異常に良い事がある ある女の経験談です...... ☆☆☆ そのパスポート写真が出来上がった時 彼女は、何となく嫌な予感がした。 何故なら【かなり】写真うつりが良かったからだ。 案の定、さっそく友人達から非難の声があがった。 「誰よ、これ～？？」 「これじゃ、本人って証明できないじゃん？」 「指名手配されても絶対バレないな」 等々....。 しかし、心の片隅で 「何言ってんのよっ、これが本当の私なのよっっ！！」 と自分を暗示にかけた彼女は 断固とした決意のもと、その写真を パスポートに採用したのであった...... （写真代も、もったいなかったし） そして 数ヶ月後 彼女が 香港に入国しようとした時のこと。 赤い日本のパスポートを前にした 入国審査官（女・推定年齢28歳）は 何故か、後ろに立っていた同僚を手招きした。 おそらく 日本のパスポートを持つ彼女が 広東語を理解するとは想像外だったのだろう まっじめそうな顔をして静か～に広東語で 同僚と会話を始めた。 「ちょっとっ、この写真、見てよっ！ 写真【は】美人よね～～～！」 ちなみに、広東語には【は】という助詞は無い。 だが、その広東語の語調は、まさしく 【は】だった..... 同僚（男）も続ける 「ほんと、ほんと、写真【は】すごいな～」 「それにしても、この名前、くそ長い～」 「入力するの、かったるいよな」 「日本人って変な名前多いからさ～」 ..... そして、審査官は能面顔で パスポートを彼女に返したのであった。 名前を笑われただけだったら 広東語でつっこんでいる所だったが （実際に、つっこんだ事もあった^^:） 当時23歳だった彼女は まだ、ウブだったのだ.... ひたすら くっそぉぉ、これが私の本当の姿なのよ～っ ....と 心の中で叫びながら 静かに、その場を後にするしか術が無かった..... それから2年後 彼女はベルギーの小さな学生寮の様な アパートに住んでいた。 ある日、ひょんな事から 彼女の真向かいの部屋に住むカメルーン人大学生と パスポートを見せ合うはめになった。 ちなみに、彼は、結構、彼女に気があったらしい。 パスポートの写真を一目見た彼は言った... 「え～っ、これ、ほんとに君なのぉぉっっ？？」 すると 同じ階のイケ面・スペイン人 （↑いつも女の部屋に泊ってて家にいたためしがない） も、写真を覗きに来て言った。 「確かに、ちょっと雰囲気違うよね～ 化粧とか服で女性って変わるから～」 やはり もてるヤツは、フォローがうまい... だが カメルーンは、そんな言葉は無視しながら聞いた。 「いつ撮ったんだよ、この写真？？？」 彼女が 「そうね～、3年くらい前」 と答えると カメルーンは感慨深気に語った。 「女の3年って、長いよな.....」 ...... その半年後 彼女は、東ベルリンの入国審査室にいた。 疲れていた... 窓口にいた入国審査官（20代らしき男）は パスポートを一目見るなり 後で休憩していた二人の同僚（20代男）を 手招きして呼ぶ....。 そして3人は、揃って パスポート写真を凝視してから 彼女の顔をまじまじと見つめた。 それを交互に繰り返した後 3人揃って 笑い始めたのであった...。 彼女も 一緒になって笑った.... 心の中で 「東ドイツ....殺す....」 と誓いながら...... 彼女が この魔のパスポートを手に入れてから5年 写真について 入国審査官が何も言わなかったのは ... 日本と ... 英国 ... だけだった..... （フランスはパスポートの表紙しか見なかった） ちなみに その写真の中の彼女は、はっきり言って 日本的基準では 美人の範囲にも入らない顔をしていた。 強いて言えば おしとやかで清楚な お嬢様タイプに撮れていただけだった。 そこが問題なのだ！！ それだけに 彼女の苦悩は深かったのだ！！！ 彼女の心は泣き叫んでいた.... ↓ もし、写真が 絶世の美女に撮れてるんだったら まだ笑われても我慢できるのよっ.... でも、でも、 この程度の写真で なんで、こんな犯罪者なみに 笑われなきゃいけないのよぉぉっっっ？？！！！ 私って、私って この顔以下なのっっっっ？？！！ そんなにブスなのっっっ（涙）？？？！！！！！ 嗚呼、乙女心.... ☆☆☆ そう もちろん この彼女は私よっっっっ！！！！！！ あれから20年... 20年の歳月の中には 東西ドイツ統一も 香港返還もありました。 私を笑った入国審査官達は 職を失ったんじゃないかと思います～ お～ほほほほほほほほ ざま～みろ～～～ それから カメルーンの Desire Ndongo（デジレって読んでね）！！！！！ ワールドカップの時 テレビ貸してやった恩も忘れて... くやぢぃぃぃぃぃ～～～～(ToT)っ 何回か手紙くれたけど しっかり無視してやったわっっ （フランス語の手紙書けなかっただけだが^^:） でも くやしすぎて、今でも名前忘れられない。 もし カメルーンかどっかで超金持ちになってたら ご連絡下さい.... ☆☆☆ 最後まで読んで下さった方への感謝をこめて 発表します（期間限定）.. これが、その22年前のパスポート写真です.... ↓  今振り返ると どんな写真でも 可愛いもんなのよね...昔の写真って.... はい、 この写真 今じゃ安心してネットに載せられるほど現物と違うわよっっ！ カタログ・テレフォンショッピング並みに違うわよっ！！ 今はね、おかげさまで、パスポートも フツーのおばちゃん顔で、うつってますからっっ！ くやぢぃぃぃ～ じゃ、 お葬式の写真は、これで、お願いします～♪ お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
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