2006/11/29(水)22:14
ミュンヘン
2005年 アメリカ
エリック・バナ ダニエル・クレイグ マシュー・カソビッツ ジェフリー・ラッシュ
ストーリーは、スティーヴン・スピルバーグ監督が、1972年のミュンヘン・オリンピックで起きたパレスチナ・ゲリラによるイスラエル選手殺害事件とその後のイスラエル暗殺部隊による報復の過程をドキュメンタリー・タッチで描いた衝撃の問題作。1972年9月、パレスチナのテロリスト集団“黒い九月”がイスラエルの選手村を襲撃、最終的にイスラエル選手団の11名が犠牲となる悲劇が起きる。これに対しイスラエル政府は犠牲者数と同じ11名のパレスチナ幹部の暗殺を決定、諜報機関“モサド”の精鋭5人による暗殺チームを秘密裏に組織する…。
スピルバーグが実話を忠実に映画化したって事もあって全体的に暗くて思い雰囲気が漂ってます。
日本人にとってイスラエルとパレスチナの問題は遠い国の話って思ってる人は多いですよね。
なぜイスラエルとパレスチナが対立してるか勉強してから観た方が面白い映画です。
冒頭から選手村を襲撃するシーンやけど、ここに至るまでの事情を理解してた方がいいです。
この中東情勢を理解してないとこの映画の深さを味わえないんでしょうね。
あつぼうもこの黒い九月事件については少しは知ってたけど、なぜこのような事件が起こったかっていう背景までは知らなかったです。
何も知らないでこの映画を観たらパレスチナを批判してしまうけど、過去を知るともっと違う意見も出てくると思う。
選手を殺されたイスラエルは当然の事ながら報復します。
目には目を死には死をって事ですね。
よく復讐からは何も生まれないって言うけど、実際に家族を殺されたら絶対に復讐してしまいますよ。
平和ボケした日本人であるあつぼうがこう思うんやからね。
でも復讐が良いって言ってる訳ではないんですよ。
暗殺部隊のリーダーに任命されたアフナー(エリック・バナ)の顔って凄く変化がありました。
任命された当初と復讐を果たしていった後の顔では別人のようでしたよ。
暗殺シーンは凄くリアルで怖かったですよ。
いきなり銃でパンって撃って終わりかなって思ってたら、それぞれの暗殺には緻密な計算があるんですね。
それにしてもどの国も上層部の人間は自分に危険が及ばないようにするんですね。
この映画でも実行するのは下っ端の人間で上層部の人間は命令するだけ。
さらに捕まっても自分達と無関係を装うようにって自分の事しか考えてない人間の集まりです。
ユダヤ系であるスピルバーグやからこそ作れる映画やと思うけど、中東情勢などの知識がないあつぼうには今一つ理解に苦しむ映画でした。
でもこの映画を観て中東情勢をもっと知りたくなったのも事実です。
評価(3.0)