|
カテゴリ:お酒の話
紙パックの日本酒が登場してからもうずいぶん経つが、
いまだに「紙パック=安物」というイメージが染みついている。 つまりそれだけ「瓶」に対する親和性は確固たるものだといえる。 ではペットボトルはどうなのか? とある有名地酒専門店がこのほど、4つの酒蔵と共同でペットボトル入りの日本酒を商品化した。 ペットボトルは特注品で、日本酒の品質を損なわないように設計されたものらしい。 もちろん外見も、清涼飲料とは一線を画した、スタイリッシュなものとなっている。 さて、果たしてこれが売れるのかどうか? 一番の問題は、ユーザーの心理的バリアが取り除かれるかどうか、だろう。 数年前からボージョレ・ヌーヴォーが、一部ペットボトル化しているが、 いまだ主流になっているとは言い難い。 この例を持ち出せば、ペットボトルの日本酒も前途多難かもしれない。 しかし考えてもみて欲しい。 かつて、「こんなものが売れるわけないだろう」と思われていたものが、 現在では主流になっているものがあまりに多いことを。 お茶といえば急須で出すものと考えられていたのが、今では客人にもペットのお茶を出す。 清涼飲料全体で見ても、缶コーヒーを除けば、今はむしろ缶など少数派だ。 消費者の感覚なんて、いつゴロッと変わっても不思議では無いご時世だ。 ペットボトルの日本酒なんて....という違和感だって、いつ無くなっても不思議ではない。 話は変わるが、現在日本酒は一升瓶がスタンダードだが、 個人的には近い将来、四合瓶がそれに取って替わる気がしてならない。 確かに一升瓶の方が、価格的には“割安”ではある。 しかしあれこれ飲み比べてみたい人にとってみれば、少量サイズの方が理に適ってるし、 夏場に生酒を買う場合だと、冷蔵庫に入らない一升瓶は都合が悪い。 つまり、日本酒ユーザーの何割かが四合瓶にシフトしたとしたら、 その時はもはや、瓶だのペットだのという次元を越しているかもしれない、と思われる。 今、ペットボトルの日本酒が白い眼で見られているとしたら、 それは一升瓶主体の市場だからだ。 これが四合瓶主体の市場になってくれば、容器もドラスティックに変わる可能性がある、 そんな気がするのだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[お酒の話] カテゴリの最新記事
|