冒険心 11 最終話
・・・ビシャゴ巌の頂上・・・怯える三男 「・・・。」??? 「ワタシを怖がってるのですか・・?」三男 「そっ、それは当り前や・・お前は幽霊やろ?」??? 「いえ・・。ワタシはコノ巌の守り神・・。そしてこの地(室戸岬)の守り神・・。」三男 「そうなのか?てっきり「おさご」さんの幽霊かと思ってた・・。」??? 「フフ・・それで、怖くてなかなか戻ってこなかったんですね・・。」三男 「図星や・・。」??? 「どうしたんです・・。ソコ(ホコラ)を開けないの・・?」三男 「開けて・・昔、ウチくで見つけた紙切れがゴミやったらな~・・。というか宝の地図なんてバカらしい・・。あるわけないわ・・。ウチくは先祖代々貧乏やのに・・どうせしょうもないもんや・・。」??? 「・・・。」三男 「それに・・。」??? 「それに・・?」三男 「じつはな・・ワシ・・もう・・ココで・・。」??? 「・・・。」三男 「・・・1000年以上続く家業もワシの代で終る・・。借金でもうクビが回らんし・・。嫁をいつも苦労させてばっかりやし・・。長女はダメなワシにもう冷たい目しか向けん。今、ココでワシが事故で死んだってコトになれば・・保険金も入るし、娘たちには最後は親らしい目で見られるやろう・・。」??? 「開けなさい・・。」???を見る三男 「・・・。」 三男はホコラを開けました。三男 「あった・・・・・。」 三男は古文書を読みました。三男 「・・・。ははは(笑) やっぱり!コレは遥か昔の先祖のガキん時の落書きやないか(笑)」??? 「・・・。」三男 「しかも・・宝はココにあるだって!」??? 「・・・。」三男 「笑えるな~・・。ははは・・・・」??? 「・・・。」三男 「戻りたいな・・あの頃に・・。」??? 「戻ることはできません・・。ですが・・。フフ、ダレか来ましたよ・・。」 その時、ダレかが頂上に登って来ました。子供 「よし!登れた!あれ?おっちゃん?・・こんなトコロでも会ったね♪」三男 「おまん(キミ)は!ウチくの嫁に家まで送ってもうたんやないのか?」子供 「じつはね・・。家出って言うのはウソなんだオシッコするから車から降ろしてって言って逃げて来たの♪」三男 「はあ~?」子供 「ウチくの蔵を掃除してたら・・宝の地図を見つけたんだ♪そこで宝探しに来たんだ♪」三男 「宝探し?」子供 「うん!宝の場所はココって書いてるんだけど・・。あれ~どこかな~・・。ドコにも無いよ~(涙)」三男 「宝は横取りせんから、ソレを見せてくれ。」子供 「ホントに?・・うん。」三男 「・・・。(これは!ワシと一緒じゃ!まったくのデタラメ!きっとこの坊主の先祖のイタズラやな・・。)」子供 「なにか分かった?」三男 「うん・・おそらく・・ココに昔は宝があったんだろう・・。しかし、ダレかに先を越されてしまったようだな・・。」子供 「そんな~~~(涙)」三男 「・・。(子供の前で身投げなんか出来ないな~・・。)」 その時、さらにダレかが登ってきました。春子 「まったく・・この子も・・ワタシの言うコトを聞かないんだから・・。」三男 「春子!どうしてココに!?」春子 「いや、あの、その、ココに一度は登ってみたかったし・・それに、この子が宝の地図を持ってて・・宝がココにあるって言うもんだから・・見に来たの・・。ガキっぽい?」三男 「ああ、ガキっぽい・・・。」春子 「はあ~?ホントはアンタと子供が心配で来たのよ!(怒)このダメ親父!」三男 「春子!ホントか!?」子供 「みんな~ボクの宝はドコ~~!?」春子 「せっかくのクリスマス(聖夜)が台無しね・・。」三男 「そうでもないかも・・。」春子 「え、なんか言った?」三男 「春子・・お父さん・・これから頑張るからな・・。」春子 「何言ってんの! もう遅いよ! あんた何歳なのよ!」子供 「ボクの宝はドコ~~!(涙)」 そして♪ その夜は・・億千の星空を感じられる温かな夜でした♪ ・・・ビシャゴ巌のホコラの中の奥の文字・・・ ワタシは美しく生まれ過ぎて 町中の男たちがワタシを室戸のタカラモノと言って 追い回します 二度と ワタシのような不幸が起きないことを願います この岩頭から そして この空から みんなの幸せを願いながら 旅立ちます おさご(お詫び)クリスマス中に書き終える予定でしたが・・結膜炎や風邪などで・・無理でした・・(涙)