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テーマ:私のイギリス生活(443)
カテゴリ:旧(時事/社会/家庭)
朝起きたら初雪だった。粉砂糖をまぶしたケーキの情緒がある。
つまり...休校になるほどの豪雪ではない...。中途半端~~っ!! 外よりも、我が家の冷蔵庫の中の方が暖かいんだが それほど寒さが気にならないのは「慣れ」なんだろうか? よぉぉく考えてみれば、上半身は、あれこれ着込んでいるんだが 下半身はジーンズ一枚なんだよっ!! だが、「ももひき」はきたい...と思ったためしはないっ! 却って、この透き通るような寒さが、心地よいのだ。 もっとも、学校が休みになって一日中家にいることができたら もっと心地良いんだがな~~~~~~~ さて、Alexander Litvinenko氏です。 「ロシアの元スパイ・ロンドン放射線毒殺」事件は 当初、ロンドン中心部(Oxford Circus近く)にある 「寿司バー【Itsu】」で毒をもられた疑惑が強かったため 日本でも、大きく報道されていたのではないでしょうか? 一昨日、英国のTV「BBC2」で このLitvinenko氏を取材し続けていた Andrei Nekrasov監督のドキュ番組 「My Friend Sacha - a Very Russian Murder」 http://www.bbc.co.uk/bbcfour/documentaries/storyville/sasha.shtml が、ひっそりと、放送されました。 ひっそりと、と書いたのは番組開始時間が 11時20分だったからだ~~~~~っっ!!! 終わったのは12時20分だよっ!!!!! わたしゃ、6時に起きなきゃいけないんだよっっ なんで、こんな遅くに放送するんだよっ?????!!!! 心に迫る力作だった。 Litvinenko氏へのインタビューを見ながら、スパイというよりも 諜報部将校と呼ぶのがふさわしいと思った。 事件自体については、まだ意見がまとまらない。 だからこそ、一人でも多くの人に見てもらいたい番組だった。 それなのに....11時20分開始?? しかも、目立つような宣伝も無かった。 この番組に気づいたのは、同日8時30分から放送されていた ドキュ報道番組「Panorama」 (これも、やっと新年から再び平日の黄金時間帯に返り咲いた)で この毒殺事件をとりあげており (「How to Poison a Spy」) http://news.bbc.co.uk/1/hi/uk/6276225.stm (こちらの番組は、このBBCサイト↑から視聴可能です) 番組の最後に予告があったからだ。 じゃなきゃ完璧に見逃してたはず。 一方、この一週間あまり「人種差別容疑」で 英国全体を騒がした番組「Celebrity Big Brothers 5」のような 所謂Reality TVと呼ばれる番組 (大雑把に解説すると.. 「Big Brothers」という 10数人の一般人を寮(大部屋)に閉じ込めて24時間観察し 視聴者投票で人員を淘汰し最後に残った一人が 多額の賞金を獲得する番組から派生した 「一般人」を「半端な有名人」に替えた番組)には 一日何時間もの枠(黄金時間帯)が与えられているっ!!! 人種差別だろうが、イジメだろうが (騒がれることに、それなりの価値はあるとは思うが) そもそも、こんな番組、私は、見たくないんだよっ そして、こんな番組を見たい人が、英国の大多数を占めている とも思えないっ むしろ、TV番組制作者が、英国の視聴者を バカにしきってるとしか思えないんだよっ!!!!!! この怒りと疑問を新聞を買いに行った際 近所のニュースエージェント(雑誌兼雑貨販売店)店主 (「昔は企業のトップになるのはクリエィター(創る人)だったが 今じゃ金勘定しかしない輩が仕切るようになって 金儲けのために問題の無いところに問題を作り出すようになった」 など、鋭い意見の持ち主)パテル氏に、ぶちまけると 「元ヒッピーだった輩がTV界に進出しているからだ」 との意見が返って来た。 元ヒッピーでも何でもいいし(^^;) 個人の嗜好が大きく異なるのは十分に承知しているが 少なくとも、ドキュ番組を得意としてきた英国の伝統(?)は 絶やさないでほしいと真に願う。 ☆☆☆ ところで、この事件自体について あまりにも「冷戦時代の米国の反ソ連映画」のような筋書きだ と思った人は少なくないんじゃないだろうか。 ロシア政府大疑惑報道やら Litvinenko氏を英雄視する報道やら 「FSB(KGBの後釜的機関)時代の情報で金持ちロシア人に つきまとっていた」などという懐疑的かつ批判的な報道に加え ロシア政府側から 「【我々にとって何の意味も持たないロシア人】を 毒殺する意義がどこにあるのか??」という 一般市民軽視的態度まる見えボケ傲慢発言が出たり と、混沌状態はいまだ続いている。 昨日は、当該ドキュ番組に出演していたLitvinenko夫人が ロシア政府から嘘つき呼ばわりされている旨、報道されていた。 ちなみに夫人は 「ロシア政府またはPutinが夫を殺した」とは言っていない..... 夫人の発言は↓ 「I cannot say exactly that Putin killed my husband but I can say that Putin is behind everything that happens in Russia.」 だ。 この発言に 国を代表して「嘘つき」呼ばわりしちゃぁ 「やっぱ、この国、危ないんじゃねぇか????」って わたしゃぁ連想しちまうんだがなぁ.... 私は、ロシアに全く詳しくないが、強い親しみを持っている。 ニコライ堂の鐘が聞こえる家で子供時代を過ごし 夜はロシア語の放送をラジオで聞き ロシア語の深い響きにそまっていたからだろう。 今でもロシア語を聴くと意味不明に胸が高鳴る。 極端な話、シベリアのような厳寒地は想像しただけで 身震いするほど「好きとは対極の位置」にあるのだが (極力住みたくない地域の一つ....) ロシア語には、一種 「暖かい家の中で外の吹雪の音を聴く」様な 妙な(そして無責任な)安心感を感じる。 だから(と続けるのも不適当だが^^;) ロシアの人達が「散々な目」にあっていると 他人事とは思えない。 (いや、別に他の国の人がどうでもいいって わけじゃないんですけどぉ.... かなり親身に心痛を感じるということですぅ) 同時に、実際に、他人事じゃねぇよな。 英国も、危ないんじゃないか....? (そして、日本も??) 今は、北アイルランドでの英国警察と プロテスタント武装派との癒着 (カトリック系の殺人黙認etc)が 新聞の一面ではなく奥~~の方で 報道されている程度だが ブラジル青年誤殺事件以来(いや、その前から?) 政府も警察も情報機関も、うさんくさい..... ........ やはり昨年暗殺(毒殺疑惑を生き延びたが後銃)された チェチェン政策への批判報道で知られるジャーナリスト Anna Polikovskayaへの (後の暗殺が信じられないほど平穏で明るいが 同時に示唆的な)インタビューも この番組の大きな見所の一つだ。 あぁ、やっぱり、一人でも多くの人に見てもらいたかったなぁ.... お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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