2007/04/10(火)11:20
低コレステロールにエスティーパワー発揮の元祖 「ローコレステアラーム」・・4
低コレステロールによるガン死の増加はガンが発病していたから低コレステロールになった結果ではない!!
J-LIT研究の結果で、スタチン系薬剤による低コレステロール(180mg/dl以下)にするとガン死は血中コレステロール値が220~239mg/dlのグループに比して、三倍ほど増加します。
加えて、180mg/dl以下でのガン死による死亡率だけで、220~239mg/dlにおけるガン死も含めた全ての死因による死亡率より増加してしまうのです。
低コレステロールによるガン死の増加について、良く繰り返される専門家的反対意見は“ガンが既に発病していたり、肝障害などが強かったからコレステロールは結果として低かっただけだ”との主張です。
JーLIT研究は、血中コレステロール値が、220mg/dl以上の“高コレステロール血症患者”の五万人以上を対象にして、スタチン系薬剤のシンバスタチンを一日に5mg/dlを投与してコレステロール値を下げて、六年間追跡調査をしたコホート研究と言われるものです。
しかも、J-LIT研究の対象となった患者の概要は以下の如くです。
対象患者
1)血中コレステロール値が、220mg/dl以上。
つまり、始めは低コレステロールではなく、“高コレステロール”なのです。
2)35歳以上70歳以下の男性、または閉経後の女性。
対象から「除外」された患者
1)ガン、その他の悪性疾患を有する患者。
2)重篤な肝疾患、腎疾患を有する患者。
3)心筋梗塞、脳血管障害発作を一ヶ月以内に発祥してない患者。
4)コントロール不良な糖尿病患者。
5)二次性の高脂血症患者。
以上より、“高コレステロール”からスタチン系の薬剤投与によって「低コレステロール」になった人達に、ガン死等の増加が誘発されたと言えます。
もともと低コレステロールではなかったのです。
用いたスタチン系薬剤が低コレステロールにするほどの肝機能障害や発がん性を持っていたならば、その薬は発売禁止となっているでしょう。
既に取り上げました、アメリカのMRFIT研究で、36万人もの人達を疫学調査した結果の低コレステロール(192mg/dl以下)でのガン死、脳出血や感染症などによる死亡の増加と良く一致しています。
つまり、「低コレステロールは危険」となります。
(Dr.BEAUT・ソフィーリッチの「低コレ & ローコレ日記」に書ています。本日のテーマは「我が国の20歳以上の男性のコレステロール値の分布」のデータを取り上げています)
(ミクシィに出しています)