映画と小説の保管庫

2007/01/27(土)23:06

イン・ハー・シューズ

アメリカ映画(467)

2005年  アメリカ   キャメロン・ディアス  トニー・コレット  シャーリー・マクレーン   ストーリーは、周りが羨むスタイルと美貌を持ちながら、難読症というハンディキャップがコンプレックスとなっているマギー。一方姉のローズは弁護士として成功しているものの、自分の容姿に自信が持てずにいた。定職にも就かず、ローズの家に居候していたマギーは、ある事件をきっかけに仲違いし、怒ったローズに家を追い出されてしまう。どこにも行く当てのないマギーは、仕方なく亡くなった母方の祖母エラのもとを訪ね、彼女が世話役をする老人たちの施設で働かせてもらうのだが…。 この映画はタイニーポエムさんが久しぶりに映画館で泣いたって書いてたので、凄く気になってたんですよ。 そしてやっと本当にやっと観る事が出来ました。 その結果、この映画は年末にあつぼうが発表する今年のベスト3に入ってくる可能性が凄く高いって言えるぐらい素晴らしい映画でした。 監督のカーティス・ハンソンって本当に多彩な才能を持ってますよね。 【ゆりかごを揺らす手】【激流】【8mile】【 L.A.コンフィデンシャル 】と全く違う映画を撮り続けてきてこの【イン・ハー・シューズ】に辿りついたんですよ。 どの映画も観客をひきつけるような演出があって面白いですよね。 お堅いローズと自由奔放のマギーの関係ってハリウッド映画ではよくある関係やけど、個々の心理描写を丁重かつ細かく描く事によって感情移入出来やすくなってます。 難読症がコンプレックスになってるマギーは、その反動からローズに迷惑をかけつづけ自分の価値すら見失いかけています。 いくら外見がよくても内面を兼ね備えてこそやと思うので、最初の頃のマギーにはちょっと腹が立ちました。 でもそんなマギーを姉のローズは広い心で許し続けるけど、さすがに追い出すきっかけになった事件だけは許せなかったんですね。 まぁ~いくら姉妹やからと言ってして良い事と悪い事がありますよね。 この映画の良いところはこれからです。 ローズに追い出されたマギーは祖母エラを尋ねていきます。 エラを演じるのはシャーリー・マクレーン。いわずと知れた大女優です。 彼女の演技が素晴らしいんですよ。お金目的で来たマギーを叱る事もなく温かく見守り続けマギーを静かに諭していきます。 エラや施設にいてる老人達が魅力的で温かさが溢れ出すような雰囲気のある施設です。 さらにここで元教授との出会いが彼女を変えましたね。 難読症の彼女に目の見えない教授は勇気を持って読む事を教えます。 もうこのシーンは涙・涙でした。 やっぱり人との出会いって凄く大切ですよね。 どんなに酷い事をされても妹を心配するローズの姿が印象的でした。 結局家族の絆ってそんなに簡単に断ち切れるものではないって事です。 ローズとマギーの姉妹って結局は靴のように2つ揃ってこそ意味があるんでしょうね。 ラストの車を見送るマギーが凄く美しかったです。 タイニーポエムさん、素晴らしい映画の紹介ありがとうです。 評価(4.8)

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